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差金決済・差金決済取引(CFD)

記事作成日:2017年10月18日

差金決済・差金決済取引(CFD)とは何かについてです。差金決済とは、取引の清算を行う時に、買付(購入)代金と売付(売却)代金の差額(差金)の受け渡しだけを行う決済方法です。差金決済取引(CFD取引)とは、差金決済を行う取引ですが、日本では通常の信用取引でない取引では行うことができず、信用取引で認められています。

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差金決済とは

差金決済とは、取引の清算を行う決済時・受渡時に、取引開始時の買付(購入)代金全額や現物(株式など)の受け渡しを行わずに、買付(購入)代金と売付(売却)代金の差額(差金)の受け渡しだけを行う決済方法です。

現物決済と差金決済の例(値上がり時)

現物決済と差金決済の例(値上がり時)

例えば、ある株式を100万円で購入し、同日110万円で売却したとします。通常の取引(現物取引)であれば、決済時(受渡時)100万円を用意しておいて購入代金を支払い、110万円の売却代金を受け取ります。購入代金の100万円ないと取引ができません。

しかし、差金決済が可能であるならば、購入代金(100万円)と売却代金(110万円)の差額(差金)である10万円の受け渡しだけになります。差金決済による取引では取引開始の購入代金全額を支払うことがないため100万円を実際に支払う必要はありません。100万円がなくても取引の決済が可能で、差金の10万円を受け取って終わりです。

現物決済と差金決済の例(値下がり時)

現物決済と差金決済の例(値下がり時)

同様にある株式を100万円で購入し、同日90万円で売却したとします。通常の取引(現物取引)であれば、決済時(受渡時)100万円を用意して購入代金を支払い、90万円の売却代金を受け取ります。この場合もやはり購入代金の100万円ないと取引ができません。

しかし、差金決済であれば、購入代金(100万円)と売却代金(90万円)の差額(差金)である10万円の受け渡しだけになり、この場合は支払いが必要ですが差額の10万円を支払えば決済が完了します。

差金決済では購入金額の全額がなくてもよい

差金決済であれば実際に100万円がなくても取引が可能で、取引の差額(差金)の受け渡しを保証できる程度の証拠金(例えば、日本の信用取引では3割)があれば取引が可能です。

日本では信用取引で差金決済が認められている

日本では、有価証券の取引に関して、信用取引でない取引、すなわち現物の取引については差金決済を行ってはいけないと定められています。買付け・売付けに係る有価証券について、対当する有価証券の売付け又は買付けで決済してはいけないと規定されています。

金融商品取引法第161条の2に規定する取引及びその保証金に関する内閣府令第10条 金融商品取引業者は、顧客が信用取引を行うことを有価証券の売買の注文と同時に明示しない取引については、当該顧客が当該取引による買付け又は売付けに係る有価証券について、これと対当する有価証券の売付け又は買付けにより、これを決済する取引を行つてはならない。

(出典)金融商品取引法第161条の2に規定する取引及びその保証金に関する内閣府令より引用

現物取引では同じ日に同じ銘柄を売買する場合に注意が必要

現物の取引では差金決済が禁止されている関係で、差金取引の可能性がある取引は行うことができない場合があります。例えば、同じ日に同じ銘柄(A銘柄)について、A銘柄買い(100万円)→A銘柄売り(110万円)→A銘柄買い(105万円)となるような場合です。

最初に100万円しかない場合に、A銘柄の売り(110万円)を2回目のA銘柄の買いに充てることができるのであれば、本来最初の買いと2回目の買いで合計205万円必要なのに、100万円で取引の決済が完了してしまうことになります。2回目のA銘柄の買いに対して、1回目のA銘柄の売りで決済を行う形になるため、差金決済にあたり、取引はできないことになります。

