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テーパータントラムとは

記事作成日:2019年7月16日
最終更新日:2021年6月18日

テーパータントラムとは

テーパータントラム(taper tantrum)とは、2013年5月に当時の米国連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が大規模な量的緩和の縮小する意向を示したため、市場がかんしゃくを起こしたように動揺して急変動(米国債利回りの急上昇など)した現象を意味します。

テーパータントラムは、「テーパー」とは量的緩和の縮小を意味する「テーパリング」とかんしゃくを意味する「タントラム」を組み合わせた言葉です。

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テーパータントラムの意味

テーパータントラムのイメージ

テーパータントラムは、2013年5月にFRBのバーナンキ議長が量的緩和を縮小する意向を示したことで、市場が急変動したことを意味しています。テーパータントラムは、バーナンキ議長の名前を取ってバーナンキショック、と呼ばれることもあります。

テーパリング(tapering)とは先細り、徐々に減っていくという意味がありますが、金融政策では大量に国債などを買う量的緩和の購入額を徐々に減らしていくこと、金融緩和を徐々に解消していくことを意味します。

タントラム(tantrum)とは、かんしゃく、怒りの爆発といった意味があります。市場の動きを示す言葉としては、相場が突然大変動する、これまでの動きと逆の方向に急に動くといったような状態を意味します。タントラムはテンパータントラム(temper tantrum)という表現で用いられることがあり、気性が爆発する、癇癪を起すといったような意味になりますが、テーパータントラムはテンパータントラムにかけた言葉でもあります。

テーパータントラムが発生した理由

2008年の世界金融危機以降、米国だけではなく世界的に大規模な金融緩和が行われてきました。金融政策は緩和と引き締めを繰り返すので、大規模な量的緩和にはいつか終わりが来るはずなのですが、実際に量的緩和が縮小されるという意向が明確にされるまでは市場では十分に量的緩和縮小の可能性が十分には織り込まれていなかったと思われます。

そのため、実際に量的緩和縮小の可能性が出てくると市場は大きく動揺し、金利が大きく動く結果となりました。一見、安定的に推移している市場でも、突如として大きく動きだす可能性があることをテーパータントラムは示しています。特に金利市場においては、金融政策の方向性が変わる時に大きく市場が動く可能性があります。

ターパータントラムの利用例

テーパータントラムは2013年5月の当時のバーナンキFRB議長の量的緩和縮小示唆による市場の動揺を示しますが、「テーパータントラムは再来するか」や「ターパータントラム2はあるか」といったように使われることがありますし、「タントラム」を別の言葉につなげて「債券タントラム(bond tantrum)」といったように使われたことがあります。今まで落ち着いていた市場が急変する、というような意味で使われます。

大きな材料もなく、一見安定しているように見える市場の動きであってもひずみがたまっていて何かのきっかけで一気に大きく動くことがあるのです。

まとめ

  • テーパータントラムとは、2013年5月に米国FRBのバーナンキ議長が量的緩和の縮小を示唆したことで、金利などが大きく動いた現象を意味します。
  • テーパーは量的緩和の縮小を意味するテーパリングからきています。タントラムはかんしゃくを意味し、量的緩和縮小による市場の大きな変動という意味になります。

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【テーパータントラムとはの記事は終わりです】

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