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アセットスワップスプレッドとは

記事作成日:2020年10月19日

アセットスワップスプレッドとは、保有する債券等の資産から生じるキャッシュフローを他のキャッシュフローと交換するアセットスワップ取引において、固定金利を変動金利化する際に、基準となる変動金利(Liborなど)に上乗せされるスプレッドのことを意味します。

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アセットスワップスプレッドのイメージ例

国債を保有する法人が銀行等を相手に国債からのキャッシュフロー(固定金利による利息(クーポン))を変動金利と交換するスワップ取引を考えます。法人は固定金利を銀行等に支払う代わりに変動金利を受け取ります。この変動金利の基準となる金利は固定金利とは異なる金利なので何も調整を行わずとも等価になるということはほとんどないと考えられます。

金融取引は利益を追求する取引であるため、取引当事者はお互いに交換するキャッシュフローに合理的な範囲で考えて片方に経済的に極端な有利不利がないと判断できなければ取引を行う必然性はありません。アセットスワップ取引の両当事者が交換するキャッシュフローで有利不利がないように公平な取引条件となるよう、交換する固定金利と基準となる変動金利を調整するのがアセットスワップスプレッドです。

基準となる変動金利側を調整する場合、国債を保有する法人は「固定金利」を支払い、「基準となる変動金利±α」を受け取ります。この「±α」がアセットスワップスプレッドです。固定金利側を調整するように記載する場合もありますが、固定金利と基準となる変動金利を調整する役目を持っている点は同じです。

アセットスワップスプレッド

アセットスワップスプレッドに影響を与える要因

デリバティブにおいては双方が交換するものが等価であると判断されなければ取引が行われません。支払う固定金利のキャッシュフローの現在価値と、受け取る変動金利のキャッシュフローの現在価値が等しくなる必要があります。そのため、アセットスワップスプレッドは固定金利と変動金利の現在価値が等価になるような値となり、この調整部分がアセットスワップスプレッドに反映されます。

アセットスワップスプレッドは現在価値を算出する金利の期間構造(金利カーブ)の影響を受けることになるほか、固定金利と基準となる変動金利の水準の差、固定金利と基準となる変動金利のリスクの違いが反映されることとなります。例えば、固定金利と基準となる変動金利+α(α>0)を交換する取引となる場合、基準となる変動金利が相対的に高いのであればアセットスワップスプレッドで調整される部分は小さくなりますし、基準となる変動金利が相対的に低いのであればアセットスワップスプレッドで調整される部分は大きくなります。基準となる変動金利-αの場合や固定金利側にスプレッドを加減(±α)する場合でも同様に固定金利と基準となる変動金利のリスクの違いが反映されることになります。

また、アセットスワップは相対取引であるため、アセットスワップ取引が最後まで履行されないリスク、すなわち取引相手のリスクの影響を受けることになります。

なお、国債等の資産購入と同時にアセットスワップに取り組む際に、債券等の購入価格と額面金額の差額の調整が行われる場合がありますが、その場合には購入価格と額面金額の差額の調整分がアセットスワップスプレッドに影響することがあります。

まとめ

  • アセットスワップスプレッドとは、アセットスワップ取引において、固定金利を変動金利化する際に、基準となる変動金利に上乗せされるなどによって調整されるスプレッドのことを意味します。
  • アセットスワップ取引において交換される固定金利のキャッシュフローと変動金利のキャッシュフローの現在価値が等価になるように基準となる変動金利に加減される形(±α)でアセットスワップスプレッドが決められます。

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【アセットスワップスプレッドとはの記事は終わりです】

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