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ボラティリティとは

記事作成日:2017年4月21日
最終更新日:2021年6月29日

ボラティリティとは

ボラティリティ(volatility)とは、資産運用や投資の場面で使われる場合には、価格などの変動性、不安定さという意味で用いられます。年率での変動率(%)という意味で用いられることがあります。ボラティリティが大きいとは価格変動が大きい、不安定な値動きということになります。ボラティリティが小さいとは価格変動が小さい、安定的な値動きということになります。

ボラティリティには、実績から計算されるヒストリカル・ボラティリティ(HV)と市場のオプション価格から逆算された将来のインプライド・ボラティリティ(IV)の2種類があります。

  • HV:ヒストリカル・ボラティリティ→変動の大きさの実績
  • IV:インプライド・ボラティリティ→オプション価格から出した投資家が考える将来の変動の大きさの予想

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ボラティリティの意味

ボラティリティ(volatility)とは、資産運用では価格などの変動の大きさという意味で用いられます。そのほかボラティリティ(volatility)という言葉には、乱高下、揮発性といったような意味があります。形容詞は"volatile"で、変わりやすい、不安定な、揮発性の、といったような意味になります。

ボラティリティには2種類あり、過去の価格の変動から計算されるヒストリカル・ボラティリティ(歴史的変動率、historical volatility:HV)とオプション価格から逆算された将来のインプライド・ボラティリティ(予想変動率、implied volatility:IV)があります。ヒストリカルボラティリティは実績に基づくもので、インプライド・ボラティリティは予想に基づくものとなります。

ヒストリカル・ボラティリティとは

ヒストリカル・ボラティリティとは、歴史的変動率と呼ばれるもので、過去の価格の実績値を基に計算された変動率です。ヒストリカル・ボラティリティは、統計で用いられる標準偏差が該当し、日次や月次で計算したものを通常は年率換算して用いられます。

1か月前後の日次データを基に計算したヒストリカル・ボラティリティの推移を見ることによって、短期的な相場の変動率の動きを確認することができます。

ボラティリティが年率10%の時、ヒストリカル・ボラティリティであれば過去の相場変動では大体年当たり上下10%の価格変動をする資産であるということになります。

オプションの取引価格によって算出されるインプライド・ボラティリティが利用できない時、算出がしづらい時は、ヒストリカル・ボラティリティを用いることになります。

インプライド・ボラティリティとは

インプライド・ボラティリティとは、実際のオプションの取引価格からブラック・ショールズ式という式を使って逆算された、市場参加者が予想している変動率です。

ブラック・ショールズ式は原資産価格、権利行使価格、残存期間、変動率、金利、配当等からオプション価格を算出するモデルですが、変動率以外の数値が全て分かっている時に、変動率を逆算して求めたものがインプライド・ボラティリティです。

実際のオプションの取引価格によって逆算されるボラティリティなので、オプション取引に参加している投資家の期待・予測が反映されることになります。

インプライド・ボラティリティであれば算出の基となったオプション市場の参加者は将来1年間で大体年当たり上下10%の価格変動をすると想定して取引をしているということになります。現在の価格が100円なら大体90~110円の間になるだろうと思われているということです。

インプライド・ボラティリティが高まる時は、市場参加者が将来の価格変動が大きくなると考えているということを意味します。インプライド・ボラティリティは上下どちらかの方向に動くかを決定づけるものではありませんが、経験的にインプライド・ボラティリティが高まる時は、下落リスクが高まっていると考えられています。

ボラティリティの使い方・分析方法

ボラティリティはヒストリカル・ボラティリティでは相場が大きく動いた時、インプライド・ボラティリティでは大きく動くと予想されている時に高まります。一方で相場の動きが少なくなる時、相場が動かなくなると予想されるときは低くなります。

ヒストリカル・ボラティリティで相場の変動性を把握する

過去の変動性が将来の変動性や価格を決定づけるものではありませんが、ヒストリカル・ボラティリティの推移を確認することは、価格動向の理解を深めることに役立ちます。

過去の平均的なヒストリカル・ボラティリティの水準、ヒストリカル・ボラティリティの上限や下限の目安と、実際のヒストリカル・ボラティリティの動きを比べることで、現在の相場の状態がどのようなものか確認することができます。

インプライド・ボラティリティから投資家心理を把握する

市場参加者が常に合理的であるという訳ではありませんが、インプライド・ボラティリティが高まっているということは将来の価格変動の不確実性が高まっているということであり、通常は投資家心理(マインド)が悪化しているということを意味しています。

投資家心理が悪化している場面では、悪い材料に反応しやすくなっていて、価格が崩れやすくなっていることがあります。インプライド・ボラティリティが低下している場面は、投資家心理が落ち着いている状態であると考えられます。

まとめ

  • ボラティリティ(volatility)とは、資産運用や投資の場面で使われる場合には、価格などの変動の大きさという意味があります。
  • ボラティリティには、過去の価格の変動から計算されるヒストリカル・ボラティリティ(歴史的変動率、historical volatility:HV)とオプション価格から逆算された将来のインプライド・ボラティリティ(予想変動率、implied volatility:IV)があります。

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