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債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオの特徴とメリットやデメリット

記事作成日:2018年5月12日
最終更新日:2021年10月20日

債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオとは

債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオとは、満期までの残存期間が短期の短期債と長期の長期債をそれぞれ半分ずつ組み合わせた債券のポートフォリオです。

債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオ

ダンベル(dumbbell)とはウエイトトレーニングなどで用いられる短めの棒の両端におもりが付いた器具で、バーベル(barbell)とは同様に長めの棒の両端におもりが付いた器具で、短期債と長期債のポートフォリオは残存期間と保有残高をグラフ化すると、グラフがバーベルやダンベルと似ているため、バーベル型ポートフォリオ、またはダンベル型ポートフォリオと呼びます。

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ダンベル(バーベル)型ポートフォリオの特徴とメリット

ダンベル(バーベル)型ポートフォリオを、他のラダー型など比べた場合の特徴やメリットについてです。

短期債の償還金による再投資でポートフォリオを調整しやすい

ダンベル(バーベル)型では短期債と長期債に投資をしますが、短期債は短期間で満期を迎えて償還金を受け取りますが、短期債の償還金による再投資を行うことでポートフォリオの調整が行いやすいということがメリットです。例えば、長期金利が上昇していたら長期債に投資をして利回りを確保する、リスクを抑えるなら短期債を増やす、というような調整が可能です。

短期債の償還で一定の流動性がある

ダンベル(バーベル)型では短期債と長期債に投資をするため、短期債が短期間で満期を迎え償還金を受け取ることになります。そのため、ダンベル(バーベル)型は長期債への投資によって利回りを一定程度確保しつつ、一定の流動性があるということがメリットの1つとなります。

金利変化が大きいと有利

ダンベル(バーベル)型で短期債と長期債を中期債と同じ(修正)デュレーションとなるように組み合わせた場合、中期債単独の場合よりも、相対的にコンべクシティが大きくなるため、金利低下時には収益率のプラスが拡大されやすく、金利上昇時には収益率のマイナス幅が縮小されやすくなり、金利変化が大きくなるとブレット型よりも有利になります。

短期金利と長期金利が低下すると有利

バタフライシフトで、相対的に短期金利と長期金利が大きく低下する場合、短期債と長期債に投資をするダンベル(バーベル)型は有利となります。短期金利と長期金利の低下が見込まれる一方で、中期金利の低下があまり見込まれないような場合には、ダンベル(バーベル)型ポートフォリオにすることで高い収益率が期待できます。

ダンベル(バーベル)型ポートフォリオのデメリット

ダンベル(バーベル)型ポートフォリオを、他のラダー型など比べた場合のデメリットについてです。

管理の手間がかかりやすい

ダンベル(バーベル)型では短期債と長期債に投資をしますが、短期債の償還が比較的高い頻度で起こるため、償還金の再投資という管理上の手間が発生してしまいます。ラダー型ほどではありませんがブレット型よりは管理の手間がかかりやすいということがデメリットの1つとして挙げられます。

長期債の比率が大きいため(ベア)スティープ化に弱い

ダンベル(バーベル)型では長期債を半分程度組み入れることになるため、金利上昇を伴いながらスティープ化が進む(ベア・スティープ化)と、長期金利上昇の影響を強く受けてしまいます。ダンベル(バーベル)型は金利上昇を伴うスティープ化に弱いということがデメリットです。

金利安定時に不利

通常のイールドカーブでは中期債の部分が上に膨らみやすいため、短期債と長期債を半分程度ずつ組み合わせると、中期債単独の場合よりも、利回りが相対的に低くなって不利になってしまうことがあります。特に金利が安定して推移した場合には、ダンベル(バーベル)型はブレット型よりもパフォーマンスが悪くなってしまうことがあります。

まとめ

  • 債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオとは、短期債と長期債を半分程度ずつ保有するポートフォリオです。
  • ダンベル(バーベル)型のメリットは、金利が大きく変化した場合にラダー型やブレット型と比べて有利になりやすいことがあります。デメリットには、金利安定時に不利になりやすい、金利上昇を伴うスティープ化に弱いということがあります。

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【債券のダンベル(バーベル)型ポートフォリオの特徴とメリットやデメリットの記事は終わりです】

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