クロスレートとは
記事作成日:2019年7月23日
最終更新日:2022年2月7日
外国為替取引でのクロスレートとは、米ドルを含まない通貨間の為替レートのことを意味し、例えばユーロと円、ユーロとポンド、ブラジルレアルと円の為替レートなどがあります。また、クロスレートは、当事国の通貨(自国通貨)を含まない通貨間の為替レートのことを意味する場合があります。
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為替のクロスレートとは(通常の意味)
外国為替取引のクロスレートとは、通常は米ドルを含まない通貨間の為替レートのことを意味します。外国為替取引では、基軸通貨である米ドルとの為替レートが取引の基本となります。例えば、米ドルとユーロ、米ドルと円といったような組み合わせです。
為替のクロスレートの別の意味
また、あまり使われませんが、クロスレートと言う当事者の通貨(自国通貨)を含まない通貨間の為替レートをクロスレートと呼ぶことがあります。例えば、日本人が円とユーロの為替レートを計算する場合、円とドル、ドルとユーロの為替レートを用いますが、この場合にクロスレートが自国通貨を含まないドルとユーロの為替レートを意味することがあります。この場合のドルとユーロの為替レートは米ドルが含まれていますが、クロスレートを意味します。
クロスレートの計算方法
ユーロと円のような米ドルを含まない通貨間の為替レート(クロスレート)は、各通貨と米ドルの為替レートを組み合わせて求めます。例えば、ユーロと円の場合はユーロとドル、ドルと円の為替レートから計算することができます。
具体的には、1ドル=100円、1ユーロ=1.2ドルとすると、1ユーロ=1.2×100=120円と求めることができます。なお、「1ドル=○カナダドル」のようにドルが基準となる場合、「1ユーロ=○ドル」のようにドル以外の通貨が基準になる場合があるため、為替レートを求める計算式は掛け算ではなく割り算になる場合があります。
1ドル=100円、1ドル=1.25カナダドルの場合、1カナダドル=100÷1.25=80円と計算式が変化します。
クロスレートを利用する時の注意点・変動要因
通常の意味のクロスレート(米ドルを含まない通貨間の為替レート)を利用する時は、クロスレートがどのような要因によって変動しているかに注意する必要があります。
例えばユーロと円のクロスレートは、ユーロとドル、ドルと円の為替レートから計算されますが、ユーロとドルの通貨間の要因と、ドルと円の通貨間の要因によって変動するため、クロスレートがどの通貨間の要因によって変動しているのか注意が必要です。
また、ユーロと円の取引であっても、ドルが関係する要因の影響を受ける可能性があることも意識しておく必要があります。
まとめ
- 為替のクロスレートとは、通常は米ドルを含まない通貨間の為替レートのことを意味します。外国為替取引では基本的に米ドルを基準として取引が行われるためです。
- 別の意味として、自国通貨を含まない通貨間の為替レートをクロスレートと言うことがあります。