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円安のメリットとデメリット

記事作成日:2016年7月18日

円安のメリットとデメリットについてわかりやすくなるようまとめました。円安になると輸出が有利になり輸入が不利になります。また、海外旅行に行きづらくなりますが、日本への旅行はしやすくなります。海外に資産を持っていれば円価格は値上がりします。円安はインフレになりやすい傾向があります。円安は輸出企業の業績改善を通じて景気回復をもたらすとされていますが、輸入品の価格上昇が国内の消費を低迷させることがあるため、円安=景気回復とは言いづらい部分もあります。

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円高と円安のメリットとデメリットの比較

円高と円安のメリットとデメリットを簡単にまとめて比較すると次の表のとおりになります。円安のメリットとデメリットについて詳しく見ていきます。

円高と円安のメリットとデメリットの比較
項目円高円安
輸出不利有利
輸入有利不利
海外旅行有利不利
日本旅行不利有利
海外から見た
国内資産
値上がり値下がり
日本から見た
海外資産
値下がり値上がり
物価低下上昇

円安のメリット

円安のメリットについてです。円安になると、輸出が有利になる、日本への旅行が有利になる、海外の資産が値上がりし評価額が高まるというメリットがあります。円安になると輸出企業が儲かって景気が良くなると言われますが、輸入品価格上昇で国内の消費を下押しする側面もあり、一概に円安が良いとは言いづらい部分があります。

  • 輸出が有利になる
  • 日本旅行が有利になる
  • 海外資産が値上がりし評価額が増加する

円安は輸出が有利になる

円高は輸出品価格の低下や輸出企業の利益改善につながり輸出は有利になります。

円建ての輸出品が安くなり価格面で輸出競争力が高まる

輸出品の値段が円建ての場合、円安になるとドルなど外国の通貨に換算した場合の値段が低下し、輸出品の価格競争力が高まります。例えば機械1つが100万円として輸出した場合、1ドル=100円から1ドル=105円の円安ドル高になると、機械のドル建ての価格は1万ドルから9,524ドルに値下がりします(100万円÷100=10,000ドル、100万円÷105=9,524ドル)。安くなると売れやすくなります。

外国通貨建ての輸出品の利益が増える

輸出品の値段がドル建ての場合には、輸出で得たドルなど外国の通貨を円に交換した時に得られる金額が多くなり、利益が増えます。例えば機械1つが1万ドルとして輸出した場合、1ドル=100円から1ドル=105円の円安ドル高になると、得た1万ドルは100万円から105万円となるため、円建ての金額が増えることになります(1万ドル×100=100万円、1万ドル×105=105万円)。

輸出量や利益の増加で輸出企業が儲かる

円建ての輸出品の場合は競争力の上昇、ドル建ての輸出品の場合は為替差益による利益の増加で、円建てでもドル建てでも輸出企業にとって円安はプラスになります。輸出企業が儲かるようになるので、輸出企業による設備投資や雇用増加、賃金の引き上げにつながると国内経済にも好影響となります。

円安は外国人観光客が増えやすくなる(日本への旅行が有利)

円が買いやすくなり外国人観光客が来やすくなる

円安になるということは外国通貨に対して円が値下がりすることなので、海外から日本にやってくる外国人観光客の人から見ると円が割安になるため、円が買いやすくなります。そのため、日本に来る観光客数が増えたり、日本の国内で使うお金が増えたりする可能性があります。

外国人の消費(インバウンド消費)が増えやすくなる

外国から日本にやってくる観光客の人が増えると、日本で外国人観光客向けビジネスが活発になります。百貨店やデパートなどの小売業・卸売業、ホテルや旅館などの宿泊業、日本食を提供する飲食業、鉄道や船、航空機、バスなど観光客の移動に関わる運送業など様々なビジネスに好影響が出て、国内の景気を活性化することにつながります。

円安は海外資産が値上がりし円建ての評価額が上がる

円安になると外貨預金、外国株式、外国債券、外国不動産など海外の外国通貨建て資産の価値が上がります。例えば、アメリカに100万ドルの価値の不動産を保有していた場合、1ドル=100円から1ドル=105円の円安になると、100万ドル=1億円あった価値(100万ドル×100=1億円)が、100万ドル=1億500万円の価値(100万ドル×105=10,500万円)に上昇するのです。

不動産を例にしていますが、株式、債券、外貨預金など資産の種類を問わず、ドルなどの外貨で価値が表示されている資産は円安になると、円で表示した円建ての価格が増加するのです。

