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無配株とは・無配株投資のメリットとデメリット

記事作成日:2020年1月9日
最終更新日:2021年11月29日

無配株とは

無配株とは配当を行わない株式の銘柄を意味します。株式投資で利益を得る方法として、株価上昇によるキャピタルゲインと、配当金によるインカムゲインがあります。株式投資をする場合は株価上昇だけではなく、配当も狙う場合が多く、配当がない銘柄に投資する意義を見出せないことがあるかもしれません。しかし、無配株だからといって投資するメリットがないわけではないのです。

なお、配当がある銘柄を有配株、無配だった状態から新たに配当を行うことを初配、配当がある状態から無配となり再び配当がある状態になることを復配、配当を増やすことを増配といいます。

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企業が無配当とするメリット

企業側の観点から無配当とするメリットとして事業の投資に資金を回せる、内部留保としてお金を残し経営の安定のために活用できるといったことがあります。

また、企業が資金を配当ではなく事業投資や内部留保に回したとしても、株主の権利が及ばなくなったというわけではなく、何らかの形で会社の資産となっている限り、残余財産として株主が権利を請求できる可能性が残っています。

配当ではなく事業の拡大に資金を使うことができる

配当を行って資金を株主に還元するのではなく、設備や人員など事業の成長のために資金を使うことで、会社の規模や業績を拡大させることによって株価が大きく値上がりし、配当を行った場合よりも最終的に株主が得られる利益が大きくなる場合があります。

配当を行うとその資金は設備や人員など事業のために活用することが出来なくなるため、企業の成長速度が遅くなることがあります。成長余地が大きい企業の場合は、配当による株主還元を行うよりも、配当金を出さずに事業に回す方が結果的に株主の利益になる場合もあるのです。

配当をしないことで企業の内部にお金を残し経営が安定する

配当を行わないと配当金に回るはずだった資金が会社内部に残り、会社の財務状況に余裕ができます。もし資金繰りにあまり余裕がないと、景気後退などの外的なショックによって経営状況が悪化し最悪の場合は倒産してしまう場合があります。不確実性が高いと考えられる時に、配当をする余力があっても敢えて配当を行わず、企業の内部にお金を残すことで経営を安定させることができる場合があるのです。

無理して配当を行い、手元資金がなくなってしまい、借り入れを行わなければいけなくなってしまうというような状態に陥ると利息などのコストがかかってしまいます。結果として株価の下落を招き株主の不利益となることがあります。

無配株投資のメリット

無配株投資のメリットとして、資金を最大限事業に振り向けることによって株価上昇を期待できる場合があること、無配から初配や復配になった場合は人気が集まり株価上昇が期待できる場合上がること、などが挙げられます。

事業の成長による株価上昇を期待できる場合がある

無配株のうち、積極的に事業投資を行うため配当を行っていない場合は、配当金は得られませんが、業績の拡大によって株価上昇が期待できる場合があります。活用できる資金を最大限企業の成長のために使うことによって、他のライバル企業よりも業績を伸ばせる可能性があるのです。

株価はEPS(1株当たり利益)×PER(株価収益率)となりますが、業績が拡大することによって1株当たり利益が押し上げられるため株価が上昇する可能性があります。成長が期待できる無配株は配当ではなく、株価上昇によって株主が利益を得られる可能性があるのです。

無配株から初配や復配になると値上がりが期待できる

無配株はいつまでも無配当のままとは限りません。急成長する局面が終わり、安定成長の局面に入ると、株主還元に資金を回すようになることがあるからです。これまで配当を行ったことがなかった企業が配当を行ったり(初配)、以前配当を行っていた無配当企業が再び配当を行ったり(復配)するようになると、好感されて大きく株価が値上がりすることがあります。

株式からのリターンは、株価の値上がりや配当(株主優待なども含む)にもたらされますが、株価が上がっても配当を得られてもどちらでもリターンに変わりはないのですが、配当を好む投資家が一定数存在するため、配当があると人気を集めることがあるからです。

無配当から有配当になる前にタイミングよく無配株に投資することが出来れば値上がり益を得られる場合があります。

無配株投資のデメリット

無配株投資のデメリットとして、倒産リスクが高い場合がある、配当をしないで資金を回した事業が伸びず期待していた値上がり益が得られない場合がある、株主還元を軽視している経営者である可能性がある、といったことが挙げられます。

財務状況が悪く倒産リスクが高い場合がある

無配株となっている理由が配当をするほど余裕がないためである場合、手元の資金が心許なく倒産リスクが高い場合があります。小さなきっかけによって会社の経営が一気に傾いてしまうことがあるのです。配当があるということは配当が出せるほどは財務状況に余裕があるということですが、配当を出したくでも出せないような企業は業績や財務の面から問題がある可能性が高いのです。

事業が上手くいかず値上がり益も得られない場合がある

無配株投資では事業の成長による株価の値上がり益を期待しますが、事業は必ず成功するわけではありません。配当をしないで事業のために資金を使ったとしても、思うように業績が拡大するとは限らないのです。

株主は配当を我慢する代わりに企業の将来性を信じて投資をするわけですが、配当が得られないばかりか、事業がうまくいかず株価の値上がり益も得られないということもあるのです。

経営者が株主還元を軽視している場合がある

無配株となっている背景として経営者が株主還元を軽視している場合があります。理由があって敢えて配当をしないのではなく、株主を大事にしていないため配当を行わないという場合があるのです。配当に回す原資が十分にあったとしても、明確な理由もなく配当を行わないような場合、経営にも問題がある可能性があります。

そのため、本来株主が得られるはずだった配当は得られず、事業にも問題を抱えて株価の値上がりが期待しづらくなってしまう、ということもあります。

まとめ

  • 無配株とは、配当を行わない株式の銘柄のことを意味します。
  • 事業投資に最大限資金を使うため無配当としている企業は、株価上昇が期待できる場合があることが無配株投資のメリットです。

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【無配株とは・無配株投資のメリットとデメリットの記事は終わりです】

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