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インフレとデフレの本当の意味とメリット・デメリット

記事作成日:2016年4月25日

物価が上昇するインフレ(インフレーション)と物価が下落するデフレ(デフレーション)とお金の関係についてです。物価が変化してインフレになる、デフレになるということは、お金の価値が変化することを意味します。また資産・負債の保有状況次第で、インフレが有利になったり、デフレが有利になったりします。

例えば、ローンなどの負債を抱えている場合、インフレが起こると実質的な負債の負担が軽くなるというメリットがあります。逆にデフレになると実質的な負債の負担が重くなるというデメリットがあります。

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物価の変動とはお金の価値の変化

物価が変動するということは、お金の価値が変化するということです。物価が上昇するインフレではお金の交換価値が低下し、逆に物価が下落するデフレではお金の交換価値が上昇します。つまりインフレやデフレとはお金の価値が変化することを意味しています。

インフレ(物価上昇)はお金の交換価値の低下

インフレの場合を考えます。ある商品が1つ100円だったものが1つ150円に値上がりしたとします。300円を持っていた人は値上がり前なら商品を3個買うことができましたが、値上がりすると商品は2個しか買えなくなってしまいます。300円のお金は物価変動の前は商品3個と交換する価値がありましたが、物価変動の後は商品2個としか交換する価値がなくなってしまいました。

デフレ(物価下落)はお金の交換価値の上昇

デフレの場合を考えます。ある商品が1つ100円だたものが1つ50円に値下がりしたとします。300円を持っていた人は値下がり前ならば商品を3個しか買えませんでしたが、値下がりすると商品を6個買うことができるようになります。300円のお金は物価変動の前は商品3個と交換する価値がありましたが、物価変動の後は商品6個と交換する価値があることになります。

価格の動きがバラバラなことが問題

物価が変化する場合でも、物やサービスによって値段の変化の仕方はバラバラです。早く価格が変化する物・サービスがあれば、遅く価格が変化する物・サービスもあります。お店での販売価格の変化と生産者での販売価格の変化も違います。

また、物価と賃金の動きも連動しておらず、賃金の変更には慎重な判断がなされるのに対して、販売価格は素早い変更が可能であるため、一般に物価は賃金より早く価格が変化します。また、株式や不動産などの資産価格も変化しますが、物価とある程度連動しますが同じ動きをするわけではありません。更に物価と金利はある程度連動しますが、やはり同じように動くわけではありません。

インフレやデフレによって特定の資産や負債などが有利になったり不利になったりするため、急激な物価の変化は不公平なゆがみを生み出すことから、物価の安定が重要視されています。

賃金とインフレ・デフレ

労働者がお金を手にする手段は労働の対価としての賃金ですが、賃金と物価の動きはバラバラで物価の動きの方が早いため、物価が上昇すると先に物価が上がるため同じ賃金しかもらえない労働者は、もらうお金の価値が低下し実質的に賃金が減少し不利になります。逆に物価が下落すると先に物価が下がるため同じ賃金をもらう労働者は、もらうお金の価値が上昇し実質的に賃金が上昇し有利になります。

資産価格とインフレ・デフレ

株式や不動産とインフレ・デフレ

株式や不動産を持っている人はインフレの時は価格が上昇するので有利だと言われます。しかし、必ず有利になるとは限りません。株式や不動産の価格が上昇する場合でも、物価上昇率(インフレ率)を下回る価格上昇にとどまった場合には、売却して換金したお金の価値が下がっているので不利ということになります。つまり資産を持っている人はインフレ率を上回る価格上昇になった場合は得をして、インフレ率を下回る価格上昇になった場合は損をすることになります。

債券とインフレ・デフレ

国債などの債券を持っている人は、割引債や固定利付債の場合には債券によって得られるお金は固定されるためお金の話と同じになります。つまり、インフレ時は価値が低下し、デフレ時は価値が上昇します。変動利付債の場合には、インフレやデフレの影響が金利の変動によって緩和されるため、値動き次第になりますが、大きく有利や不利にはならないと考えられます。

