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レパトリエーション(レパトリ)とは

記事作成日:2020年3月26日
最終更新日:2021年6月18日

レパトリエーション(レパトリ)とは

金融や為替におけるレパトリエーション(レパトリ)とは、海外に投資されていた資金が国内に戻ってくることを意味します。英語のレパトリエーション(repatriation)の意味は、本国に帰るという意味があり、金融でレパトリエーションといった場合は資金が本国に帰る、つまり、海外に投資された資金が本国に戻ることを意味します。

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レパトリエーション(レパトリ)の要因

投資資金の国境を越えた出入りは頻繁に行われていますが、何らかの要因でまとまった大きな動きになると相場を動かすことがあり、市場関係者の間でレパトリエーション(レパトリ)が注目されることがあります。

例えば、毎年決算を前に利益を本国に戻す、経営危機や金融危機の際に自己資本の増強のために海外資産を売却する、レパトリエーション減税のために本国への資金回帰が発生するといったことが考えられます。また、自然災害が発生した際に保険会社が保険金の支払いのために海外から資産を引き上げる時などにも本国へのまとまった資金の移動が起こるとも考えられています。

レパトリエーション(レパトリ)の影響

海外の投資先では投資資金が引き上げられると、投資資金の引き上げのために投資されていた資産が売られるため価格下落要因となります。また、外国通貨を売って、自国通貨を購入することになるため、自国通貨高要因となります。国外にある子会社の累積している利益を本国に還流させる場合には外貨建て投資資産の売却が発生しないかもしれませんが、外国通貨売りと自国通貨買いが発生するため、やはり自国通貨高要因となります。

日米間を例にすると、日本の機関投資家が決算期を前に米ドル建ての株式や債券を売却して米ドル資金を得て、米ドル資金を日本円にするためにドル売り円買い行うとします。米ドル建ての株式や債券がまとまって売られれば価格下落要因となります。また、まとまったドル売り円買いとなれば、円高ドル安要因となります。

レパトリエーション減税(レパトリ減税)とは

レパトリエーション減税(レパトリ減税)とは、海外投資先での資産の売却や子会社の資金を国内に戻す時に課税される税金を減税させることによって、資金の国内への流入を促す税制です。本国への投資を促すという政策的観点からレパトリ減税が行われる傾向があります。投資家の視点からはレパトリ減税によって発生する資金の流れの変化が注目されます。

レパトリエーション減税(レパトリ減税)の効果や影響

国によって税制は違うため一概には言えませんが、実際に国内に資金が還流した際に税金を徴収する場合はレパトリ減税によって国内への資金の還流が増えた場合には税収が増えることになります。

国内への資金の還流が増えれば、国内での設備投資や研究開発投資などが活発化することが期待されます。レパトリ減税には国内投資を促す効果が考えられます。また、企業が国内に回帰させた資金で自社株買いを行った場合は、需給の引き締まりを通じて株価の上昇要因となる可能性があります。

一方、為替の面からは資金の自国への還流により外国通貨売り自国通貨買いを発生させることになるため、自国通貨高要因となります。

まとめ

  • 金融や為替におけるレパトリエーション(レパトリ)とは、海外に投資されていた資金が国内に戻ることを意味します。
  • レパトリが発生すると、外国通貨売り・自国通貨買いが発生するため、自国通貨高要因となります。

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【レパトリエーション(レパトリ)とはの記事は終わりです】

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