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PBR(株価純資産倍率)とは・PBRの意味と使い方や注意点

記事作成日:2020年3月5日

PBRとはPrice to Book Ratio(Price Book-value Ratio、Price to Book-value Ratio、P/B Ratio などと表記される場合もあります)の頭文字を取った言葉で、日本語では株価純資産倍率と呼ばれ、株価が企業の純資産の何倍まで買われているかを意味する指標です。PBRは、「株価÷1株当たり純資産額(BPS)」、または「時価総額÷純資産額」で求めることができます。PBRは大きいほど割高、小さいほど割安とみなされます。

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純資産額は企業の解散価値の目安になる

単純化すると純資産は資産-負債であるため、仮に現時点で企業を解散して資産をすべて現金化し負債を全て返済すると純資産の分だけ現金が残り、この残った現金は株主に権利があるということになります(残余財産)。もちろん、実際には帳簿上の資産と負債の差額と本当に現金化を行った時に最終的に残る金額は同じではありませんが、純資産は会社が解散した時の価値の目安として機能することになります。

PBR1倍割れは解散価値を下回るため通常は割安

貸借対照表上の資産や負債が一応正確計上されているのであれば、純資産額は企業の解散価値の目安となるため、時価総額が純資産額を下回っていれば、解散価値を株価が割り込んでいることになり、割安であると考えられます。PBRは「株価÷1株当たり純資産額(BPS)」、または「時価総額÷純資産額」で求めることができますが、時価総額が純資産額を割り込むかどうかの境目は「時価総額=純資産額」であるため、PBR=1倍が分かれ目となります。つまり、PBRが1倍を下回ると時価総額は純資産額を下回っていることになります。

PBRの使い方・機能

PBR(株価純資産倍率)は、株価の割高・割安を判断する材料として用いられます。また、株価下落時にはPBRが1倍となる株価水準が株価の目途として用いられることもあります。

PBRは株価の割高・割安を示す指標として用いられる

PBRはPER(株価収益率)などと同様に株価の割高・割安を判断するための指標として用いられます。時系列で比較したり、同業他社の水準と比較したりするなどして、株価の割高・割安を判断する参考材料として用いられます。ただし、PBRだけで割高・割安の判断をすることはあまりなく、他の指標と合わせて総合的に判断することが多いと考えられます。

株価の下値の目途としてPBR=1倍が機能することも

株価下落時の下値目途はいくらかを考える際にPBR=1倍となる株価水準が目安となることがあります。PBRが1倍を下回るということは、時価総額が会社の解散価値を下回っているということになるため、さすがに売られ過ぎだということになるためです。もちろん、必ずしもPBR=1倍となる株価水準が底値となる訳ではありませんが、株価の下値の目途を考える際に理論的な水準として意味を持つことがあります。

PBRの利用上の注意点

PBRを利用する時は、帳簿上の純資産額を基に計算されているということ、純資産額が実績値による場合は直近までと将来の純資産額の変動が織り込まれていないことに注意が必要です。

PBRの「B」は帳簿を意味しPBRは帳簿価額が基になる

PBRのBは「Book」つまり帳簿から来ており、純資産額は帳簿上(帳簿価額)の資産と負債の差額である純資産額(簿価)となり、必ずしも資産と負債が時価を示しているわけではないため、純資産額も時価とは必ずしも一致しないことに注意が必要です。近年は時価会計の考え方から帳簿価格は時価評価をされる傾向にありますが、帳簿価格が時価から大きくかい離している場合もあるためPBRが実態からかけ離れている場合もないとは言えません。

PBR1倍割れが割安を示さない場合も

PBRが1倍を下回っていれば、基本的には割安であると考えられます。しかし、必ずしもPBR=1倍割れの株価水準が割安だとみなされない場合があります。それは、景気後退時などにおいて先行き企業の経営状況が悪化し、純資産が減っていく可能性が高い場合です。

PBRは「株価÷1株当たり純資産額(BPS)」、または「時価総額÷純資産額」で計算しますが、純資産額は企業活動の結果により増減します。経営が順調に行けば純資産が増えていきますし、経営が悪化すれば純資産は減っていきます。PBRの算出に用いられている純資産額が今後の純資産の減少見通しを十分に反映しているとは言えない場合は、PBRが真の割安・割高感を示していないことがあります。

例えば、ある企業の時価総額が100、純資産額が200の場合、PBR=100÷200=0.5(倍)となり、一見割安であるようにも見えます。しかし、この企業は経営状況が相当悪化していて大幅な損失を出す可能性が高く、資産が今後急激に減っていき純資産額が50になるという場合には、将来のPBRは、PBR=100÷50=2.0(倍)となり、割高ということになります。

PBRが1倍を下回っていたとしても、計算の元となっている純資産額が直近の経営状況を十分に反映していないには割安とは言えないことがあるため注意が必要です。

(参考)実績PBRと予想PBR

PBRは「株価÷1株当たり純資産額(BPS)」、または「時価総額÷純資産額」で求めることができますが、この「純資産額」は通常直近の実績値が用いられます。そのため、いわば実績PBRということになります。実績か予想かの明示がなければ多くの場合、通常は実績PBRを指していると考えられます。ただし、実績PBRなのか予想PBRなのか確認して使うことが重要です。直近の純資産額の実績値を用いてPBRを計算したものが実績PBR、予想の純資産額を用いてPBRを計算したものが予想PBRとなります。

実績PBRを割高・割安の判断に用いる場合は今後PBRがどのように変化するか、実績PBRを使うことは適切かを考える必要があります。大きな利益あるいは損失が見込まれる場合にはその分だけ純資産額が変化する可能性が高いため、実績PBRを用いて判断すると誤ってしまう可能性があります。その場合は、利益あるいは損失の度合いを考慮して純資産額を修正し予想PBRを算出しなおした方が良い場合があります。

まとめ

  • PBR(株価純資産倍率)とは、「株価÷1株当たり純資産」で計算され、株価が企業の純資産の何倍まで買われているかを示す指標です。
  • PBRは株価の割高・割安の判断に用いられます。特にPBR=1となる株価水準は時価総額が企業の解散価値と等しい水準となるため、株価の下値の目途を考える際の参考となります。

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【PBR(株価純資産倍率)とは・PBRの意味と使い方や注意点の記事は終わりです】

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