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銀行や証券会社など販売会社のおすすめに流されない

記事作成日:2015年10月7日
最終更新日:2022年6月15日

銀行や証券会社など販売会社のおすすめに流されない

投資信託などの金融商品選びでは銀行や証券会社など販売会社の「おすすめ」を真に受けてはいけません。銀行や証券会社もビジネスをしていて、多くの利益を上げようとしています。投資信託の販売も利益を上げるためにやっているのであって、お客さんのためにボランティアでやっているわけではありません。不必要なお金を支払っていないか、自分の投資目的に合っていない金融商品を購入しようとしていないか注意が必要です。販売会社にとっての収益源である申込手数料(販売手数料)や信託報酬(運用管理費用)に注意する必要があります。

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信託報酬(運用管理費用)が高い投資信託を売り込む恐れ

銀行や証券会社など投資信託の販売会社が積極的に勧めてくる投資信託がある場合、信託報酬(運用管理費用)が高くないか注意しましょう。銀行や証券会社などの販売会社は高い信託報酬(運用管理費用)の投資信託を売れば売るほど大きな利益を上げることができます。

投資信託の信託報酬(運用管理費用)は、投資信託の運用指図を行う委託会社(運用会社、投資信託委託)、投資信託の販売や口座管理を行う販売会社(銀行、証券会社)、受託資産の管理や売買執行を行う受託会社(信託銀行等)の3社がどのような配分になっているか確認することができます。投資信託を販売する銀行や証券会社は販売会社の信託報酬(運用管理費用)が高い投資信託を売れば売るほど儲かることになります。

投資信託の純資産残高が増加しているものの中には信託報酬(運用管理費用)が高いものがありますが、銀行などの販売会社が積極的に販売をしていることで売れている投資信託があることに注意が必要です。

信託報酬(運用管理費用)が低い投資信託をお勧めする意義は小さい

銀行や証券会社からアドバイスを受けて投資信託を選ぶ場合、銀行や証券会社にとって信託報酬(運用管理費用)が低い投資信託をお勧めする意義は小さくなります。売っても儲からないからです。そのため、販売側の収益面から考えると、できるだけ信託報酬(運用管理費用)が安くて運用成績が良い投資信託をお勧めする積極的な動機はあまりありません。

そのため、どちらかというと信託報酬(運用管理費用)が高い投資信託を積極的に売り込んでくる場合があります。また、同じ系列の金融グループの投資信託を積極的に勧める場合もあります。他の金融グループの投資信託を販売すると他の金融グループに信託報酬(運用管理費用)が流れてしまいますが、同系列の金融グループの投資信託を販売できれば、同系列内で信託報酬(運用管理費用)を確保できるためです。

信託報酬(運用管理費用)は残高ビジネスなので安定的な収益源になる

信託報酬(運用管理費用)は投資信託を保有していると毎年発生します。銀行や証券会社から見れば、残高が維持できていれば毎年収益源となります。申込手数料(販売手数料)は投資信託を販売した時1回限りしか発生しないため、たくさんのお客さんに売り込むか、投資信託を乗り換えてもらわないと発生しないため、売り込みに営業コストがかかります。しかし、信託報酬(運用管理費用)は1度買ってもらって投資信託を持ち続けてもらえばずっと発生します。

投資信託を売る側からすると、営業努力を続けないと発生しない申込手数料(販売手数料)よりも残高が積み上がると継続的に発生する信託報酬(運用管理費用)はありがたい報酬なのです。

信託報酬(運用管理費用)は運用成績に関わらず発生する

信託報酬(運用管理費用)は投資信託の運用や管理に関する報酬ですが、運用成績に関わらず保有期間に応じて残高に対して定められた割合で発生します。投資信託の運用で利益を上げた場合も損失を出した場合も、どちらの場合でも信託報酬(運用管理費用)が発生します。投資信託の運用によるリスクは投資家が負いますが、委託会社や販売会社、受託会社は運用によるリスクは基本的に負わず、時価による残高の変動を除き、投資信託の運用成績とは無関係に信託報酬(運用管理費用)を安定的に手にするのです。投資信託は委託会社や販売会社、受託会社にとってみれば旨みがある収益源なのです。

信託報酬(運用管理費用)は投資家からは単なるマイナスリターン

銀行や証券会社からすればおいしい信託報酬(運用管理費用)ですが、投資家から見れば単なるマイナスリターンでコストとなります。投資は資産を増やすために行っているのであって、銀行や証券会社などに手数料を支払うために行っているわけではありません。もちろん、運用のために最低限のコスト負担は必要ですが、コストを払い過ぎると儲けづらくなります。

コストはできるだけ小さくしなければいけません。銀行や証券会社のアドバイスをそのまま聞いてしまうと、信託報酬(運用管理費用)が高いものを選んでしまっている場合があります。信託報酬(運用管理費用)がある分、確実に投資信託の基準価額が押し下げられますので、投資信託を利用する場合にはできる限り信託報酬(運用管理費用)が安いものがないか慎重に検討する必要があります。銀行や証券会社のおすすめ投資信託を真に受けてはいけません。受け身的に流されるのではなく、自ら良い運用商品、運用方法を探すことが大切です。

まとめ

  • 銀行や証券会社などがおすすめする投資信託は信託報酬(運用管理費用)が高いことがあるため注意が必要です。
  • 銀行や証券会社は投資信託の信託報酬(運用管理費用)が高いほど旨みがあるので、信託報酬(運用管理費用)が高い投資信託を積極的に販売する動機があります。

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