預金とインフレ・デフレ

なお、預金は金利によって利子が付くため、利息部分が現金とは少し異なります。預金は長い目で見れば預け入れる金利が変化していく、変動金利なので、物価の変動に伴って預金利子が変化します。ただし、近年では物価上昇率よりもはるかに低い利率でしか利息が付かないため、インフレ時は現金と同じように不利になることが多いです。一方でデフレ時は預金にマイナス金利が課されなければ有利になります。

お金は額面の価格が変化せず資産は価格が変化する

お金の額面の価格は変わらない

ここで注目しなければいけないのは、お金の額面の価格はそのまま変化しないということです。1000円札はある日突然1万円札に代わるわけではありません。1000円札は1000円札で、1000円分なのです。額面が変わらないお金はインフレ=損となり、デフレ=得となります。

資産の価格は変化する

しかし、株式や土地・建物などの不動産は価格が変わります。ある会社の株式はある日は1株500円でも次の日には1株1000円かもしれません。つまり大抵の資産は価格が変化します。価格が変化する資産は物価変動率(インフレ率)を上回る価格変動をすれば得、物価変動率(インフレ率)を下回る価格変化なら損になります。

借金とインフレ・デフレ

借金をしている人にとってもインフレとデフレは重要な意味を持ちます。

固定金利とインフレ・デフレ

普通の人にとっては、給料と固定金利の借金との関係が重要になります。インフレの場合には物価に遅れて給料が増えます。固定金利で毎月8万円の返済をする借金を負っていたとします。上がる前の給料が25万円だったとすると、借金の収入に対する割合は8÷25=32%です。毎月の収入のうち32%が借金の返済で消えてしまいます。

物価が上昇して昇給などとは無関係に給料が32万円に上がったとすると(現在の日本では想像もつきませんが)、8÷32=25%となり毎月の収入に対する借金の返済比率が25%まで低下します。つまり負担が軽くなるのです。逆にデフレの場合、物価に遅れて給料が下がれば、借金の返済比率が上昇して負担が重くなります。

変動金利とインフレ・デフレ

ただし、借金が固定金利の場合ではなく変動金利の場合は異なります。変動金利は物価の変動に連動して金利が上下するからです。変動金利で借金をしていると、インフレの場合には、物価につられる形で給料が上がっても金利も上がるため返済金額も増えてしまい、借金の負担は軽くなるどころか重くなる場合もあります。

給料の上昇率と金利の上がり方の大きさによって損をするか得をするか変わってきます。デフレの場合には、物価につられる形で給料が下がっても金利も下がるので返済金額が減ることが多いです。そのため借金の負担が重くなるとは限りません。ただし、金利には通常ゼロ以下には下がらないゼロ制約があるため、デフレが進んで給料がどんどん下がっても、金利は一定以下には下がらず負担が重くなることがあります。

インフレ・デフレ時のメリット・デメリット

資産・負債ごとにインフレとデフレ時の有利(メリットがある)・不利(デメリットがある)の関係についてまとめました。ただし、物価上昇率(インフレ率)や資産価格の変化率、金利の変動幅によって有利や不利は変化しますので、あくまでも目安とお考え下さい。

インフレ・デフレ時の有利・不利
項目インフレ時デフレ時
現金不利有利
預金やや不利やや有利
株式やや有利やや不利
不動産やや有利やや不利
債券(固定金利)不利有利
債券(変動金利)やや不利やや有利
借金(固定金利)有利不利
借金(変動金利)やや有利やや不利

まとめ

  • インフレやデフレとはお金の価値が変化することを意味しています。
  • インフレ時はお金の価値が低下し、デフレ時はお金の価値が上昇します。

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【インフレとデフレの本当の意味とメリット・デメリットの記事は終わりです】

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