RSI(相対力指数)とは
記事作成日:2019年3月7日
最終更新日:2022年4月11日
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)とは、過去の一定期間の株価などの値上がり幅の合計を値上がり幅と値下がり幅の合計で割ることによって、値上がり幅が全体の値動きの中でどの程度の割合であるかを算出し、買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するテクニカル指標です。RSIは、0~100%の値を取り70~80%程度以上は買われ過ぎ、20~30%程度以下は売られ過ぎと判断することが多いです。
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RSI(相対力指数)とは
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)とは、14日間といったような過去の一定の期間の株価などの値上がり幅の合計を値上がり幅と値下がり幅(マイナスではなく絶対値)の合計で割って求めた指数です。値上がり幅が上下両方向の値幅の何%を占めるかを求める指標で、0~100%の間を取ります。
RSI(相対力指数)の見方・使い方と注意点
RSIの考え方は、一定期間の間に上昇した幅が相対的に少なければ売られ過ぎ、上昇した幅が相対的に多ければ買われ過ぎと判断します。要はたくさん上昇したら買われ過ぎでそろそろ下落するだろう、たくさん下落したら売られ過ぎでそろそろ上昇するだろうという考え方に基づくものです。
RSIは70~80%以上になると買われ過ぎ(売りシグナル)、20~30%以下になると売られ過ぎ(買いシグナル)という判断がされます。
ただし、良く値上がりしたから買われ過ぎ、値下がりしすぎたから売られ過ぎと判断しているのに過ぎないため、必ず相場が反転するとは限りません。
特に相場の勢いがついていて、上昇が続いている場合や下落が続いている場合などはRSIで買われ過ぎあるいは売られ過ぎのシグナルが出たとしても、買いあるいは売りが続くことがあります。
RSI(相対力指数)の計算式
RSI(相対力指数)=(一定期間の上昇幅の合計)÷(一定期間の上場幅の合計+下落幅の合計)×100 (単位は%)
RSI(相対力指数)の期間
RSIの期間はよく14日間が用いられます。短すぎるとデータ数が少なくなるため数値が安定しませんし、長すぎると機動的な買われ過ぎ・売られ過ぎの判断が難しくなるので、14日間は長すぎず、短すぎず丁度良い期間として良く用いられているようです。
RSI(相対力指数)の計算例
RSI(相対力指数)を具体的計算例は次のようになります。RSIの期間は14日として、買われ過ぎ、売られ過ぎ、方向感なしの3つの例を計算します。下記の表の1日目等の右側の数値は株価の前日比を示しています。
日 | 例1 | 例2 | 例3 |
---|---|---|---|
買われ過ぎ | 売られ過ぎ | 方向感なし | |
1日目 | +120 | ▲20 | +50 |
2日目 | ▲60 | +30 | +150 |
3日目 | +30 | ▲100 | ▲120 |
4日目 | ▲80 | +50 | +30 |
5日目 | +150 | ▲40 | ▲130 |
6日目 | ▲120 | ▲10 | +90 |
7日目 | +120 | +10 | +30 |
8日目 | ±0 | ▲150 | +10 |
9日目 | +30 | ▲200 | ▲20 |
10日目 | +50 | ▲20 | ▲40 |
11日目 | +240 | +150 | +120 |
12日目 | +140 | ▲400 | ▲200 |
13日目 | ▲20 | +100 | +70 |
14日目 | +150 | ▲80 | ▲10 |
上昇幅合計 | 1030 | 340 | 550 |
下落幅合計 | 280 | 1020 | 520 |
値幅合計 | 1310 | 1360 | 1070 |
RSI 相対力指数 | 78.6% | 25.0% | 51.4% |
RSI(相対力指数)のメリット
RSI(相対力指数)のメリットは、計算が非常に簡単であること、結果の判定が分かりやすいことが挙げられます。すぐ計算できるので使いやすいのです。
そして、株価などの値動きが一定のレンジ内に収まっている場合、ボックス圏の場合はRSIによる売買で利益を上げやすくなります。RSIは買われ過ぎや売られ過ぎを判定するため、逆張り的な投資戦略に合っています。
RSI(相対力指数)のデメリット
RSI(相対力指数)のデメリットは、RSIで買われ過ぎや売られ過ぎと判定されても相場が反転するとは限らないということや、勢いがついている上昇相場や下落相場に適用すると値動きが反転せず損失を出す可能性が高いということです。RSIだけで判断するのではなく他のテクニカル指標などと合わせて判断する方が安全でしょう。
まとめ
- RSI(相対力指数)とは、過去の一定期間の株価等の値上がり幅を、値上がり幅と値下がり幅(絶対値)の合計で割ったもので、値上がり幅が上下両方向の値幅のどれくらいの割合になるかを示したテクニカル指標です。
- RSIは、0~100%の値をとり、70~80%以上であれば買われ過ぎ、20~30%以下であれば売られ過ぎと判定されますが、通常はRSI単独で使うのではなく、他のテクニカル指標等を組み合わせて使います。