株価の決まり方
記事作成日:2015年8月5日
最終更新日:2021年12月17日
企業の業績や財務状況から株価の目安を計算する方法はありますが、実際の株価は業績や財務状況から機械的に算出されるわけではありません。実際の株価を決めるのは株式市場に参加している投資家の売りと買いの注文の数と価格です。買いたい人と売りたい人の価格と数量のバランスが合えば取引は成立します。
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株価の決まり方のイメージ例
例えば、次のような場合を見てみましょう。買いたい人と売りたい人がそれぞれ3人います。それぞれ1株ずつ売買をしたいと考えています。
3人と3人で買いと売りの数はあっていますが、数だけがあっているのではだめで、買いと売りの価格も合っていなければいけません。
100円で株を買いたいと思っている人は、150円では株を買いたいとは思っていません。割高なら買いたくないからです。そのため、150円で株を売ってくれる人がいても売買は成立せず、100円で売ってくれる人が出てくるまで売買は成立しません。80円で買いたい人も同じです。
同じように300円や250円で売りたいと思っている人は150円で買いたいと思っている人に株を売りたくはありません。安売りはしたくないからです。
ここでは150円で買いたい人と売りたい人がいるので、価格と数が揃うので1株150円で取引が成立することになります。
買いたい人が多い時の株価は上がる
売りたい人が少なく買いたい人が多く買いたいという気持ちが強ければ価格は上昇しやすくなります。どうしても買いたければ買い注文の価格を上げて自分が何としてでも買おうとするからです。
株式を売りたい人が少ないと、株式市場で売りに出る株が少なくなるということなので、株が品薄、品切れの状態になってしまいます。株式自体は売買をしても持ち主が変わるだけでなくならないのですが、株式市場に出回る株式が少なくなるということはあり得ます。
売りたい人が多い時の株価は下がる
売りたい人が多くて買う人が少なければ株価は下落しやすくなします。どうしても売りたければ売り注文の価格を下げて何としてでも注文を成立させようとするからです。
買ってくれる人が極端に少なければ、売る人は株式を換金できる手段が無くなってしまうことになります。もともと取引が少ないような銘柄では、換金したいと思った時に思うような価格で売却できず換金に苦労することがあるので注意しましょう。
人気がある株価が上昇する
株価を決めているのは株式市場に参加している投資家の売買注文です。みんなが買いたいと思う株式は株価が上がっていきますし、みんなが買いたくないと思う株式の株価は上がりません。
そのため、株式投資を行う時には、どのような株式に投資家の人気が集まるのかも考慮しなければいけません。いかに利益をたくさん出している会社でも、投資家が株式を買いたいと思わなければ株価は上昇しません。
ただし、投資家心理はしばしば行き過ぎてしまうことがあるため、株式が買われ過ぎてしまったり、売られ過ぎてしまったりすることがあります。
まとめ
- 株価を決めるのは株式市場に参加している投資家の売りと買いの注文の数と価格です。
- 買いたい人が多くなるほど株価は上昇しやすくなり、売りたい人が多くなるほど株価は下落しやすくなります。