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ダブルブルやダブルベアは上下変動のレンジ相場に弱い

記事作成日:2015年10月8日

ダブルブルやダブルベアの投資信託は、連動している元の株価指数が下落して上昇し元の価格に戻っても、基準価格は元に戻りません。ダブルブルやダブルベアの投資信託は上下に変動するレンジ相場、もみ合い相場に弱いという弱点があります。トリプルブル、トリプルベアなど2倍以外に3倍など倍率型のファンドすべてに共通する弱点です。

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ダブルブルやダブルベアは元の価格に戻らない

ダブルブルの投資信託があったとします。手数料などは一切抜きにして考えます。投資信託が対象とする株価指数が最初は100で、投資信託の基準価格も100だったとします。株価指数が▲5.0%下落すると、ダブルブルでは2倍の▲10.0%の下落になります。株価指数は95.0、ダブルブルの基準価格は90になります。これが最初の100に価格が戻るためには株価指数は+5.3%、ダブルブルの投資信託は+11.1%の上昇が必要です。株価指数の上昇率+5.3%の2倍では+10.5%(小数点があるため単純に2倍とならない)にとどまるため、ダブルブルの投資信託は元の100円に戻ることができません。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点1

ダブルブル、ダブルベアの価格が元に戻らない理由

株価指数がa%下落したとき、ダブルブルの投資信託は2a%下落します。最初の株価指数が100、ダブルブルの基準価格も100だったとすると、株価指数やダブルブルは次のようになります。

株価指数:100×(1-a/100)
ダブルブル:100×(1-2a/100)

ここで「a/100=b」とすると、株価指数とダブルブルは次のように表せます。

株価指数:100×(1-b)
ダブルブル:100×(1-2b)

株価指数が100に戻るためには(1-b)の逆数をかければ良く(1-b)の逆数は1/(1-b)なので、計算すると次のように100に戻ります。

100×(1-b)×1/(1-b)=100

なお、「1/(1-b)」は倍率のため、騰落率で示すと「1/(1-b)-1」となります。

ここでダブルブルでは株価指数の2倍の騰落率となるため、ダブルブルの騰落率は次のようになります。

「2×(1/(1-b)-1)」・・・(A)

一方で、ダブルブルが100に戻るためには(1-2b)の逆数をかければよく、騰落率で示すと次のようになります。

「1/(1-2b)-1」・・・(B)

ここで(B)>(A)ならダブルブルは100に戻ることができません。(A)と(B)はともに上昇率を示していて正の値なので、(B)>(A)ならば、(B)-(A)>0となりますが、(B)-(A)を計算すると次のようになります。

4b^2/((1-2b)×(1-b))・・・(C)

(C)の数式で、bが0.5未満、つまりaが50%未満の下落率ならば分母は「(1-2b)×(1-b)>0」と正の数となるため、bの2乗も正となることから、(B)-(A)は正の値となり、(B)>(A)と言えます。つまり、ダブルブルは対象としている株価指数の下落率が50%未満なら、株価指数が元の価格に戻ってもダブルブルは元の基準価格に戻っていないことになります。

ダブルブルやダブルベアはレンジ相場に弱い

ダブルブルファンドやダブルベアファンドはレンジ相場やもみ合いに弱いという欠点があります。先ほどのとおりダブルベアやダブルブルの投資信託では対象としている株価指数が下落して上昇し元の指数に戻っても、元に戻らないことがあります。レンジ相場、もみ合い相場では株価の上下が繰り返されるので、元の株価指数が上下を繰り返すと、ダブルブルやダブルベアの投資信託はどんどん基準値を切り下げていくことがあります。

ダブルブル:レンジ相場の例

ダブルブルの投資信託で上下に変動を繰り返すレンジ相場となった時の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が上下を繰り返し、結果的に通期で±0%の騰落率でもダブルブルはマイナスの騰落率となることがあります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点2

