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国債入札などの案分比率や按分比率とは・意味と計算方法の具体例

記事作成日:2018年4月3日

国債の競争入札などで用いられる案分比率・按分比率とは、最低落札価格における応札額を全額落札とすると予定募集額(オファー額)を超過するため全額が落札とならず、個々の応札金額に応じて比例配分となった場合の、その最低金額での応札額に対する落札額の割合を意味します。

なお、落札を価格競争ではなく利回り競争(レート)で決定する場合でも、価格とレートでは高低の関係が逆になりますが、意味は同じです(日本銀行の按分レートにおける按分比率)。

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案分比率・按分比率の具体例と計算方法

例えば、募集額(オファー額)が100億円で下記のような応札価格100円70銭~100円10銭で合計210億円の応札があったとします。このうち、価格が高い順に落札していくため、100円70銭の20億円、100円60銭の30億円、100円50銭の20億円までは累計70億円なので全額落札となります。続いて100円40銭の40億円は全額落札とすると累計110億円となり、募集額の100億円を超過します。

そのため、100円40銭の応札は全額落札とならず、40億円のうち30億円が落札となります。100円30銭以下の応札は落札できず落札額は0円となります。

ここで、最低落札価格は100円40銭となり、最低落札額の応札額(40億円)に対する落札額(30億円)の割合が案分比率・按分比率となり、30÷40=0.75=75.0%となります。最低落札価格における案分比率・按分比率は75.0%となるわけです。

なお、下記事例では単価の関係から応札額や落札額には端数が生じるはずですが、簡略化したイメージを示すため無視していますがご了承ください。

案分比率・按分比率の具体例
募集額(オファー額)100億円
応札価格応札額落札額
100円70銭20億円全額(20億円)
100円60銭30億円全額(30億円)
100円50銭20億円全額(20億円)
100円40銭40億円一部(30億円)
100円30銭30億円0円
100円20銭50億円0円
100円10銭20億円0円
合計210億円100億円

(備考)上記では端数は無視して簡略化しています。

(出典)fromportal.comの担当者が作成

また、国債入札で案分比率・案分比率といった場合には、落札額(100億円)に対する最低落札価格における落札額(10億円)の割合(10÷100=0.1=10%)と誤解される場合がありますが、特に断りがない限り最低落札価格での応札額に対する落札額の割合を意味しているため注意が必要です。

最低落札金額での比例配分(案分・按分)

ちなみに、応札金額に基づいて比例配分(案分・按分)する場合、100円40銭の30億円は次のように決まります。100円40銭での応札者がA:20億円、B:10億円、C:10億円だった場合、応札金額で比例配分するとA:50%、B:25%、C:25%となるため、A:15億円、B:7.5億円、C:7.5億円が落札額となります。

応札金額で案分・按分する場合の具体例
応札者応札額配分率落札額
20億円50%15億円
10億円25%7.5億円
10億円25%7.5億円
合計40億円100%30億円

(出典)fromportal.comの担当者が作成

案分比率と按分比率の違い

日本の財務省の国債入札では案分比率となり「案分」という言葉が、日本銀行の国債買い入れオペでは按分比率となり「按分」という言葉が用いられています。この場合の「案分」と「按分」には基本的に意味の違いはなく、基準によって比例して分けるという意味になります。「案」は常用漢字ですが、「按」は常用漢字ではないという違いはあります。

案分比率・按分比率の使い方

最低落札価格(最高落札利回り)は水準が公表されるため、案分比率・按分比率は最低落札価格での落札状況を把握することができます。

案分比率・按分比率が低ければその価格で落札できた割合は少ないため、その価格より高い価格での需要が強かったと判断できます。一方で、案分比率・按分比率が高ければその価格で落札できた割合は多いため、その価格より高い価格での需要はそれほど強くなかったと判断できます。

まとめ

  • 案分比率・按分比率とは、国債などの競争入札で最低落札価格での応札が全額落札とならなかった場合、その最低落札価格で落札した割合、最低落札価格での応札額に対する落札額の割合を意味します。
  • 案分と按分はともに数量などの基準によって比例して分けるという意味があり、両者には基本的に意味の違いはありませんが、「案」は常用漢字で、「按」は常用外の漢字という違いがあります。

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【国債入札などの案分比率や按分比率とは・意味と計算方法の具体例の記事は終わりです】

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