なお、最初から205万円あれば、1回目の買いで100万円を支払っても残額が105万円あるため、差金決済に該当しないで2回目の買いも行うことができます。

同一銘柄を同じ日に現物で売買する場合は購入できる金額に注意が必要です。

差金決済取引とは

差金決済取引はCFD(contract for difference)取引とも言われ、購入金額と売却金額の差額の決済を行うことで取引が完了する取引です。株式、債券、株式指数、商品などがCFD取引の対象となります。外国為替証拠金取引(FX)も差金決済取引の一種ですが、FXはCFDとは言わず、FXと言います。取引手数料が必要な場合があります。

日本では信用取引の場合に差金決済ができるため、基本的に買いだけでなく売りから取引を始めることもでき、レバレッジをかけることもできます。

買いあるいは売りを行った場合、金利調整額や配当金調整額などの受け取りや支払いが発生する場合があります。FXのスワップポイントに類似する制度ですが、受け取りか支払いのどちらになるかは取引によって異なるため、事前に確認が必要です。

差金決済取引のメリット

決済で全額が必要ない

通常の現物取引の場合には、株式などを購入した場合、購入金額全額を用意する必要がありますが、差金決済の取引であれば決済時の差額で取引が完了するため購入金額全額を用意する必要がありません。ただし、売買のために一定の証拠金を用意する必要があります。

レバレッジを掛けられる

日本では現物取引での差金決済が認められておらず、信用取引での差金決済が認められていますが、信用取引では自分が保有し証拠金として提供する資金よりも多くの金額の取引ができます。つまりレバレッジをかけることができます。

売りも可能

差金決済取引は信用取引の場合に可能ですが、信用取引では、購入(買い)から取引を開始するだけでなく、売却(売り)から取引を開始することができます。取引対象の価格下落が見込まれる場合には、売却(売り)から取引を始めることで利益を上げることができる場合があります。

指数も投資対象となる

株価指数などの各種指数もCFD取引の取引対象となっている場合があります。株価指数などの各種指数に投資する場合には、自分で同様の構成の資産を購入するのは現実的ではなく、ETFや投資信託などを利用することになりますが、CFDの対象となっている場合はCFDとしても投資が可能になります。

取引時間が長い場合がある

CFD取引の中には、土日などを除いた取引可能な日であれば24時間取引が可能な場合があります。取引時間が長い場合は取引しやすいことがメリットです。

差金決済取引のデメリット

通常の信用取引でない現物取引では差金決済ができない

日本では信用取引でない通常の現物取引では差金決済ができません。

証拠金以上の損失が発生する場合がある

差金決済取引は日本では原則として信用取引として行われますが、信用取引では取引の状況次第では差し入れた証拠金以上の損失が発生する可能性もあり、最初に投資した資金(証拠金)だけでは損失を穴埋めできず、追加の支払いが発生することもあります。

リスクをとり過ぎてしまう恐れがある

差金決済取引は通常レバレッジを掛けることができるため、リスクをとり過ぎてしまう場合があります。

カウンターパーティーリスクが高い場合がある

取引所が介在する取引所CFDは投資家が保護される仕組みが整備されていますが、店頭CFDで取り扱い会社との相対取引になる場合には、取引相手が破綻した場合に十分な保護がうけられない可能性があり、カウンターパーティーリスクがより高い場合があります。

スプレッドによる負担が大きい場合がある

CFD取引では、購入金額と売却金額に差が設けられていて、事実上差額が取り扱い会社に対する手数料となっている場合があります。相対取引の場合は、スプレッドが拡大して負担が大きくなってしまう可能性が高まる場合があります。

まとめ

  • 差金決済とは、取引の清算を行う決済時・受渡時に、買付(購入)代金と売付(売却)代金の差額(差金)の受け渡しだけを行う決済方法です。
  • 日本では差金決済は信用取引の場合に行うことができ、株式、債券、株式指数、商品などを対象とする取引が可能です。差金決済取引はCFD取引と呼ばれます。外国為替証拠金取引(FX)もCFD取引の一種です。

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