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先物主導・現物主導とは

記事作成日:2019年9月13日
最終更新日:2021年9月22日

先物主導・現物主導とは

先物主導とは、株式市場などで先物価格が現物価格よりも先に動いて価格変動が起きることを意味します。先物主導の上げ、先物主導の下げ、などというように使います。先物価格が主導して相場が動いているように見えるために先物主導と呼ばれます。先物価格が現物価格に先行した場合に、現物価格が先物価格に追いつくように動くと、先物主導の動きとなります。現物主導とは、現物価格が先に動いて、先物価格が後を追うように動くことを意味します。

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先物主導と現物主導

先物価格と現物価格の差が生じると、裁定取引によって利益を得ることができるため、先物価格と現物価格は差が生じても一定の範囲内まで差が縮まるように取引が行われます。現物価格が先物価格に近づいていく場合もあれば、先物価格が現物価格に近づいていく場合もありますし、現物価格と先物価格がお互いに近づく場合もあります。

そのため、先物価格が動いた時に、先物価格が現物価格に近づくのではなく、現物価格が先に動いた先物価格の後を追うように近づいていくことがあります。この時に先物主導の価格変動となります。先物主導の下げとなる場合もあれば、先物主導の上げとなる場合もあります。

一方で、現物価格が動いて、それにつられる形で先物価格が動くことがあります。その場合は現物主導となります。先物と同じように現物主導の上げとなることもあれば、現物主導の下げとなる場合もあります。

なぜ先物主導になるかの理由

なぜ先物主導になるかの理由ですが、先物の方が現物よりも先に動く要因があったからということになります。ただし、必ずしも先物価格が現物価格よりも値動きが軽い、動かしやすいとは限りません。

株式市場を例に挙げれば先物も現物も十分な流動性があるため、容易に相場を動かせるということはありません。確かに、一時的に流動性が下がっている場合には相場の動きが軽くなることもありますが、投資家は先物価格を動かしやすいから先物主導になるという訳ではありません。

先物は1つの銘柄、現物は多数の銘柄

一方で、特定の指数の先物価格は満期月が一番近いものだけを選べば単一の銘柄と考えられるため、先物価格は1銘柄と考えることができます。一方で現物価格の株価指数構成銘柄は数十のものもありますが、数百から千を超える場合もあるため、現物で指数を売買しようと思うと多数の銘柄を売買することになります。

そのため、株式市場を動かすような相場材料が出た場合は、短期的には同じ方向に売買注文が向きやすい先物価格が現物価格よりも先に動いて、先物主導になることがあるのです。先物市場で外国人投資家を含む機関投資家がまとまった注文を同じ方向に出した場合は先物が先に動くことがあります。

現物の売買がないお昼休みや早朝・夜間に動いた先物価格が主導

現物の売買が行われないお昼休みの時間帯や取引開始前の早朝、取引終了後の夕方から夜間でも、先物の売買が行われていることがあります。現物の売買が行われていない間に、先物の売買が行われ、価格が動いた場合は、現物の売買が始まると現物価格は先物価格に近づいていくことがあります。

先物が先に動いても現物が続くとは限らない

先物価格が先に動いたからと言って、現物の動きが先物についていなかった場合は先物主導とはなりません。現物が先物の動きについていかなかった場合は、先に動いた先物価格が戻って現物価格に近づいていく場合もあります。先物の動きが行き過ぎであった場合、投機的な動きであった場合、現物がついていかないこともあるのです。

なぜ現物主導となるかの理由

現物主導という言葉は、先物主導という言葉と比べるとあまり一般的ではありませんが、現物価格の値動きに引きずられる形で先物価格が動くことはあります。例えば、現物の各銘柄の値動きが想像以上に強いため、どちらかと言えばそれほど強い動きをしていなかった先物価格が現物価格についていくことがあります。

現物主導が起こる理由としては、現物と先物の動きが定まらなかったか、逆のような動きをしていた時に、現物が優勢になった時に起きることがあります。先物と現物でたまたま投資家の投資行動に僅かな差が生じた場合や、先物が動いたものの、現物が動かないか、逆に動き始めて、先物が戻されてしまうような場合は現物主導的な動きとなることがあります。

まとめ

  • 先物主導とは、先物価格が先に動いて、現物価格が先物価格の後を追う形で動くことを意味します。現物主導とは、現物価格が先に動いて、先物価格が現物価格の後を追う形で動くことを意味します。
  • 必ずしも先物価格が先に動きやすいという訳ではありませんが、短期的な材料に先物が先に反応する場合、現物の取引がない間に先物が動く場合などは先物主導の価格変動となります。

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【先物主導・現物主導とはの記事は終わりです】

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