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フェイルとは

記事作成日:2020年10月6日

フェイルとは、有価証券取引で用いられる場合、予定されていた決済日(受渡日)に、受け渡しが行われるはずだった株式や債券などの有価証券の受け渡しが行われなかったことを意味します。ただし、フェイルは一般的には信用力に基づく原因ではなく、システム障害や事務ミス・誤発注などによる原因によって受け渡しが行われなかった場合を指します。フェイルは失敗するという意味の英語の"fail"からきています。

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フェイルの影響

フェイルが発生すると受け渡しがされないまま未決済の取引が残ることになりますが、相手方に負担を生じさせてしまうほか、後続の取引にも影響がでてしまうことがあるため、望ましいものではありません。また、株式の場合は権利確定日にフェイルが発生してしまうと、配当金や議決権、株式分割等の権利処理などにも影響が出てしまうことが考えられます。

フェイル慣行とは

フェイル慣行とは、信用力以外の一定の原因を理由として債券の受け渡しが行われなかったフェイルが発生した時に、直ちに全て債務不履行として処理しようとするのではなく、決済の繰り延べや金銭的負担などのペナルティーなどフェイルが発生した場合の処理ルールを整備した上で、フェイルの発生を容認する取引慣行を意味します。

フェイルを許容する理由

事務ミスなどによって受渡ができなかったフェイルを全て債務不履行と位置付けて契約解除などの処理しようとすると、取引時に相手方の受け渡しの履行について疑心暗鬼に陥ってしまい市場が混乱してしまう恐れがあるほか、フェイルを回避しようとするためフェイルになりそうな債券を無理して高い価格で購入しようとするなど市場の価格形成をゆがめてしまったり、流動性に悪影響を及ぼしたりしてしまったりして、かえって市場の円滑な取引が行われなくなってしまうことが懸念されるため、フェイルを一定程度許容する取引慣行が意義を持つことがあります。特に債券取引では銘柄ごとの個別性から比較的フェイルが発生しやすくなっており、債券取引ではフェイル慣行が市場機能の維持に一定の役割を果たしていると考えられます。

もちろん、無制限にフェイルを許容してしまうと、フェイルを回避しようという意欲が薄れしまうほか、意図的なフェイルを発生させてしまいます。また、フェイルが頻発するとフェイルが頻繁に発生しうることを前提として取引をしなければいけなくなり、取引コストの増大につながってしまい、市場を歪めてしまう恐れがあります。そのため、通常はフェイルが増大しないように、取引参加者にフェイルの回避策を求めるとともに、フェイルが発生してしまった場合のペナルティー等の仕組みが組み込まれるようになっています。

まとめ

  • フェイルとは、予定されていた決済日(受渡日)に、信用力以外の一定の原因を理由として株式や債券などの有価証券の受け渡しが行われなかったことを意味します。
  • フェイル慣行とは、フェイルが発生した時に直ちに全て債務不履行として処理しようとするのではなく処理ルールを整備した上で、フェイルの発生を一定の範囲内で容認する取引慣行を意味します。

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【フェイルとはの記事は終わりです】

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