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SQ(特別清算指数)とは何か・SQと株価の関係

記事作成日:2018年4月7日
最終更新日:2022年3月10日

SQ(特別清算指数)とは

SQ(特別清算指数)とは何かということと、SQと株価の関係性についてです。SQとは、反対売買による決済がされないまま取引限月の取引最終日を迎えた先物取引やオプション取引を決済するために、最終売買日の翌営業日に算出される清算価格を意味し、SQは特別清算指数と呼ばれます。SQの算出が近づくと、SQの水準を巡る売買が行われるなどして、相場が荒れることがあります。

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SQとは何か

SQとは「Special Quotation」の頭文字をとったもので、反対売買による決済がされないまま取引限月の取引最終日を迎えた先物・オプション取引を最終売買日の翌営業日に決済するために算出される清算価格を意味し、SQは特別清算指数と呼ばれます。

「Special」は「特別な」という意味があり、「Quotation」には「引用」の他、「時価」、「相場」、「見積もり」等の意味があります。

SQの値はSQの算出日に先物・オプションの対象となっている指数の構成銘柄の始値を元に計算が行われます。日本ではSQの算出日は、基本的に限月の最終取引日が第2木曜日となることから、翌営業日の第2金曜日に算出されます。

メジャーSQとマイナーSQ

SQには相場への影響が相対的に大きいとされるメジャーSQと、相場への影響が相対的に小さいとされるマイナーSQがあります。

日本を例にとると、オプション取引は毎月取引限月を迎える銘柄があるため、毎月SQの算出日があります。一方で、主要な先物取引の銘柄は四半期ごとの3月、6月、9月、12月の限月で設定され、SQの算出日があります。

先物取引とオプション取引のSQが重なる月のSQをメジャーSQといい、それ以外の月のSQをマイナーSQといいます。

SQの株価との関係・SQの株価への影響

SQと株価との関係、SQの株価への影響については、先物やオプションのポジションがある投資家が、SQを自分にとって有利な値に誘導するための売買(SQ値を誘導する取引)による影響と、先物と現物を組み合わせた裁定取引を行っている投資家が裁定取引を解消するため行う現物の売買による影響(裁定取引解消の取引)があります。

  • SQ値を誘導する取引による影響
  • 裁定取引解消に伴う影響

SQ値を誘導する取引による影響

先物取引・オプション取引でポジションがある投資家は、自分のポジションが有利になるようSQ値を誘導するための取引を行う場合があります。株価を押し上げると利益が出る場合は株価を押し上げようとする売買、株価を押し下げると利益が出る場合は株価を押し下げようとする売買を行います。

SQ値を誘導する取引はSQ算出日の数日前から行われる可能性があります。SQがある週は荒れる、SQの直前は荒れるというようなことが言われますが、SQに向けてSQ値の思惑に絡む取引が出るためです。

また、SQ当日もSQ値を誘導しようとする注文が出ることがあります。SQはSQ算出日の指数の構成銘柄の始値を元に計算されるため、寄り付きで注文を出せば始値に影響を与えられる可能性があるからです。

先物やオプションの対象となっている指数の構成銘柄のうち、指数価格への影響度合いが大きい銘柄を売買したり、先物取引で大きな売買を行ったりすることでSQ値が有利となるよう誘導を試みます。

SQと先物取引の関係

先物取引は取引を開始した際の約定価格と清算価格の差金決済となりますが、例えば先物を20,000円で買い建てた場合(=約定価格)、手数料・税金を考慮しないとして、清算価格が20,000円を超えれば利益となります。

そのため、先物の対象となる指数価格を押し上げようとする売買を先物や現物で行うのです。逆に20,000円で売り建てた場合(=約定価格)、手数料・税金を無視すると、清算価格が20,000円を下回れば利益となります。そのため、先物の対象となる指数価格を押し下げようとする売買を先物や現物で行うのです。

SQとオプション取引の関係

オプション取引も同様で、オプションの買い手の場合、20,000円で買う権利(コールオプション)を持っていれば、税金等を考慮しない場合、清算価格が20,000円+オプション価格を超えれば利益となります。20,000円で売る権利(プットオプション)を持っていれば、税金等を考慮しない場合、清算価格が20,000円-オプション価格を下回れば利益となります。

オプションの売り手の場合、20,000円で買う権利(コールオプション)を売った場合、税金等を考慮しなければ、清算価格が20,000円+オプション価格を下回れば利益が出ます。20,000円で売る権利(プットオプション)を売った場合、税金等を考慮しなければ、清算価格が20,000円-オプション価格を上回れば利益が出ます。

裁定取引解消に伴う影響

先物売りと現物買い、あるいは先物買いと現物売りの裁定取引を行っている場合は、先物が清算されるSQの時点で先物価格と現物価格が一致することになるため、先物が清算されるSQの時点で現物の反対売買を行って裁定取引の解消を行えば、裁定取引での利益を確実に確定させることができます。

SQ算出日には裁定取引の解消に伴う現物の売りあるいは現物の買いが膨らむ場合があり、株価に影響を与えることがあります。また、SQ算出日が近くなった時点で、先の限月への乗り換えが進んでいない場合、裁定取引解消による売買への思惑から、相場が動くこともあります。

まとめ

  • SQとは、反対売買による決済がされないまま取引限月の取引最終日を迎えた先物取引やオプション取引を決済するために、最終売買日の翌営業日に算出される清算価格を意味し、SQは特別清算指数と呼ばれます。
  • SQの算出が近づくと、SQを自分が有利となるように誘導するための売買が行われる場合があることなどから、相場が荒れることがあります。

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【SQ(特別清算指数)とは何か・SQと株価の関係の記事は終わりです】

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