債券とは何か
記事作成日:2015年8月13日
最終更新日:2021年11月22日
債券とは何かについての基礎的な知識のまとめです。債券とは国や会社などにお金を貸した時に発行される借用証書です。ペーパーレスの場合もあります。債券は株式とは異なり元本や利息の支払いが必要ですが、経営権を売ることにはならないため、市場金利が低い時は資金調達手段として積極的に活用されることがあります。
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債券とは
債券とは、国や会社などに対してお金を貸す場合に国や会社などが発行する借用証書のことです。債券投資とは、国や会社にお金を貸すことです。お金を貸すことで定期的に利息が支払われますし、貸し付けている期間の満期を迎えれば元本部分が返済されます。
満期まで保有するならば発行体からの返済が滞らない限り取得時に収益が決まってくるという特徴があるほか、市場で売却をする場合でも株式よりは価格変動が通常小さいこと、割引債を除き利息が定期的に支払われることが特徴です。
債券は会社が資金を調達するために発行され、貸し付けた金額に応じて債券を取得します。債券を発行して得た資金は会社が活動するために使われます。
債券は発行している主体によって呼ばれ方が違っていて、国が発行するものを国債、地方公共団体が発行するものを地方債、一般の会社が発行するものを社債と呼びます。
また、債券は利息が支払われるかどうかで利付債と割引債に分けることができます。割引債は利子はありませんが、償還金額よりも割安で発行されるため、償還価格と発行価格の差が収益となります。
国はなぜ国債を発行するのか
国や地方公共団体は国債や地方債を発行しています。国も地方公共団体も税収によって歳出をすべて賄うことが出来れば国債を発行する必要はありませんが、財政支出が膨らんでいることからお金を借りてこないとお金が足りなくなってしまいます。
もちろん税収を増やすために増税をしたり、支出を減らすために年金や医療保険、行政サービスなどを削ったりすることでもお金を賄うことができますが、国民の不満が高まるため、国債発行によって資金調達が行われています。
会社はなぜ社債を発行するのか
会社が活動していくためにはお金が必要となります。大規模な設備投資を行う場合にはまとまったお金が必要です。自前で会社の活動に必要なお金をすべて用意できれば問題はないのですが、足りない場合にはお金を調達する必要があります。
会社は銀行からお金を借りることができますが、銀行による経営への関与が強まる場合があるほか、審査によっては十分な融資が得られない場合がありますし、担保や保証人が必要な場合もあります。
株式を発行することでもお金を集めることができますが、経営権の一部を切り売りすることでもあるため、経営権を維持したいという場合には株式を発行したくないと考える場合があります。
社債であれば、担保や保証人は必要ありませんし、株式とは違い経営に口を出されることもありません。そのため、金利が低く社債を発行しやすい環境では社債が積極的に活用される場合があります。
まとめ
- 債券とは国や会社などにお金を貸した時に発行される借用証書です。債券投資ではお金を貸した対価として利息の支払いなどを受けます
- 債券の発行体側から見た場合、債券は株式とは異なり元本や利息の支払いが必要ですが、経営権を売ることにはならないため、市場金利が低い時は積極的に活用されることがあります。