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投機とは

記事作成日:2019年2月12日
最終更新日:2022年5月27日

投機とは

投機とは、短期間での値上がり益を期待して株式などの資産を購入あるいは売却することを意味します。投機は、株式であれば企業業績といったような基礎的な価値に注目するのではなく、市場の価格変動に注目して値上がりを狙います。経済的基礎的要因から想定されている以上の値上がりが続いている時に追随して値上がり益を狙うような場合、価格上昇の根拠がはっきりしないような場合に追随して値上がり益を狙う場合などは投機とされます。

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投機とは何か・投機の意味

投機とは「機」という言葉が含まれる通り、時期やタイミングにお金を投じて短期的な値上がり益を狙うことを意味します(空売りの場合は値下がりによる利益を狙います)。つまり、株式であれば売上高や利益といった業績、債券であれば財務の健全性といった経済的な基礎となる要素に注目するのではなく、市場の価格変動の要素に注目して値上がり益を狙うことを意味します。

投機の特徴

投機は市場の価格変動に注目して売買を行うため次のような特徴を有することになります。

資産の保有期間が短くなる

投機は市場の価格変動に注目して売買を行います。保有期間が長くなると経済的な基礎となる要素(いわゆるファンダメンタル要因)が価格変動に重要な影響を与えるため、投機の場合は保有期間が短くなる傾向があります。

テクニカル要因による売買となりやすい

投機は市場の価格変動に注目して売買を行うため、価格変動を示したチャートや売買動向など過去のデータを基にしたテクニカル分析によって売買を行うことがあります。全く何の根拠や証拠に基づかず勘で売買をすることさえあります。

参加者の利益の総和がゼロ(ゼロサム)に近くなる

投機は短期的な売買となるため、短い保有期間の間に売買対象の経済的な価値が増加せず、誰かが勝って(利益を得て)誰かが負ける(損失を出す)ことになりがちです。参加者の利益を全て足した総和がゼロとなるゼロサムゲームに近くなる傾向があります。

一か八かの運次第の要素が大きくなる

投機は経済的な基礎となる要因に基づいて投資をするわけではなく、価格変動に注目して市場の流れに乗った売買を行うため、売買の根拠や証拠に乏しくなり、一か八かの運次第の売買となってしまうことがあります。

価格変動が大きい資産を売買対象とする

価格変動が乏しい資産は投機の売買対象に向いていません。投機は市場の価格変動に注目して売買を行い利益を行いますが、価格変動が乏しければ利益を得づらくなります。株式やFX、先物などが投機に利用されます。

リスクが大きい

投機は価格変動による利益を狙うため、必然的に価格変動が大きな資産を売買することが多くなります。そのため、投機はリスク(価格変動)が大きくなります。短期間で大きな利益を得られる可能性がある一方、大きな損失を出す恐れがあります。

レバレッジを掛けることがある

必ずしも「レバレッジ=投機」ではありませんが、投機では短期的な価格変動によって得られる値上がり益を増やすためにレバレッジを掛けることがよくあります。

投機のメリット

投機のメリットについてです。

投機は短期間で利益が得られる可能性がある

投機はハイリスクハイリターンの売買となることが多く、短期間で大きな利益を得られる可能性があります。一方で、短期間で大きな損失を出してしまう可能性があります。結果が出るまでの時間が短いという点は考え方次第では投機が投資よりも優れている部分となります。

投機は価格変動のみを分析すれば売買が可能になる

投機は経済的な基礎となる要素を考慮しないで売買を行い、市場の価格変動に注目して売買を行います。市場の価格変動にはある種の癖があるため、市場の価格変動を分析して傾向を掴み、適切なタイミングで売買を行うことができれば、利益を上げられる可能性があります。

投機のデメリット

投機のデメリットについてです。

投機は大きな損失を出す可能性がある

投機はハイリスクハイリターンの売買をすることが多く、結果的に大きな損失を出してしまうことがあります。投資でも大きな損失を出すことはあるのですが、投機はその性質から価格変動リスクが大きい資産を扱うことが多いため、大きく利益を得る人がいる一方、大きく損をしてしまう人がいることも事実です。

投機は運次第となってしまう可能性がある

投機は根拠や証拠に基づかない運次第の売買となってしまうことがあります。そのため、投資とは違って一か八かの売買となり、運試しのようになってしまう場合があります。利益が得られたとしてもたまたまであって再現性がなく、市場で勝ち続けることが難しい場合があります。

短期間ではゼロサムゲームに近くなり富の奪い合いとなることがある

投機は資産を短期間保有することが多く、ゼロサムゲームに近くなりがちです。そのため、誰かから富を奪ってきて損失を出させることで、自分が利益を得る形となる場合があります。そして、参加者全員の資産総額が増えていく場合は利益を得るチャンスが多いと考えられますが、参加者全員の資産総額が増えない中でのお互いの資産を奪い合う形になると利益を得るのが難しくなる側面があります。

投機の意義や役割と必要性

投機にはマイナスイメージがあるかもしれませんが、投機は市場に流動性を供給する、価格形成機能を高めるという重要な役割を果たしています。

投機は市場に流動性を供給する

投機的な売買が行われることで、市場での売買が活発になり、市場の流動性が高まります。投機を行う市場参加者がいるからこそ売買に厚みが出て、取引が成立しやすくなるのです。投機的な売買によって市場価格が大きく動くことがありますが、取引に厚みが出ることによってかえって急激な相場変動が抑えられることがあります。

投機は市場の価格形成機能を高める

投機によって市場参加者が増えることによって、より多くの目によって資産の価格が高いか低いかといった検証が行われるため、結果的に市場の価格形成機能が高まることになります。市場参加者が少なければ資産価格の形成が適切に行われず、いびつな価格形成が行われる可能性があります。投機による裁定行為が活発に行われることで資産価格が妥当な価格に収まりやすくなることがあります。

投機はリスクを取って売買を行う

投機によってハイリスクハイリターンな売買が行われることになるため、急激な価格の変動によって価格変動リスクが高まっている場合でも市場参加者が確保されて売買が行われることになります。投機がなければリスクが高い資産は売買が適切に行われなくなってしまう可能性があるのです。

まとめ

  • 投機とは、短期間で利益を得るために、市場の価格変動を利用して売買を行う行為を意味します。
  • 投機は、価格変動が大きい資産を売買対象とすると価格変動リスクが大きくなりがちで、短期間で大きな利益を得られる可能性がある一方、大きな損失を出す可能性もあります。

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【投機とはの記事は終わりです】

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