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がん保険の手術給付金とは

記事作成日:2015年7月1日
最終更新日:2017年5月1日

がん保険の保障内容に一定の手術を行った場合に支払われる手術給付金があります。がんの手術は基本的に医療保険でも保障されるため、保障をつけすぎてないか気をつけましょう。手術給付金は診断給付金よりは低額であるため、貯金があるのであれば重要性は下がります。自分で費用を負担することができるからで敢えて保険に頼る必要がないからです。

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がん保険の手術給付金とは

がん保険の手術給付金とは、がんの治療を目的として一定の手術を行った場合に支払われる給付金です。がん保険の基本的な保障内容として含まれている場合もあれば、特約としてつける場合もあります。

手術給付金の対象となる手術

手術保険金の支払い対象となる手術には大きく分けると「約款で決められた手術」と「公的医療保険の対象となる手術」の2種類があります。

約款で決められた手術とは

約款で手術を決めている場合は、悪性新生物根治手術、その他の悪性新生物手術というような形になっています。

悪性新生物根治手術とは、がんを完全に治療するためがんを切除する手術です。転移が疑われる部位も切除する場合があります。

また、悪性新生物温熱療法、悪性新生物根治放射線照射が含まれていて、放射線治療は手術給付金として支払われる場合があります。

悪性新生物根治放射線照射とは、がん細胞に放射線を当てて死滅させる治療法です。

悪性新生物温熱療法とは、がん細胞が熱に弱い性質を利用してがん細胞を温めることで治療する方法です。正常な細胞もがん細胞も一定以上の温度になると死滅しますが、がん細胞が集まっている部分では正常な細胞が集まっている部分よりも熱を放出しづらいため、熱を与えることでがん細胞を中心に活動を抑えることができるとされています。局所的な温熱療法は公的医療保険が適用され、電磁波温熱療法は放射線治療料が算定されます。

公的医療保険の対象となる手術とは

公的医療保険の対象となる手術は医科診療報酬点数表で手術料が算定される手術です。

放射線照射は放射線治療料の算定対象となり、手術料に該当しなくなる場合があるため、別途放射線治療給付金を設けている場合があります。一部の保険会社は放射線治療を手術に含めている場合もあります。

乳房再建術や幹細胞移植が対象となる場合も

乳がんになって乳房を切除した場合に行う乳房再建術が補償対象となっている保険があります。また、一部の保険では幹細胞移植を対象としている場合もあります。

がんの手術給付金の金額

がんの手術給付金の金額は、基本となる入院給付金に対して、10倍、20倍、40倍といったような倍率で定められている場合があり、重度なものほど倍率が高く、軽度なものほど倍率が低くなります。

がんの手術給付金の支給う回数

がんの手術給付金の支給回数は基本的には無制限となっています。ただし上皮内新生物については扱いが異なる場合があるので注意しましょう。

がんの手術給付金の対象とならない手術の例

がんの手術給付金の支払い対象とならない場合の例は次のようなものがあります。ただし、保険会社によっては支払われたり支払われなかったりするので、詳細は保険会社に確認してください。

検査のみが目的の手術

検査のみが目的の場合は通常手術給付金の対象外となっています。

輸血・幹細胞移植

医科診療報酬点数表で手術料ではなく輸血料が算定されるため対象外となります。ただし、造血幹細胞移植は輸血料が算定されますが、一部のがん保険では手術給付金の対象に含めている場合もあります。含まれない場合もあります。

ドレナージ、穿刺および神経ブロック

大きく切り開くことなく身体から目的物の抽出などを行う「穿刺(せんし)」やチューブを入れて時間をかけて吸引を行い排液や排気を行う「ドレナージ」、麻酔で痛みを和らげる「神経ブロック」が除かれている場合があります。

先進医療

先進医療は公的医療保険が適用されず、費用は自己負担となります。そのため、原則として手術給付金の対象となっていません。ただし、がんの先進医療保険(先進医療特約)で保険金の支払い対象となる場合があります。

一連の治療過程で手術料が1回のみ算定されるもの

同じ手術を何回か受けた場合でも、医科診療報酬点数表で一連の治療過程で連続して受けた場合手術料が1回のみ算定される手術とされている場合、一定期間内に受けた最も高い1回の手術に対して手術給付金が支払われ、他の手術は給付金の対象とならない場合があります。

給付に間隔日数の制限があるもの

ファイバースコープによる手術などでは一定日数に1回までといったように給付に制限がある限度があります。放射線治療が対象となる場合は日数制限がある場合があります。

決められた総放射線量に達しない場合

放射線治療が対象となっている場合、支給対象となる治療の総放射線量の最低量が定められている場合があります。例えば50グレイ以上などのような基準です。

1グレイ=1シーベルトとなり50グレイは高めの線量で照射部分は限られますが、放射線量はなるべく少ない方が体への負担が少なくなります。

医療技術が発展したことで照射線量は少なくなる傾向にあり、放射線治療をした場合でも、照射した放射線量が少なく、最低の放射線量の規定があった場合、給付金が受け取れない場合があることに注意しましょう。

手術給付金に対する考え方

がんの治療には、手術や放射線治療、抗がん剤などの化学療法などがありますが、重大な手術については、手術給付金があった方が助かると考えられます。ただし、ある程度まとまった金額の貯金があれば、手術給付金の重要度合いは下がります。

また、医療保険でも保障されている場合があるので、医療保険にも入っている場合にはがん保険で更に上乗せをする必要があるのか、慎重に検討しましょう。

まとめ

  • がんの手術給付金にはがんの治療を目的として手術を行う場合に支払われます。放射線治療などが含まれている場合もあります。
  • がんの手術は基本的に医療保険でも保障されるため、保障をつけすぎてないか気をつけましょう。
  • 手術給付金は十分に貯金があれば必要性は高くありません。

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【がん保険の手術給付金とはの記事は終わりです】

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