円安のデメリット

円安のデメリットについてです。円安になると、輸入が不利になる、海外への旅行が不利になる、海外からみた国内資産が値下がりするため買いやすくなり、日本から見た外貨建ての海外資産が値上がりするため買いづらくなる、輸入インフレになりやすくなるというデメリットがあります。

  • 輸入が不利になる
  • 海外旅行が不利になる
  • 国内資産が値下がりし買われやすくなる
  • 海外資産が値上がりし買いづらくなる
  • 輸入インフレになりやすくなる

円安は輸入が不利になる

円安は輸入品価格の上昇につながるため、輸入は不利になります。

輸入品が高くなり買いづらくなる

円安になると輸入品の値段が外国通貨建ての場合、外国の通貨を円に換算した金額が高くなるので輸入品の価格が上昇します。国際的な貿易が進展したことから、日本では様々なものが輸入されていますが、輸入品が買いづらくなります。ガソリンなどエネルギー関連の商品は値上がりしやすいです。

企業の輸入品の原材料や部品の調達コストが上がる

日本は資源があまり取れない国なので、企業が生産に使う原材料や中間生産物の部品などが多く輸入されています。

円安になることで、外国通貨建てで契約される原材料の円換算の価格が上昇するので企業の調達コストが上がり、企業の利益を圧迫します。原材料や部品の価格上昇が最終製品に転嫁されれば、直接の輸入品でなくても、国内の商品やサービスが値上がりすることになります。消費の低迷につながると国内の景気にマイナスの影響となります。

円安は海外旅行に行きづらくなる(海外旅行が不利)

円安になると円の価値が外国通貨に対して安くなり、外国通貨が高くなるので、外国の通貨が買いづらくなります。海外旅行に行くために円をドルなど外国の通貨に交換する時は不利になるため、海外旅行に行くのが割高となってしまい、海外旅行に行く人が減りやすくなります。

円安は日本の不動産などの資産や企業が買われやすくなる(国内資産が値下がり)

円安になるということは外国の通貨に対して円の価値が低下するということです。円建ての価格で表示される日本の株式、債券、不動産などの資産や日本企業は円安になると外国の人に買収されやすくなります。

単純に外国の人に買収されるから良い悪いという訳ではありませんが、企業が安く買いたたかれて日本経済や雇用に影響を与えるようになったり、不動産が買い漁られて局地的なバブルが発生したりすると、日本経済には悪影響を与える可能性があります。

円安は外国の不動産などの資産や企業が買いづらくなる(海外資産が値上がり)

円安になると外国の通貨に対して円の価値が低くなるので、外国通貨で価格が表示される外国の資産が実質的に値上がりし買いづらくなります。

つまり、円安になると外国の株式、債券、不動産などの海外資産や、外国の企業が買いづらくなり、海外企業に対するM&A(買収・合併)の採算がとれづらくなります。

円安は外的な輸入インフレに陥りやすくなる(物価が上昇)

円安になると輸入品の価格が上昇するため、輸入品の価格が上昇したり、企業の原材料調達コスト上昇から最終製品の値上げが行われたりして、インフレが発生しやすくなります。

需要が強くなって発生したインフレではなく、円安によって引き起こされた外的な輸入インフレは企業にとってコストの上昇につながり利益が圧迫されるため、賃上げなどにはつながりづらく、単に海外への富の流出になってしまうことが多いです。

そのため、国内企業の利益が圧迫されたり、国内の消費が低迷したりしやすくなり、「円高不況」ではなく「円安不況」になってしまう可能性があります。

円安と景気の関係

円安になると、輸出量の増加や輸出企業の業績改善から、国内景気を回復させやすいとされています。また、円安になると株価が上昇しやすい傾向があります。

従来は円安=景気回復と考えられていましたが、円安による輸入品価格の上昇が国内の消費の低迷や企業活動の停滞を招き、国内景気に悪影響を与えていることも見逃せなくなってきています。

円安になると景気にプラスの影響があると考えられますが、以前と比べると円安が国内消費などに与えるマイナスの影響が大きくなっているため、一概に円安が景気回復とは言いづらくなっている部分があります。

まとめ

  • 円安になると、輸出は有利になる一方で、輸入は不利になります。日本への旅行は来やすくなりますが、海外旅行には行きづらくなります。
  • 円安になると、海外資産の円建て金額が値上がりするため買いづらくなりますが、海外資産を保有していると評価額が増加します。

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【円安のメリットとデメリットの記事は終わりです】

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