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デフォルトとは

記事作成日:2019年3月2日
最終更新日:2021年6月16日

デフォルトとは

デフォルトとは、金融や投資では融資(債務)の利息や元本の支払いが法律や契約に基づいて決められた支払い日(返済日)に予定通り行われない「債務不履行」を意味し、特に国債や社債など債券の利息の支払いや元本の償還が予定通り行われない場合を指す場合が多いです。デフォルトは英語の「default」(債務不履行)から来ています。

デフォルトは企業だけで起きるのではなく、国家でもありえます。国の債務である国債がデフォルト(債務不履行)になった場合、財政破綻、国家の破産、国家の破綻と呼ばれることがあります。ただし、単に債務の返済が予定通り行われなかったことと、国家の資金繰りが完全に行き詰ったり、ハイパーインフレが発生したりして経済が破滅的な状態に至ることは完全には同一ではないことに注意が必要です。

企業の場合もデフォルト(債務不履行)と倒産や破産とは意味が似ていますが、異なる状態を意味しています。デフォルトは単に債務の支払い契約に違反しただけで、この時点で企業が倒産・破産したわけではありません。

なお、金融や投資以外ではデフォルトという言葉には初期設定や標準設定という意味があり、ハードウェア(PCなど)やソフトウェアなどの用語として使われることがあります。

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デフォルトとは(金融での意味)

デフォルト(default)とは債務の元本や利息(クーポン、利子)の支払いが予定通り行われない債務不履行の状態を意味し、債券で特によく用いられます。単に約束された債務の返済が予定通り行われなかっただけなので、倒産・破産・破綻したとは限りません。

利息や元本の支払いが全額行われない場合だけではなく、一部が行われない場合でも予定通り行われていないことには変わらないためデフォルトに当たります。利息や元本が支払い(返済)予定日に行われず、後日行われた場合でもデフォルトに当たります。

本来の返済日に支払いがあれば、債権者(債券の投資家)は利息や元本の支払いで得たお金を別の投資に回すことが出来ますが、返済日に支払われないと投資家はそのお金で投資などを行う機会を逃してしまうことになるからです。

例えば、国債の利息(クーポン)の支払い日に利払いがなかった、予定していた利息の半額しか支払われなかった、満期に元本の20%が減額(カット)されて償還された、満期から半年遅れて元本が償還されたといったような場合は、いずれもデフォルト(債務不履行)です。

日本における債務不履行の3分類

日本では、債務不履行として支払日に遅れる「履行遅滞」、目的物の消失などによって履行ができなくなる「履行不能」、部分的に不完全な履行となる「不完全履行」の3つの分類が行われますが、金銭債務は「履行遅滞」のみが想定されると考えられています。お金は自分が持っていなくても世の中には溢れているため消失して不能になることは考えられていないこと、不完全な履行は目的物の一部の品質が違うとか間違いがある場合や履行過程で目的物が一部損傷した場合などが想定されていて一部入金は不完全履行ではなく履行遅滞に該当すると考えられていることが理由です。

債券投資ではデフォルトの有無が特に重要

特に債券投資ではデフォルトに至るかどうかが極めて重要になります。もちろん、株式投資などでも企業などのデフォルトは大きな影響がありますが、特に債券投資では重要視されます。満期まで保有する場合を含めて長期間債券を保有することを検討している場合には、デフォルトしないかどうかを見極めなければいけません。

債券投資におけるデフォルトとは、元本や利息(クーポン)の支払いが予定通り行われないということを意味し、債券投資の収益率に直結します。元本が予定通り償還されなければ投資が元本割れする可能性が高くなります。利息が予定通り支払わなければ予定していた収益率に届かなくなります。

債券投資では固定利付債の場合、満期保有を前提とするのであれば、債券の最終利回りが投資時点で決まっていて利回り確定型の投資だと言われますが、それはデフォルトがなかった場合であることに注意が必要です。債券は安全性が高いとはいえ投資であることには変わりなく、元本割れをする場合があるのです。デフォルトがなければ元本割れをしないかもしれませんが、デフォルトがあれば元本割れをする可能性があり、当初予定していた利回りが確保されないのです。

デフォルトの可能性を分かりやすく示したのが格付け

債券投資ではデフォルトをするかしないかが極めて重要になりますが、デフォルトの可能性を分かりやすい表現したものが格付け会社によって提供される格付けです。

格付けは、債券の発行体の財務状況や業績(企業の場合)などを考慮して、債券の元本や利息の支払いについての安全性・信用力を示したものです。

ただし、格付会社による格付けは絶対的なものではなく、安全だという高い格付けを得ていた証券でもデフォルトに至ることがありますし、状況の変化によって一気に高い格付けが低い格付けに変化することもあります。

そのため、格付けは債券投資の重要な参考情報となりますが、絶対的なものではなく時には間違うこともあるということを理解しておくことが大切です。

まとめ

  • 金融や投資におけるデフォルトとは、国家や企業などの債務の元本や利息の支払いが予定通り行われない債務不履行を意味し、特に債券においてよく使われる用語です。特に債券投資ではデフォルトの可能性を見極めることが重要になります。
  • 金融や投資以外ではデフォルトという言葉は初期設定・標準設定という意味で用いられることがあります。

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【デフォルトとはの記事は終わりです】

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