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プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)とは

記事作成日:2020年11月17日
最終更新日:2022年4月6日

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)とは

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)とは、権利行使価格が高いプットオプションを1単位買い(ロング)、権利行使価格が安いコールオプションを1単位よりも多く売る(ショート)オプション戦略です。プット・レシオ・スプレッドは、レシオ・プット・スプレッドとも呼ばれることがあります。

権利行使価格が高いプット:安いプットを1:2とする場合が多いです。他には2:3(1:1.5)、1:3などとする場合があります。売るプットオプションの比率が高くなると、原資産価格の上昇時に急速に損失が膨らむことになるためリスクが高くなります。

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プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)の損益図

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)の損益図は次のようになります(権利行使価格が高いコールオプションの権利行使価格≦原資産価格の部分が損失の場合)。

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)の損益図

権利行使価格が高いプットオプションの権利行使価格≦原資産価格の時、いずれのプットオプションも権利行使されないため、購入したプットオプションのオプション料(プレミアム)と売却したプットオプションのオプション料(プレミアム)の金額次第で、利益となる場合、利益にも損失にもならない場合(ゼロ)、損失となる場合があります。

権利行使価格が安いプットオプションの権利行使価格<原資産価格<権利行使価格が高いプットオプションの権利行使価格の時、権利行使価格が高いプットオプション(購入した方)が権利行使できるため、原資産価格が下落するに連れて損益は改善していきます。

原資産価格=権利行使価格が安いプットオプションの権利行使価格の時に最大利益となります。

原資産価格<権利行使価格が安いコールオプションの権利行使価格の時は、売却したコールオプションの方が多いため、原資産価格が下がる程損益は悪化していきます。原資産価格が少し安いだけなら利益のままとなりますが、大きく価格が下がると損失となります。売却したプットオプションの比率が高いほど、損失の発生が速く、損失の金額も大きくなります。

なお、権利行使価格が高いプットオプションの権利行使価格≦原資産価格の部分が利益となる損益図は次のようになります。

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)の損益図(プレミアム受け取り超過)

売却したプットオプションのオプション料が購入したプットオプションのオプション料よりも多くなるようにすれば、原資産価格が大きく値下がりしない限り利益となるため、プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)で利益が出る確率が高まります。その場合、オプション料が相対的に安い(権利行使価格が低い)プットオプションを購入するか、オプション料が相対的に高い(権利行使価格が高い)プットオプションを売却するため、大きな利益が得られる原資産価格の幅が狭まり、最大利益も少なくなる可能性が高いことに注意が必要です。

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)を活用する場面

プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)は原資産価格が少し下落すると最大利益となる一方、大きく値下がりすると損失が膨らんでいきます。そのため、原資産価格の下落が見込まれるものの、大幅な下落の可能性が少ない時にプット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)が活用されます。

権利行使価格が高いコールオプションの権利行使価格≦原資産価格の時でも利益になるようオプションを組み合わせると利益となる可能性が高まりますが、株価が上昇した時の最大利益などは通常相対的に少なくなります。この場合はプットオプションの売りに、原資産価格が少しだけ上昇した場合は利益になるような形にしたものとなります。

まとめ

  • プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)とは、権利行使価格が高いプットオプションの買いと権利行使価格が低いプットオプションの売りを、売りの方が多くなるように組み合わせたオプション戦略です。
  • プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)は、原資産価格が小幅に下落すると最大利益となり、大幅に下落すると損失が膨らむ戦略です。原資産価格が上昇した場合はオプション料次第で小幅な損失または利益となります。

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【プット・レシオ・スプレッド(レシオ・プット・スプレッド)とはの記事は終わりです】

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