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流動性相場とは

記事作成日:2020年1月16日
最終更新日:2021年6月18日

流動性相場とは

流動性相場とは、中央銀行によって大量に供給され余った資金が株式市場などに投資資金として流入することによって株価上昇などが引き起こされる相場の状態を意味します。ここでいう流動性とは、経済全体に出回っている通貨の量、つまりお金の量のことを意味します。流動性相場はお金の量によって引き起こされる相場ということになります。中央銀行は国債などの資産を金融機関から買い入れることによって資金を供給します。

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流動性相場で株価など資産価格が上昇する理由

流動性相場では余った資金が株式市場に流れ込む、相対的に株式の魅力が高まるといった理由から株価が上昇しやすくなります。

余ったお金が投資資金として市場に向かう

金融緩和によって中央銀行から大量の資金が供給されると、経済全体でお金が余るようになり、企業による事業への投資だけではなく、株式、不動産、商品(コモディティ)などリスク性資産への投資も活発となります。余った資金を何もしないでおくと利益を得る機会を逃してしまうため投資機会を求め、大量の資金供給によって生じた流動性(お金)が金融市場に流れ込むことによって株価や不動産価格、商品価格の上昇が引き起こされるのです。

利回りが低く株式などに資金が向かう

流動性が供給されているということは通常金融緩和が行われているということなので、市場の金利(債券の利回り)は低くなる傾向があります。債券の利回りが低くなると債券投資の魅力が薄れてしまい、相対的に株式など他の資産の魅力が高まります。そのため、債券など金利低下の悪影響を受ける資産から投資資金が流出し、株式などリスク資産が買われやすくなり、株価などが上昇しやすくなるのです。

過剰流動性相場とは

流動性相場は過剰流動性相場という言葉で良く用いられます。流動性が過剰、つまり経済全体に出回っている通貨の量が過剰であることによって引き起こされる相場ということになります。各種取引など経済活動で必要とされる通貨の需要を大幅に上回って通貨が供給されると、余剰資金が大量に発生することになります。余った資金はそのままにしておくよりも何かに投資をした方が利益を得られるので、余剰資金は投資に向かうことになります。

過剰な余剰資金によって株式や不動産などのリスク性資産の価格上昇が引き起こされることを過剰流動性相場と言います。過剰な流動性によって投資・投機が活発になり過ぎると、バブル(実態からかけ離れた価格の上昇)を招いてしまうことがあります。

流動性相場と金融相場の関係

流動性相場は中央銀行によって大量の流動性が供給されることによって引き起こされます。そのため、量の面で金融緩和が行われている必要があります(量的緩和)。

一方、金融相場は金融緩和によって株価上昇がもたらされることを意味しますが、必ずしも量的緩和である必要はありません。量的な金融緩和でなくても、政策金利の引き下げなどによって金融相場となることがあります。

そのため、量的緩和によって株価上昇がもたらされていれば、流動性相場でもあり、金融相場でもあるということになります。量的緩和ではない金融緩和によって株価上昇がもたらされている場合は、金融相場ではあるものの流動性相場ではないということになります。

まとめ

  • 流動性相場とは、大量に供給されて余った資金が株式市場などに流れ込むことによって資産価格の上昇が引き起こされる相場の状態を意味します。
  • 流動性相場は、余った資金が運用先を求めて株式などに向かうこと、金利低下によって株式などの相対的な魅力が高まることなどによって引き起こされます。

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【流動性相場とはの記事は終わりです】

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