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ブル・ベア型ファンドの特徴とメリット・デメリット

記事作成日:2015年9月13日
最終更新日:2022年6月11日

ブル・ベア型ファンドの特徴とメリット・デメリット

ブル型ファンド(レバレッジ型)やベア型ファンド(インバース型)の特徴とメリットやデメリットについてまとめました。ブル型ファンドやベア型ファンドは上下に変動するもみ合い相場に弱いという特徴があります。そのためブル型ファンドやベア型ファンドは短期の投資に向いており、相場動向を日々追える人向けのファンドという特徴があります。

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ブル型ファンド(レバレッジ型)とは

ブル型ファンドとは、株価など対象とする資産が上昇した時に、価格が上昇するファンドをいいますが、単に同じように連動するだけだとインデックスファンドと変わらないため、株価の変動率に対して約2倍、3倍といった動きをするようなファンドを指します。ブルとは雄牛の"Bull"から来ていて攻撃をする時に角を上に突き上げるところが転じて上昇や強気な見方を意味しています。

例えば、株価の変動率の約2倍の動きをするブル型ファンドの場合、株価が+5%の上昇となればブル型ファンド(2倍)は+10%の上昇に、株価が▲5%の下落となればブル型ファンド(2倍)は▲10%の下落になります。

株価の変動率の逆方向に約3倍の動きをするブル型ファンドの場合、株価が+5%の上昇となればブル型ファンド(3倍)は+15%の上昇に、株価が▲5%の下落になればブル型ファンド(3倍)は▲15%の下落になります。

なお、ブル型ファンドが株価などの変動に対して2倍や3倍といった変動ができるのは先物取引を利用するためです。また通常、株価の変動に対して2倍や3倍という動きをするのは日々の変動率に対してであって、一定期間の変動率、特定の通期の変動率に対するものではありません。

なお、ブル型ファンドをレバレッジ型ファンドということがあります。1倍だとインデックスファンドとなるため、通常1倍よりも大きな倍率でブル型ファンドは組成され、レバレッジがかかるからです。レバレッジとは、自分が用意した資金よりも大きな金額の取引ができる仕組みのことです。

ベア型ファンド(インバース型)とは

ベア型ファンドとは、株価など対象とする資産が下落した時に、価格が上昇するファンドをいいます。ベアとは熊の"Bear"から来ていて攻撃する時に爪を下に振りかざすところが転じて下落や弱気な見方を意味しています。株価などの対象となる資産の変動率に対して逆方向に大体1倍の動きをするもののほか、逆方向に大体2倍、3倍などの動きをするファンドがあります。

逆のブル型ファンドの場合は、株価などの変動に対して1倍の変動しかしないと単なるインデックスファンドと同じになってしまうので、通常2倍の変動率になるようなファンドを指していますが、ベア型は元の資産の変動率に対して逆方向に1倍の動きをするものもあります。

例えば、株価の変動率の逆方向に約1倍の動きをするベア型ファンドの場合、株価が+5%の上昇となればベア型ファンドは▲5%の下落に、株価が▲5%の下落となればベア型ファンドは+5%の上昇となります。

株価の変動率の逆方向に約2倍の動きをするベア型ファンドの場合、株価が+5%の上昇となればベア型ファンド(2倍)は▲10%の下落に、株価が▲5%の下落となればベア型ファンド(2倍)は+10%の上昇になります。

なお、ベア型ファンドが株価などの変動に対して逆方向に1倍や2倍、3倍といった変動ができるのは先物取引を利用するためです。また、株価の変動に対して2倍や3倍という動きをするのは日々の変動率に対してであって、一定期間の変動率、特定の通期の変動率に対するものではありません。

ベア型ファンドはインバース型ファンドということがあります。インバース(inverse)とは英語で、「逆」という意味があります。

ブル型ファンドやベア型ファンドのメリット

ブル型ファンドやベア型ファンドのメリットについてです。

先物取引ができない人でも売りから入れる

ベア型ファンドの最大の特徴ですが、信用取引や先物取引をしなくても売りができるということです。何らかの事情によって信用取引や先物取引ができない場合、ベア型ファンドを使えば株価下落局面でも利益を得ることができます。

価格の変動率を高めることができる(レバレッジ)

ブル型ファンドやベア型ファンドで、株価などの原資産に対して2倍や3倍といった値動きをするファンドに投資をすれば、原資産の変動率を2倍や3倍などにした投資効果を得られます。つまり、レバレッジをかけることができます。

一方向の相場展開に強い

ブル型ファンドやベア型ファンドで、株価などの原資産の価格変動に対して1倍の動きをするものを除くと、一方向の相場展開に強いということが挙げられます。連騰した場合や続落した場合に、多少パフォーマンスが改善しやすいという特性があります。

ベア型ファンドで損失が限定される

信用取引などの場合は投資金額以上の損失を出してしまうことがあります。しかし、ベア型ファンドでは売りから入るにもかかわらず損失は投資金額の範囲内に限られます。

ブル型ファンドやベア型ファンドのデメリット

ブル型ファンドやベア型ファンドのデメリットについてです。

通常の投資信託の場合は手数料が高いことがある

ブル型ファンドやベア型ファンドは通常の投資信託の形態をとる場合、購入時に販売手数料、保有時に信託報酬などの費用が掛かりますが、高い場合があることが難点です。かなりの相場の変動が期待できる場面でないと、手数料で損失を出してしまうこともあります。

ただし、上場投資信託(ETF)の形態の場合、手数料などは従来のブル型ファンドやベア型ファンドよりも安くなっているので、投資しやすくなっている場合があります。

1倍以外は上下に変動する相場展開に弱い

ブル型ファンドやベア型ファンドの決定的な弱点は、株価などの原資産の価格変動に対して1倍の動きをするものを除いて、株価が上下に変動を繰り返す相場に弱いということです。特に上下への変動が大きくなればなるほど損失が膨らみやすい傾向があります。つまりもみ合いのレンジ相場には弱いということですが、上昇トレンドや下落トレンドにある場合でも日々の上下変動によりパフォーマンスが悪くなる倍があります。

そのため、ブル型ファンドやベア型ファンドは長期の保有には向いていないと考えられます。長い目で見ると相場は一方向に動き続けることはなく上下へ変動しているからです。ブル型ファンドやベア型ファンドは、日々株価などの動向を詳しく追える人が、比較的短い期間で投資を行う場合に向いているといえます。ただ、それだけ時間をかけられる人であれば自分で先物取引やオプション取引を行った方が早いしコストもかからないと思われます。

突然取り扱いが停止になるリスクがある

ブル型ファンドやベア型ファンドは基準価額の変動が大きくなりやすく、場合によっては基準価額が0に近づいていくことがあります。基準価額が0に近づくとファンドが償還のために取り扱いが停止となる場合があります。

また、先物取引を利用しているため、金融市場が荒れた時に正常な取引が出来ず、やむを得ず突然償還されるというようなリスクもあります。

まとめ

  • ブル型ファンドやベア型ファンドは、レバレッジをかけられる、ベア型は売りと同等の効果があるなどメリットもありますが、1倍のファンドを除いて上下に変動するもみ合い相場に弱いというデメリットがあります。
  • そのため短期の投資に向いており、相場動向を日々追える人向けのファンドであるという部分があります。

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【ブル・ベア型ファンドの特徴とメリット・デメリットの記事は終わりです】

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