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新興国通貨とは・新興国通貨の特徴や変動要因

記事作成日:2018年6月1日

新興国通貨とは、経済が発展段階の途中にある新興国の通貨のことです。新興国とは、経済が発展段階の途中にあって、高い経済成長が続いている国や潜在的な成長余地が高い国を指します。新興国の基準は相対的なものですが、1人当たりの国民総所得(GNI)や国民総生産(GDP)が相対的に低水準から中水準の国(低所得国・中所得国)を指します。

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新興国通貨の特徴

新興国通貨には次のような特徴があります。

カントリーリスクが大きい(政治的・経済的・社会的リスク)

新興国は先進国と比較すると、政治情勢、経済情勢、社会情勢が不安定な場合があり、政治体制の変更、反政府運動の発生、クーデター、急激なインフレ、デフォルト、通貨危機、債務危機、暴動の発生などのリスクが相対的に高くなります。そのため、予想できないような突発的な事件・事象によって通貨価値が激変する可能性があるのです。

世界的な危機発生時には急落しやすい

新興国通貨はリスクが高い資産だと認識されていて、世界的な危機(リーマンショック(世界金融危機)など)の発生時には、真っ先に売られる傾向があります。投資家は新興国通貨などのリスクが高い資産から、米国債をはじめとする先進国国債などリスクが低い資産に投資資金を移動させる傾向があるのです。

為替相場の管理が行われている場合がある

新興国通貨では、為替相場の何らかの管理が行われています。いわゆる固定相場制や管理変動相場制と呼ばれるものですが、市場での自由な取引によって為替レートが形成されるのではなく、国の行政機関や中央銀行によって為替レートが一定の水準に収まるように管理されていることがあるのです。

規制が強い場合がある

新興国通貨への投資には規制などによる制約が設けられている場合があり、自由な取引ができない場合があります。自由な資本移動を認めてしまうと、急激な資金流出を招く恐れがあるため、資本移動が制限されていることがあるのです。

流動性が主要通貨ほど高くないことがある

新興国通貨は、ドルやユーロ、日本円などの主要通貨と比較すると流動性がそれほど高くないことがあるため、投機的な資金の動きによって為替レートが急変することがあります。投機筋が仕掛けることによって大きく売り崩されてしまうこともあります。また、先物市場が十分に発展していない場合もあり、為替ヘッジ取引などが難しいこともあります。

新興国通貨の国の金利は高め

新興国通貨の国、新興国は金利が相対的に高い傾向があります。先進国よりも低い金利の場合には信頼性が高い先進国に投資資金が集まってしまうため先進国よりも金利水準が高くなりやすいためです。また、新興国では経済成長率が高いため高い金利でも経済発展が続くこと、インフレ率が高いため高い金利が必要になることなども要因です。

新興国通貨の変動要因

新興国通貨の変動要因には次のようなものがあります。

米国の金融政策や米国の金利

新興国通貨は米国の金融政策や米国の金利動向の影響を受けやすくなってしまいます。米国の金融政策が引き締め(利上げ)の時、米国金利が上昇している時は、米国と新興国の相対的な比較から米国の魅力度が高まるため、新興国から米国への投資資金の移動が発生し、新興国通貨安となる傾向があります。

逆に米国の金融政策が緩和(利下げ)の時、米国金利が低下している時は、相対的に新興国の魅力度が高まるため、米国から新興国への投資資金の移動が発生し、新興国通貨高となる傾向があります。

経済成長率

高い経済成長率が続いている国は、経済成長への期待感から資金流入が起き易く、新興国通貨高となりやすくなります。ただし絶対的なものではありません。

金融政策

政策金利の水準が高い国は、高い金利を求める投資資金の流入から、通貨高となりやすくなります。利上げを行っている国は高い金利に対する投資資金の流入から通貨高となりやすく、利下げを行っている国は投資資金の流出から通貨安となりやすくなります。

経常収支

新興国に限りませんが、経常黒字の国では通貨の需要の面から通貨高となりやすくなります。例えば輸出取引では、輸出相手国通貨で代金を受け取ったら自国通貨に換金するために自国通貨高となりますし、自国通貨で代金を受け取る場合輸出相手国が自国通貨を先に買うためやはり自国通貨高となります。

逆に経常赤字の国では通貨の需要の面から通貨安となりやすくなります。また経常赤字の国は、海外からの資本の流入がないと対外的な資金繰りができなくなる恐れがあるため、投資家の懸念を招きやすいことも通貨安の要因となります。

財政収支・政府債務

財政収支が大幅な赤字である場合、政府債務が巨額となっている場合には、国の財政への懸念、信用力への懸念から投資資金の流出を招く恐れが高くなります。国の財政・債務への懸念が強まると通貨安の要因となります。

外貨準備高

対外的な債務の状況と照らし合わせて極端に外貨準備高が少ない国は、対外的な支払い能力への懸念から通貨安となることがあります。国に対する信用が揺らいでいる時は投資資金の流出が起き易くなります。

政治情勢の急変

新興国では、国の政治体制が急変するなどのリスクがありますが、政治体制が急変する場合、反政府運動が激化する場合には、投資資金の流出を招くことがあるため通貨安要因となります。

新興国通貨の例

代表的な新興国通貨には次のようなものがあります。

アジア地域

  • 中国人民元
  • インドルピー
  • インドネシアルピア
  • タイバーツ
  • フィリピンペソ
  • マレーシアリンギット
  • ベトナムドン
  • カザフスタンテンゲ

欧州地域・アフリカ・中東地域

  • ロシアルーブル
  • ポーランドズロチ
  • ハンガリーフォリント
  • チェココルナ
  • トルコリラ
  • 南アフリカランド
  • エジプトポンド
  • サウジアラビアリヤル
  • UAEディルハム

中南米地域

  • メキシコペソ
  • ブラジルレアル
  • チリペソ
  • ペルーソル
  • コロンビアペソ
  • アルゼンチンペソ

まとめ

  • 新興国通貨とは、経済が発展段階の途中にあって、経済成長率が高いまたは潜在的な成長余地が大きい新興国の通貨のことを意味していて、中国人民元、インドルピー、ロシアルーブル、南アフリカランド、ブラジルレアルなどがあります。
  • 新興国通貨は、カントリーリスクの影響を受けやすいことが特徴で、予想できないような事件・事象によって通貨価値が急変する可能性があることに注意が必要です。

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【新興国通貨とは・新興国通貨の特徴や変動要因の記事は終わりです】

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