株式投資は企業の成長に貢献する
記事作成日:2015年8月15日
最終更新日:2021年12月23日
株式投資や債券投資は、投資をされる側の企業も投資をする投資家の双方にとってメリットがあります。また、株式投資や債券投資は投資先企業だけでなく経済の発展にも貢献することができます。株式への投資はお金を儲ける、お金を増やすための方法ですが、別に悪いことをしているわけでも、後ろめたいことをしているわけでもなく、社会的に意義があることをしているのです。
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企業の資金調達を手伝う
企業は事業を行うための資金が足りない場合には、株式や債券を発行するなどして資金調達を行わなければ事業の拡大ができません。企業は調達した資金で成長し、株式や債券を発行したコストを上回る利益が得られればメリットがあることになります。
投資家は、株式や債券への投資によって企業に資金を提供することで、値上がり益や配当、利息などによる利益を得られる可能性があります。
株式や債券への投資は誰かが損をして誰かが得をするというものではなく、企業の発展を通じて参加者全員がメリットを得られる可能性があるものなのです。
新規に発行された株式でなくても間接的に貢献
実際には株式を購入する場合には新規株式公開や公募増資など発行された株式を取得するのではなくて、既に発行されて他の投資家が保有している株式を購入する場合が大半ですので、直接企業にお金が流れているわけではありません。
しかし、株式市場に投資家として参加することで株式の流動性や換金性が高まり、新規に発行された株式を買いやすくするという点で企業の資金調達に貢献することができます。
また、株主として議決権の行使などを通じて経営の監視を行ったり、投資家として株価の形成に関わるったりすることで、経営陣に緊張感を持たせるという効果もあります。
自分の投資したお金が直接企業に流れていなくても、間接的に企業の発展に貢献していることになります。
短期の売買や信用取引も問題点はあるが間接的に貢献
株式の売買が活発化し、株式はいつでも売れる、換金できるということが市場に参加している投資家の間で認識されれば投資家は安心して株式を購入することができます。また、多くの株主が参加することで株価は市場参加者が妥当だと考える水準に近づいていくことになります。
そのため、短期の期間を想定した投資行動であっても、信用取引によって自己資金以上の購入を行ったり、空売りを行ったりする場合でも株式市場の流動性と価格形成機能を高めるという点で経済や金融市場に貢献していることになります。
一般的には短期的に売買を繰り返すことや信用取引は、企業の発展という観点よりも利幅を狙い、誰かが得をすれば誰かが損をするというような側面が強まるため、投機であって望ましいものではないという考え方もありますが、市場参加者が減り、流動性が低下すれば、結果的に投機的でない売買をする人のデメリットにもなってしまいます。
ただし、投機的な動きによって株価などが行き過ぎてしまうことがあります。投機的な売買の最大の問題点ですが、冷静に割安なのか割高なのかを見極めれば不必要な損失を被る可能性を減らすことができます。
まとめ
- 株式投資や債券投資を行うことによって、企業に資金が提供されます。企業が資金調達を行えるようになると、経済や企業が発展します。発行された株式や債券を直接取得するのではなくても、株式や債券に投資することで企業が資金を調達する金融市場の厚みが増すことになり、企業の資金調達を間接的に支えることになります。
- 短期的な売買や信用取引も株式などの金融市場の売買を活発化させ、流動性を高めるという点では企業の資金調達活動に間接的に貢献していると考えることができます。