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オーバーシュートとは

記事作成日:2019年2月7日
最終更新日:2021年6月16日

オーバーシュートとは

オーバーシュートとは、投資で用いられる場合、価格変動が行き過ぎることを意味します。妥当だと考えられる水準から行き過ぎてしまうことを指します。

また、オーバーシュートを用いた言葉として「オーバーシュート型コミットメント」があります。「オーバーシュート型コミットメント」とは日本銀行が示したもので、実際の物価が物価目標を超えて行き過ぎるまで現在の金融政策を維持することを約束するという意味があります。

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オーバーシュートとは

投資で用いられるオーバーシュートとは、価格変動の行き過ぎを意味します。市場参加者が想定していた水準、業績などから妥当と考えられる水準、テクニカル的に妥当と考えられる水準を突き抜けてしまって行き過ぎた価格を付けてしまうことがオーバーシュートです。極端に値上がりしすぎてしまったり、極端に値下がりしすぎてしまったり、価格が突っ込んでしまう状態のことを指します。

市場は完全には合理的でないからオーバーシュートが起きる

市場参加者が完全に理論的・合理的で妥当な価格水準が共有されているのであれば、極端な価格変動は起きず、市場の価格は妥当な価格に収斂していくと考えられます。

しかし、実際の市場の値動きは時として極端な値動きをしてしまうことがあり、行き過ぎてしまうのです。投資家の需給が極端になってしまい、一方向へ価格が行き過ぎてしまうということは市場でしばしばみられる現象です。これは市場参加者が完全には理論的・合理的ではないからです。

同じ機械的な動きがオーバーシュートを引き起こすことも

市場参加者の一部が同じような機械的な売買を行う投資戦略を採用している場合、オーバーシュートを引き起こすことがあります。例えば、ある特定の動きが発生した場合に売買を行うという戦略を複数の投資家が採用していた場合、ある特定の動きが発生したら同じタイミングで複数の投資家が同じような売買を行うため価格変動が加速されてしまうというようなことがあります。

他にも一方向に動きが加速した場合は、それに追随しようとする売買が行う戦略を採用している投資家がたくさんいれば、オーバーシュートが発生することがあります。

あらかじめプログラムした機械的な投資戦略(売買戦略)がオーバーシュートを発生させる要因となることがあるのです。

オーバーシュートが発生した後は反動で戻る動きがみられる

妥当だと思われている水準を超えて価格変動が大きく行き過ぎてしまった場合、通常は妥当な水準まで戻ろうとする動きが発生します。つまり行き過ぎれば戻る反動が起きるということになります。

行き過ぎてしまえば、戻る動きが発生するため、オーバーシュートが見られた場合は、戻りを期待して買いや売りを入れるという投資戦略が考えられます。戻りを期待した買いや売りが入るため、実際に戻る動きにつながるのです。

ただし、オーバーシュートからの戻りが発生しないで、そのまま価格水準が変わってしまうということも起きるため注意が必要です。

オーバーシュート型コミットメントとは

日本銀行は2016年9月に「オーバーシュート型コミットメント」と呼ばれるものを導入しました。「コミットメント」とは「約束すること」ですが、直訳するとオーバーシュート型コミットメントは行き過ぎるまで約束するということになります。

日本銀行は消費者物価前年比+2%上昇という物価目標を掲げて、物価目標を達成するために金融緩和を行っています。逆に物価目標の2%が達成されれば、金融緩和が必要なくなるということになりますが、いつの時点で金融緩和を解除して辞めるかということが問題になります。

目標の2%に近づけばいいのか、2%に一度でも到達すればいいのか、2%を余裕で超えるくらいまででなけばいけないのか、解釈が分かれます。そこで日本銀行は「オーバーシュート型コミットメント」として、物価が目標の2%を超えて、行き過ぎるまでは金融緩和を約束するということを謳ったのです。

日本銀行の「オーバーシュート型コミットメント」とは、物価が目標を超えて行き過ぎるまでは現在の金融緩和を続けることを約束する、という意味になります。

まとめ

  • オーバーシュートとは、投資で用いられる場合、行き過ぎた価格変動のことを意味します。行き過ぎた価格変動であるオーバーシュートが発生すると、行き過ぎた分を戻そうとする動きがしばしば起きます。
  • 日本銀行の「オーバーシュート型コミットメント」とは「行き過ぎるまで約束する」という意味になりますが、物価目標を大きく超えて実際の物価が上昇するまで現在の金融緩和を継続することを約束する、ということになります。

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【オーバーシュートとはの記事は終わりです】

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