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口先介入とは・口先介入と為替レートの関係

記事作成日:2018年4月5日
最終更新日:2022年2月21日

口先介入と為替レートの関係

口先介入とは、実際に為替介入を行うのではなく、政府や中央銀行の要人が為替レートに影響を与えるような発言を行うことで、為替レートに影響を与えようとする行為のことを意味します。ただし、外国為替市場の参加者から口先だけで実際に介入する気がないと見透かされてしまうと口先介入の効果は薄れてしまいます。また、口先介入をやり過ぎると利害が絡む関係国からの反発を招く恐れがあります。

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迅速かつ手軽にできるのが口先介入

口先介入は実際に為替介入を行わなくても、政府や中央銀行の要人が発言するだけでできるため、迅速かつ手軽に実行することができます。記者会見や取材などで為替レートなどに関する発言をするだけで、市場が反応してくれるのです。

ただし、口先介入は手軽にできるのですが、為替レートに関する発言は他国との利害が絡むため、安易に行うと他国との関係悪化を招く恐れがあるため、急激・極端な為替レートの変動があった場合などに行われ、平常時には自制される傾向があります。

実際に為替介入があるかもと思わせると効果が高い

口先介入は、口先だけだろうと思われてしまうと効果がありません、実際に為替介入する気がないのに、介入姿勢、ポーズを見せているだけだと受け止められてしまうと、口先だけで警戒する必要がないと思われてしまいます。口先だけで実際に動く気はないと見られてしまうと、口先介入をどれだけ行っても効果がなくなってしまいます。

口先介入は実際に介入するかもしれないと思わせなければ効果はありません。そのためには、頻度は高くなくても実際に介入を行うことも必要となります。頻繁に口先介入を行っているのに、何年も実際に介入を行っていない、という状態では、口先介入の説得力、真実味がないのです。

頻繁な口先介入は効果が薄れる

口先介入は、口先だけで実際の介入はないため、頻繁に口先介入を行うと、実際には介入をしないだろうと受け止められてしまうことや、口先介入の新鮮味や衝撃度合いが薄れてしまうことから、効果がなくなっていきます。

口先介入は手軽にできる分、実際の為替介入ほどの効果はありません。また頻繁に行うと口先であることを見透かされてしまいます。

口先介入は他国の反発を招く恐れがある

口先介入は通貨安誘導をする場合に用いられることも多いですが、通貨安政策は自国の輸出を増やす近隣窮乏化政策でもあるため、他国の反発を招きやすいという特徴があります。

為替介入に限らず、口先介入もやり過ぎると他国の反発を招いてしまう恐れがあります。口先介入を行い、自国通貨安を誘導しようとしているとみなされると、影響を受ける国の政府や中央銀行の要人が口先介入やけん制発言を行うことがあります。

他国の反発を招き、けん制発言が行われると、自国の口先介入の効果が薄れてしまいます。他国に反発されているので実際に為替介入をするのは難しいのではないか、口先だけなのではないか、というようにみなされてしまうからです。

行動を伴わなくても協調声明は効果が高い

実態は口先介入でも効果が高いのは国際的に協調して行われる口先介入である協調声明です。金融危機が発生した場合などは、主要な国が協調して、為替レートの変動についてけん制する声明を出す場合があります。

声明は実際の行動を伴わなければ、実態は口先介入と同じですが、国際的に協調して出される声明は、主要国が強い意志を表明することによって、政府や中央銀行による何らかの行動につながるかもしれないという警戒感を生み出し、実際の介入に類似した強い効果を発揮する場合があるのです。

まとめ

  • 口先介入とは、実際に為替介入を行うのではなく、政府や中央銀行の高官が為替レートに影響を与えるような発言を行うことで、為替レートを望む方向に動かそうとする行為のことです。
  • 口先介入は手軽にできる点がメリットですが、実際の為替介入よりは効果が薄いことが多く、口先だけで実際には介入しないだろうと思われてしまうと効果がなくなってしまうことがデメリットです。

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【口先介入とは・口先介入と為替レートの関係の記事は終わりです】

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