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コモディティ投資のメリットとデメリットやリスク・注意点

記事作成日:2017年8月28日
最終更新日:2022年1月14日

コモディティ投資のメリットとデメリット

コモディティ投資(商品投資)を行うことによりメリットや特徴とデメリットやリスク・注意点についてです。コモディティ投資を行うことで分散投資となるほか、インフレに対応できることがメリットです。

一方で、コモディティ投資は価格変動リスクが大きい場合があるほか、妥当な価格水準が分かりづらく固有の価格変動要因があること、コモディティには配当や利息がないこと、先物取引の場合は限月乗換のコストが発生することなどがデメリットです。

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コモディティ投資(商品投資)のメリットや特徴

コモディティ投資(商品投資)のメリットや特徴についてです。

分散投資になる

コモディティは伝統的な資産といわれる国内株式、国内債券、外国株式、外国債券などとは異なった価格変動をするため、投資対象に組み入れることによって、分散投資の効果を得ることができます。

インフレに対応できる

コモディティは実物資産で、産業や生活との結びつきが強い資産です。物価が上昇しインフレとなる場合には、物価上昇に伴ってコモディティ価格が上がる傾向があるため、コモディティ投資を行うことでインフレに対応することができます。

金は安全資産とされ株式などリスク性資産と値動きが異なる

コモディティの一種である金は安全資産とされていて株式などのリスク性資産とは異なった値動きをする傾向があります。株価が下落する局面でも、金価格は堅調に推移する場合があります。

先物は相場下落でも利益が得られる

コモディティ投資の方法の1つである先物取引では、売り建てることによって相場下落時でも利益を得ることが出来ます。価格が値上がりする時だけではなく、価格が値下がりする時でも収益機会があるのです。

コモディティ投資(商品投資)のデメリットやリスク・注意点

コモディティ投資(商品投資)のデメリットやリスク・注意点についてです。

価格変動が大きい場合がある

コモディティの中には株価などと同様に価格変動が大きな銘柄が存在します。コモディティの銘柄によっても価格変化の特性は異なりますが、とても価格変動が大きい場合があるため、リスク許容度が低い場合には、コモディティ投資が難しい場合があります。

妥当な価格水準の目安が分かりづらい

コモディティは利益から計算されるPERや純資産から計算されるPBRなどのように価格水準の目安となるものが産出コストくらいしかなく、適正・妥当な価格水準の目安が極めて分かりづらいことが注意点です。価格は需給によって変動します。

専門的な知識が必要になる

コモディティ投資のためには、コモディティ(商品)の銘柄の特徴や価格変動要因などに関して専門的な知識が必要となります。コモディティ投資を行う投資信託であれば全てお任せで投資、ということも可能ですが、それでもどういう時に値上がり・値下がりをするのか知っておく必要があります。

固有の価格変動要因があり価格予想が難しい

コモディティのうち農産物や畜産物は異常気象や自然災害、疫病などの影響を受ける可能性があります。農作物は年によっては豊作・不作があります。

鉱物・金属の場合には鉱山での労働争議の発生や鉱山事故によって産出に影響が出る可能性があります。また、政府が資源・産業の保護や外交的な思惑から輸出数量を制限し供給に影響が出る可能性があります。原油や天然ガスは地域情勢が不安定な中東での産出が多く、供給懸念にさらされやすい傾向があります。

コモディティは実物資産なので、金融資産とは異なった固有の価格変動要因があり、株価などとは違った価格予想の難しさがあります。また、日本ではコモディティ価格に影響を与える要因に関する情報はなかなか得づらい場合があります。

配当や利息(クーポン)がない

コモディティは実物資産ですが、エネルギー、金属、農産物、畜産物には配当や利息(クーポン)はありません。コモディティ投資から利益を得るためには、値上がり益(キャピタルゲイン)を得なければいけないのです。

ETFや投資信託は指数に連動しないことがある

コモディティ投資でETFや投資信託に投資を行う場合で、ETFや投資信託が先物価格に連動するような値動きを目指す場合は、限月乗換で満期までの期間が短い期近物が安く、満期までの期間が長い期先物が高いコンタンゴの状態の際に、買い替えコストが発生し、その分だけ商品の指数を下回ってしまうというデメリットがあります。

商品指数が上がっていなくても限月乗換コスト(ロールオーバーコスト)で資産を減らしてしまう可能性がありますし、商品指数が上がっていっても限月乗換コストで値上がり分が打ち消されてしまうことがあります。

ETFや投資信託がETNに投資をする場合信用リスクがある

ETFや投資信託はコモディティの先物に直接投資するのではなく、コモディティの指数に連動するような価格変動をするETN(指数連動証券・指数連動債・上場投資証券などと呼ばれます)に投資をする場合があります。

ETNは発行体が証券の価格が対象となる指数に連動することを保障する仕組みですが、発行体の信用リスクがあり、発行体の信用状況が悪化すると証券の価値が減少したり、取引が困難になったりする場合があります。

取引に関する手数料(コスト)が高め

コモディティに投資する場合にはETFや投資信託を活用する場合がありますが、コモディティに投資する投資信託などには信託報酬(運営管理費用)などの手数料(コスト)が高い場合があります。コモディティ価格が値上がりしても高い手数料で利益がなくなってしまう場合があるため注意が必要です。

長期的な投資に向いていない場合がある

コモディティ投資で先物取引を行う場合には満期があるため、長期投資を行う場合には限月乗換が必要になります。しかし、限月を乗り換えて買い替えると期近物と期先物の価格差によってコスト(ロールオーバーコスト)が発生することがあります。

また、コモディティのETFや投資信託の手数料(信託報酬)が高いため、長期保有に向かない場合があります。

実物の受け渡しがあると保管コストがかかる場合がある

コモディティ投資の先物取引では、満期に現物決済を受けることができる場合があります。実物の受け渡しがあると保管コスト等が発生する場合があります。金の積立投資などにおいても保管料が発生するような場合があります。

まとめ

  • コモディティ(商品)に投資することで国内・海外の株式や債券とは値動きの特徴が異なった資産を組み入れることになるため分散投資の効果が得られます。また、コモディティ投資はインフレに対応ができることもメリットです。
  • コモディティ(商品)は価格変動が大きいことや、妥当な価格水準が分かりづらく固有の価格変動要因があること、コモディティそのものからは配当金や利息が得られないこと、取引等に関する手数料が高い場合があることなどがデメリットです。

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【コモディティ投資のメリットとデメリットやリスク・注意点の記事は終わりです】

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