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コール市場・コールローン(無担保コール・有担保コール)とは

記事作成日:2020年10月8日

コール市場とは、金融機関が日々の資金過不足を調整するために翌日物など極めて短期の資金の貸し借りを行う取引市場のことを意味します。コールは呼べば(call)すぐ返ってくる短期間でのお金の貸し借りとなるため、コール市場と呼ばれています。コール市場で、貸す側から見た貸した資金はコールローン、借りる側から見た借りた資金はコールマネーと呼ばれます。コール市場で担保がない貸し借りを無担保コール、担保付きの貸し借りは有担保コールとなります。コール市場は取引参加者が銀行などに限られるインターバンク市場に分類されます。

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コール市場はなぜ必要か・コール市場の役割

金融機関は日々の取引で資金の過不足が生じるので、資金が足りない時はコール市場でお金を借り、資金が余っている時はコール市場で運用することで、資金を効率的に運用しています。

仮にコール市場がなければ資金の過不足が発生しないようより多くの資金を保有しなければならず資金の効率が非効率になります。短期ではなく中長期の資金の貸し借りを行うということも考えられますが、貸し借りの期間が長くなるとその分金利を高く設定しなければいけませんし、予測不能な事態が発生した時に機動的に対応することが難しく無駄な部分が出てしまいます。

コール市場があることで、金融機関が効率的に資金の運用を行うことが出来、結果として金融機関以外の事業会社や国民も金融サービスを低いコストで受けられるのです。

コールローンとコールマネー

コール市場での取引を貸す側から見たものがコールローン、借りる側から見たものがコールマネーです。

コールローン

コールローンとは、コール市場で資金を貸すから見たコール市場の取引で貸したお金のことです。

コールマネー

コールマネーとは、コール市場で資金を借りる側から見たコール市場の取引で借りたお金のことです。

コール市場での取引の種類

コール市場での取引には大きく分けると担保の有無で無担保コール取引、有担保コール取引で分けることができます。また、それとは別にその当日のうちに開始して決済される日中コール取引があります。

無担保コール取引

無担保コール取引とは、無担保で行われる短期の資金の貸し借りの取引のことを意味します。担保のやりとりがないので取引としては手軽ですが、何も担保の裏付けがないため短期とはいえある程度の信用リスクを負うことになります。

無担保コール取引での取引金利を無担保コールレートといい、オーバーナイトの無担保コールレートは日本銀行の金融政策の誘導目標(政策金利)とされて用いられたことがあります。

有担保コール取引

有担保コール取引とは、無担保で行われる短期の資金の貸し借りの取引のことを意味します。担保付きなので担保設定の分だけ手間があります。有担保コール取引の担保には国債などが用いられています。

有担保コールの取引金利は有担保コールレートとなりますが、無担保コールレートと比べると担保がある分だけ信用リスクが低くなるため、理論的には取引金利が低くなると考えられます。

日中コール取引

日中コール取引とは、翌日に持ち越さず、日中の決済資金を確保するために行われる資金の貸借取引です。原則として無担保で取引が行われます。

コール市場で取引を成立させる方式

コール市場での取引は短資会社が関わる方式としてディーリング方式、ブローキング方式があります。無担保コール市場はブローキング方式、有担保コール市場、日中コール市場はディーリング方式とブローキング方式で行われます。

ディーリング方式

ディーリング方式とは、銀行などの市場参加者と短資会社が直接取引を行う方式です。短資会社は自己勘定で取引を行い、取引のリスクを負います。

ブローキング方式

ブローキング方式とは、短資会社が銀行などの市場参加者同士の媒介を行って取引を成立させる方式です。資金や担保の受け渡しは当事者間の決済となります。

ダイレクト・ディール(ダイレクト・ディーリング、DD)

ダイレクト・ディール(ダイレクト・ディーリング、DD)とは、短資会社を介さずに直接取引当事者同士で取引を成立させる方式のことです。

コール市場での取引期間の種類

コール市場の取引を取引期間で分けると、大きくオーバーナイト物・翌日物か、期日物・ターム物かで分けることができます。

オーバーナイト物・翌日物

オーバーナイト物・翌日物は約定日の当日にスタート、翌営業日にエンドの取引で、無担保コールはオーバーナイト物(O/N、ON)、有担保コールは翌日物と表記します。取引期間は1営業日となります。

オーバーナイト物とは

オーバーナイト物とは、有担保コールレート市場で、約定日の当日に開始(資金の受け渡し)、翌営業日に決済して終了する取引のものを指します。O/N、ONなども表記します。

翌日物とは

翌日物とは、有担保コールレート市場で、約定日の当日に開始(資金の受け渡し)、翌営業日に決済して終了する取引のものを指します。

期日物・ターム物とは

期日物・ターム物とは取引期間が2営業日以上となるもの、つまり、オーバーナイト物・翌日物よりも長い取引期間のものを言います。コール市場の取引では期間を定めるものでは1年が最も長くなるので1年以下ということになります。ただし、取引の中心は短い期間のものです。

コール市場での取引開始時期の種類

コール市場での取引の開始時の資金の受け渡し日には、当日物(キャッシュ取引)と先日付物(先日付取引)があります。

当日物・キャッシュ取引とは

当日物・キャッシュ取引とは、約定日に即日資金の受け渡しが行われ開始する取引です。

先日付物・先日付取引とは

先日付取引・先日付物とは、約定の当日に資金の受け渡しが行われて取引が開始するのではなく、翌営業日以降の先の日付に取引が開始するものを意味します。先日付物にはトムネ、スポネなどがあります。

トムネとは

トムネとは、トゥモロー・ネクスト(Tomorrow Next)の略称で、コール市場の取引などにおいて、約定日の翌営業日に開始して、翌々営業日に決済して終了する取引のことです。TN、T/Nなどとも表記されます。約定日を1営業日目とすると2営業日目にスタート、3営業日にエンドということになります。

スポネとは

スポネとは、スポット・ネクスト(Spot Next)の略称で、コール市場の取引などにおいて、約定日の翌々営業日に開始して、翌々々営業日(開始の翌営業日)に決済して終了する取引のことです。SN、S/Nなどとも表記されます。約定日を1営業日目とすると3営業日目にスタート、4営業日にエンドということになります。

オッドスタートとは

オッドスタートとは、上記のトムネやスポネのように翌営業日や翌々業営業日以外の先日付で開始するものを意味します。開始時がオッドスタートのものと終了時にレギュラー期日(日・週・月など)以外のイレギュラーな任意の期日をとるオッド期日のものをオッド物と呼ぶことがあります。

末初物とは

末初物とは、月末の最終営業日に開始して、翌月の最初の営業日に終了するもの(翌月最初の営業日よりも後のものを指すこともある)を意味します。3月末や12月末など特殊な時期を跨ぐ取引は需給がひっ迫し取引金利が高騰することがあります。

まとめ

  • コール市場とは、金融機関が日々の資金過不足を調整するために翌日物など極めて短期の資金の貸し借りの取引を行う市場のことです。
  • 担保がない貸し付けを無担保コール、担保付きの貸し借りを有担保コールといいます。

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【コール市場・コールローン(無担保コール・有担保コール)とはの記事は終わりです】

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