ベンチマークとは
記事作成日:2015年7月23日
最終更新日:2021年9月2日
ベンチマークとは、数量や質の基準としての意味がありますが、資産運用の場面でベンチマークという言葉が用いられる際には運用の目標となる基準を指しています。市場全体の値動きを示す株価指数や債券指数などがベンチマークとして用いられます。複数の資産のベンチマークから複合ベンチマークを作り出す場合もあります。
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市場全体の動きに対してどうだったか
ベンチマークは市場全体の動きと比較する時に役立ちます。例えば、自分が株式投資をして1か月で+10%の利益を上げたとします。でも基準がないとこの+10%が良い成績だったのか悪い成績だったのか分かりません。もし、株式市場全体では平均して1か月で+20%株価が値上がりしていたら+10%は平均よりも悪い、微妙な運用成績だったということになります。
極端な話、自分の1か月の運用結果が▲10%のマイナスであっても、ベンチマークが▲20%のマイナスなら、マイナスがとても小さかったことになり、市場全体の動きが悪かった中では、上手く運用できたという評価になります。もちろん、マイナスはマイナスなので絶対的な運用成績としては物足りないかもしれません。
ベンチマークと比較すると運用成績が評価できる
運用成績を評価する時には絶対的な水準で儲かったか、儲からなかったということも大切になりますが、ベンチマークつまり運用目標の基準と比較して良かったか、悪かったかということも重要になってきます。
ベンチマークを設定して、運用成績をベンチマークと比較することで、運用成績を客観的に評価できるようになります。
ベンチマークは通常インデックスが用いられる
ベンチマークには、株価指数や債券指数など市場全体の値動きを示すインデックスが通常用いられます。
ただし、ベンチマークはインデックスでなければいけないということではありません。独自の基準に基づいて、特定の銘柄の値動きをベンチマークにしてその銘柄よりも良い運用成績を目指すといったような考え方もありですし、ある特定の人や団体の運用成績をベンチマークにして、自分の運用成績を比較するといったこともあります。
ベンチマークとインデックスは違う意味
ベンチマークとインデックスは同じ意味として用いられている場合もありますが、厳密には違う意味を持っています。ベンチマークはインデックスを用いることが多いですが、インデックスには限られていません。
複合ベンチマークとは
単一の資産に対して投資している場合はベンチマークを設定することは簡単ですが、日本株式、外国株式、日本債券、外国債券など異なる資産で資産運用を行っている場合、各資産別のベンチマークを設定するだけでなく、全体の運用成績を客観的に評価するためベンチマークを設定する場合があります。
この場合、各資産のベンチマークを資産構成割合などでウエイト付けして合成することで複合ベンチマークとして用いると、全体の運用成績のベンチマークが出来上がります。例えば、日本株式を75%、外国株式を25%で運用しているならば、日本株式のベンチマーク×0.75+外国株式のベンチマーク×0.25=複合ベンチマークとなります。
まとめ
- ベンチマークとは、運用の目標となる基準のことです。
- 市場全体の値動きを示す株価指数や債券指数などがベンチマークとして用いられます。