投資や金融でのCTAやマネージドフューチャーズとは
記事作成日:2018年7月5日
最終更新日:2022年1月5日
投資や金融におけるCTAとは「Commodity Trading Advisor」の略で日本語にすると訳語は商品投資顧問に相当しますが、日本の商品投資顧問業は商品投資顧問契約に基づいて商品投資を行う業者を意味する一方、CTAは原油などのエネルギーや金などの貴金属などの商品だけではなく、株式、債券(金利)、通貨の先物取引やオプション取引を行う専門家を意味することが特徴です。
CTAは商品投資あるいは先物投資の専門家(企業・個人)ということになりますが、CTAは商品などの先物取引を行うファンドを意味することもあります。CTAが運用するファンドはCTAファンドといいます。
なお、CTAという言葉は投資・金融以外では「Call To Action」の略語として用いられることがあり、行動をするきっかけ、行動を喚起すること、行動を誘導することという意味があります。
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CTAの特徴
CTAは、現物取引ではなく、先物取引やオプション取引、スワップ取引といった金融デリバティブを活用した取引を中心とすることが特徴です。また、投資手法は相場の動きに基づくテクニカル分析が中心で、あらかじめ統計学や金融工学に基づき開発されたプログラムに基づいて取引を行うことが特徴です。ファンダメンタルズに基づく投資を行う場合もあります。
CTAは相場の動きに追随するトレンドフォローと呼ばれる運用手法などを採用し、金融デリバティブの活用と分散投資によって、投資のリスクを抑えつつ、高いリターンが得られるよう運用を行っています。
CTAは先物取引などを駆使して取引を行うため、現物取引の場合とは異なり相場に追随するトレンドフォローであっても、相場が上昇する時、下落する時のいずれにおいても収益を上げる可能性があります。
CTAは、ベンチマークを参照した運用ではなく、絶対的な収益を追求する運用となり、株式などの値動きとは相関が低くなることが特徴です。
マネージドフューチャーズとは
CTAのうちトレンドフォローの運用を行うものをマネージドフューチャーズと呼ぶことがあります。マネージドフューチャーズは相場の上昇・下落の傾向(トレンド)がはっきりしている場合には収益を得ることができますが、トレンドが変わる局面などでは損失を出してしまうことがあります。また、相場の方向性がはっきりしないもみ合い相場・レンジ相場ではなかなか収益を上げられないことがあります。
ヘッジファンドとCTAの違い
CTAが運用するファンドは通常はヘッジファンドの一種と考えられます。ヘッジファンドの中にCTAによるファンドがあるという形になります。ヘッジファンドの方がより広いファンドを指し、CTAのファンドはヘッジファンドの一種ということです。
まとめ
- 投資・金融におけるCTA(Commodity Trading Advisor)とは日本語に訳すと商品投資顧問となりますが、商品投資・先物投資の専門家を意味します。
- CTAは、原油などのエネルギーや金などの貴金属といった商品だけではなく、株式、債券、通貨などの先物取引などによって資産運用を行うことが特徴です。