ダブルブル:上下に変動しながら上昇

ダブルブルの投資信託で上下に変動を繰り返しながら、上昇した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が上昇と下落を繰り返しながら結果として上昇し+10%の騰落率となった場合でも、ダブルブルは2倍の+20%の騰落率とはならず、+20%を下回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点4

ダブルブル:上下に変動しながら下落

ダブルブルの投資信託で上下に変動を繰り返しながら、下落した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が上昇と下落を繰り返しながら結果として下落し▲10%の騰落率となった場合、ダブルブルは2倍の▲20%の騰落率とはならず、▲20%を下回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点6

ダブルベア:レンジ相場の例

ダブルベアの投資信託で上下に変動を繰り返すレンジ相場となった時の運用成績を見てみます。ダブルブルとは動きが逆になります。例えば、対象としている株価指数が上下を繰り返し、結果的に通期で±0%の騰落率でもダブルベアはマイナスの騰落率となることがあります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点3

ダブルベア:上下に変動しながら上昇

ダブルベアの投資信託で元の株価指数が上下に変動を繰り返しながら、上昇した場合の運用成績を見てみます。ダブルベアは元の株価指数とは逆の動きをするので元の株価指数が上昇している時は下落します。例えば、対象としている株価指数が上昇と下落を繰り返しながら結果として上昇し+10%の騰落率となった場合でも、ダブルベアは正負が逆で2倍の▲20%の騰落率とはならず、▲20%を下回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点5

ダブルベア:上下に変動しながら下落

ダブルベアの投資信託で元の株価指数が上下に変動を繰り返しながら、下落した場合の運用成績を見てみます。ダブルベアは元の株価指数とは逆の動きをするので元の株価指数が下落している時は上昇します。例えば、対象としている株価指数が上昇と下落を繰り返しながら結果として下落し▲10%の騰落率となった場合、ダブルベアは正負が逆で2倍の+20%の騰落率とはならず、+20%をやや下回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの不利な点7

ダブルブルやダブルベアはトレンドが続くと強い

ダブルブルファンドやダブルベアファンドはレンジ相場やもみ合いに弱いという欠点がありますが、上昇や下落のトレンドが続くような相場では有利という利点もあります。

ダブルブル:一本調子で上昇(連騰)

ダブルブルの投資信託で元の株価指数が一本調子で上昇した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が連騰し+20%の騰落率となった場合、ダブルブルは2倍の+40%の騰落率とはならず、+40%をやや上回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの有利な点1

ダブルブル:一本調子で下落(続落)

ダブルブルの投資信託で元の株価指数が一本調子で下落した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が続落し▲20%の騰落率となった場合、ダブルブルは2倍の▲40%の騰落率とはならず、▲40%をやや上回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの有利な点3

ダブルベア:一本調子で上昇(連騰)

ダブルベアの投資信託で元の株価指数が一本調子で上昇した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が連騰し+20%の騰落率となった場合、ダブルベア正負が逆で2倍の▲40%の騰落率とはならず、▲40%をやや上回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの有利な点2

ダブルベア:一本調子で下落(続落)

ダブルベアの投資信託で元の株価指数が一本調子で下落した場合の運用成績を見てみます。例えば、対象としている株価指数が続落し▲20%の騰落率となった場合、ダブルベアは正負が逆で2倍の+40%の騰落率とはならず、+40%をやや上回る騰落率となります。

ダブルブル・ダブルベアファンドの有利な点4

まとめ

  • ダブルブルやダブルベアの投資信託は、連動している元の株価指数が下落して上昇し元の価格に戻っても、基準価格は元に戻りません。
  • ダブルブルやダブルベアの投資信託は、連動している元の株価指数が上下に連動する相場に弱く、トレンドが続く連騰や続落の相場に強いです。

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【ダブルブルやダブルベアは上下変動のレンジ相場に弱いの記事は終わりです】

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