自転車事故は自動車保険の人身傷害の対象か
記事作成日:2015年9月4日
最終更新日:2017年5月1日
自動車保険では自分側の人の死亡やけがの損害を補償する人身傷害保険があります。人身傷害保険は事故発生時のけがの際にはとても心強いのですが、保険会社によって人身傷害保険は補償範囲が違っているのでかなり注意が必要です。特に問題となるのは自転車対自転車や自転車対人など自動車が関係しない事故です。自転車事故は自動車保険の人身傷害保険で補償対象になるのかについて説明しています。
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人身傷害保険の補償範囲は?
人身傷害保険は、自分側の人の死亡やけがの損害を補償する基本的な補償となっています。自動車保険で人身傷害保険の事故の補償範囲は大きく分けると次の3パターンです。
- 【自動車】対【自動車】のみ
- 1+【自動車】対【自転車・歩行中】
- 2+【自転車】対【自転車・歩行中】
一番狭い【自動車】対【自動車】のみ
まず補償範囲が一番狭いのが「1.【自動車】対【自動車】のみ」です。お互いが自動車に乗った事故でないと補償されません。
そのため、自分が自転車に乗っていて自動車がぶつかってきてけがをしたという場合は人身傷害保険からはお金が支払われません。相手からの損害賠償が迅速に得られないと困るかもしれません。
なお、自分が乗っている自動車が自分の契約している車以外の場合は補償対象とならない場合があります。
【自動車】対【自転車・歩行中】まで補償のタイプ
補償が少し広がるのが【自動車】対【自動車】の事故に加えて【自動車】対【自転車・歩行中】の事故まで補償されるタイプです。
自分が自転車に乗っている時に自動車にぶつかった場合や歩行中に自動車にぶつかった場合などが補償対象となります。つまり自動車が関係している事故であれば片方が自動車であってもなくてもが補償対象となります。
自転車や歩行中でも自動車とぶつかった場合はケガが補償されるため便利です。基本補償ではなく特約で補償される場合もあります。
【自転車】対【自転車・歩行中】まで
【自動車】対【自動車】や【自動車】対【自転車・歩行中】の事故に加えて【自転車】対【自転車・歩行中】の事故まで補償される最も手厚いタイプです。
取り扱っている保険会社が限られているというのが難点ですが、一部の保険会社で取り扱っています。基本補償ではなく、特約によって補償されるようになっています。
自動車が関係しない自転車の事故まで補償されるので、個人賠償責任保険に入っているのであれば、自転車保険を別に契約しなくても良くなる場合があります。
自転車と自転車や自転車と人の交通事故でも、けがの程度が重くなり障害を負うこともありますので、補償はあった方がいいと考えます。
保険料が安いのには訳がある
保険会社の保険の販売方式や組織体制、人件費などによっても保険料は割高・割安となりますが、補償内容が充実している充実していないによっても保険料は変わります。
基本的な補償内容は保険会社によって差が無いように見えても、実は細かい部分がかなり違っていることがあります。しかも細かいといっても現実問題かなり重要な違いもあります。
自動車保険を選ぶ時は、単に保険料が安いかどうかだけではなく、困った時に補償が受けられないという落とし穴がないかしっかり確認しなければいけません。
まとめ
- 自動車保険の人身補償保険は保険会社や契約内容によって補償対象となる事故の範囲が変わってきます。
- 特に自動車が絡まない自転車対自転車、自転車対人(歩行中)の事故でも補償されるかは要注意です。