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配当落ち・権利落ちとは

記事作成日:2019年2月21日
最終更新日:2021年12月10日

配当落ち・権利落ちとは

配当落ちとは、株主として配当を受ける権利が得られる権利付き売買最終日の翌営業日となり配当を受ける権利がなくなった状態を意味します。また、配当を受ける権利がなくなることによって配当に相当する分だけ株価が下落することを意味する場合もあります。権利落ちとは、権利付き最終売買日の翌営業日となり配当を含めた株主の権利を受ける権利がなくなった状態を意味します。

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権利付き売買最終日・配当落ち日・権利確定日の関係

現在日本では、株式の売買が成立した日から2営業日後に株式の受け渡しが行われます。売買が成立した日を1日目とすると、3日目に受け渡しが行われることになります。

  • 1日目:株式の売買成立
  • 2日目
  • 3日目:株式の受渡日(売買成立の2日後)

株主が配当や株主優待を受ける権利が確定する日を権利確定日と言いますが、配当や株主優待などを受けるためには権利確定日の取引終了時点で株式を保有して知る必要があります。株式を保有しているということは受渡が終わっているということを意味するため、権利確定日の2日前に売買が成立している必要があります。1日前では権利確定日までに受渡が行われないため配当や株主優待などを受けることができません。

つまり、権利確定日の2日前までに取引が成立すれば配当の権利があり、1日前の取引成立では配当の権利がなく、配当落ち(配当が得られない)・権利落ち(株主として権利が得られない)の状態になります。配当などの権利が得られる最終売買日を権利付き最終売買日と呼びます。権利確定日の1日前の配当落ちとなる日を配当落ち日(権利落ち日)と言います。

  • 2日前:権利付き最終売買日
  • 1日前:配当落ち日(権利落ち日)
  • 権利確定日

まとめると次のようになります。

株式の権利付き最終売買日・配当落ち日・権利確定日と受渡の関係

配当落ちになると理論上配当相当分だけ株価が下落する

企業が配当を行うと配当金の分だけ企業の価値が投資家に還元されて流出することになるため、配当金の権利がなくなる配当落ち日に配当金に相当する金額だけ株価が下落します。例えば、1株当たりの株価が1,000円の企業が1株当たり20円の配当金を行うと、理論的には株価は980円になります。

配当前は株価が1,000円、配当後は株価が980円で投資家には配当金が20円支払われることになります(ただし、配当はすぐにもらえるわけではありません)。そのため、投資家が保有する株式の価値は配当金まで考慮すると配当落ちの前後で変わらないことになります(1000円=980円+20円)。ただし、配当分だけ株価は下落します。

なお、インデックスに連動する投資信託や上場投資信託(ETF)に投資している場合、基本的に配当金は分配されるまでは再投資されることになるため、配当金に相当するだけ株価が下落しても、その分だけ配当金を受け取ることになるため配当落ち日には基準価額は下落しないことになります。ただし、分配金が分配されるとその分だけ基準価額が下落し、株式の配当落ちと似た現象が起きることになります。

実際には権利落ち日に必ず株価が下落するわけではない

配当落ち日には配当金相当額だけ理論上株価が下落しますが、権利落ち日の株価は前営業日(権利付き最終売買日)と比べて必ず下落するかと言えば、そうとは限りません。確かに配当金の分だけ株価は下落しますが、他の要因によっての株価は下落するため、配当落ちの分が埋め合わせされて株価が上昇することさえあるのです。

配当利回りは1~3%程度だとした場合、株価は1日で1~3%動くことは普通にあるため、配当落ちがあっても、それと同じくらい日々株価が変動しているため、株価の動き次第では配当落ちの影響が分からないような株価形成になることがあるのです。

株価指数などでも配当落ちの分だけ株価は下落しますが、日々の変動によって配当落ちを埋めてしまう場合があり、配当落ち日でも株価が上昇していることがあるのです。

まとめ

  • 配当落ちとは、配当の権利が得られる最終売買日である権利付き最終売買日を過ぎて翌営業日となり、配当を受ける権利がなくなった状態、または、配当が受けられなくなったことによって配当金相当額だけ株価が下落することを意味します。
  • 日本では株式の受渡は取引成立後3営業日となるため、配当落ち日は配当の権利が確定する権利確定日の1営業日前となります。

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【配当落ち・権利落ちとはの記事は終わりです】

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