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保険料や保障内容と並んで重要な告知

記事作成日:2015年5月25日

病歴などを保険会社にありのままに伝える告知は保険料や保障内容と並んで非常に重要です。告知について説明しています。告知については、ありのままを正しく答えるべきです。質問されている内容については、回答漏れがないようにしっかりと調べて正確に答えましょう。ただし、質問されていない内容まで回答する必要はありません。

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告知とは

告知とは、保険の対象となる被保険者の病歴や障害などについて保険会社に伝えることをいいます。告知は、通常保険会社からの質問内容に対して答える形で行われます。保険の契約者あるいは被保険者は保険会社にありのままを告知する義務が定められています。

告知は保険の根幹をなす部分であり、保険で最も重要視すべき部分です。同じような告知内容に見えても保険会社の間で微妙に表現が違っていて、告知内容がかなり変わってくる場合もあります。保険会社のスタンスが透けて見える場合もあるので保険料や保障内容と並んで注意深く比較すべきポイントです。

他の条件がすべて同じならば、告知による審査が緩いほど保険料は高くなるはずであり、告知による審査が厳しいほど保険料は安くなるはずです。ただし、団体保険では告知内容が通常よりも少なく、狭いにも関わらず、保険料は安いです。また、住宅ローンでの団体信用生命保険も告知内容が緩いです。

告知義務違反とは

告知義務違反とは、告知内容として質問されたことに対して、事実を隠したり、嘘の内容を答えたりすることです。告知義務違反を行うと、保険会社から保険契約が解除され、保険金が受けられない場合があります。

保険金の請求内容と告知義務違反の内容に関連がなかった場合は保険金が支払われる場合もあります。一方で、保険契約が解除された場合は、保険金は支払われませんが解約返戻金があれば支払われます。

2年以上経過すると

なお、保険契約の安定性を確保する観点から、通常は、契約日から2年以上契約が継続した場合や保険会社が告知義務違反を知ってから1か月以内に契約を解除しなかった場合は保険会社の解除権が消滅するとされています。

ただし、保険金の支払い事由が2年以内に発生した場合には解除となる場合があります。

詐欺による取消は2年経過後も

また、告知義務違反が重大な場合には、詐欺による取消となり、契約が2年以上経過していても保険が取り消される場合があります。この場合は保険料は返還しないとされています。

告知の方法

告知の方法は告知書による書面の場合と医師の審査による場合などがあります。

告知内容

告知を求められる内容には次のようなものがあります。全て聞かれるというわけではなく、保険会社や保険種類によって告知内容は大きく変わってきます。

また、保険会社によっては告知する必要がないとする事項もありますので、契約しようとしている保険会社によく確認しましょう。

  • 入院・手術の予定
  • 直近の通院・治療歴等
  • 過去の通院・治療、手術歴等
  • 過去の特定の病気の罹患の有無
  • 健康診断や人間ドックの指摘の有無
  • 障害の有無
  • 妊娠の有無
  • 職業

入院・手術の予定

入院や手術の予定があるかどうかについて聞かれます。自分では受ける気がなくても医師が入院や手術をすすめている場合は該当します。

直近の通院・治療歴等

直近の通院・治療歴等について聞かれます。よくあるのが過去3か月以内に医師の診察や検査、治療、投薬を受けたかどうかというものです。例えば保険会社が告知不要としていない限りは、異常なしと言われていても診察を受けていれば告知の必要があります。また、保険会社が告知不要としていなければ完治していても告知が必要です。

直近の状況については有無そのものが問われ何日以上という条件が付かないことが普通です。最近診察を受けて保険に加入しようとしているのであれば、保険会社からすれば何かあるんじゃないか、と思ってしまうからなんだと思います。

過去の通院・治療、手術歴等

過去の通院・治療歴等について聞かれます。過去5年以内というパターンが多いです。手術の有無についても通常聞かれます。直近の場合と異なり、一定期間以上の診察や検査、治療、投薬の有無が問われます。

例えば7日以上、2週間以上の期間にわたって診察や検査、治療、投薬があったかということになります。過去のものについては、軽微なものは問わないということになりますが、7日以上というのが問題になります。また、2週間と言っても念のため早めにお医者さんに行くような人や薬を多めにもらう人は該当する可能性があります。

後日判明する検査

何かの検査をした場合に、その場で分からない検査の場合「後日結果をお伝えします」と言われて、ちょっと病院に行くのが遅れてしまうと初診日と検査結果を聞く日までに7日経ってしまう可能性はあります。

忙しい人への投薬

例えば、仕事で忙しい人がお医者さんに行ってなかなか通院できないんですと言うと、お医者さんは「じゃあ、念のため1週間分薬を出しておくから様子を見てみて。」と言うこともあります。これで該当してしまいます。

心配性な人への治療

心配性な人が治りきっていないからと念のためお医者さんに再診に行く場合、ほとんど治りきっていて大したことがない風邪であったとしても初診日と再診日までで7日となる可能性はあります。

過去の特定の病気の罹患の有無

過去に特定の病気に罹ったことがあるかということについて聞かれます。重大な病気の名前が書かれていて、どれか罹ったものがありますかというような質問がされます。通常は完治していも告知が必要となります。

重大な病気にかかっていると保険の加入はかなり難しくなります。特に精神系の病気は再発しやすいとされているためか審査が非常に厳しくなるようです。

ただし、過去に罹ったと言っても通常は過去5年以内などのように期間に制限がかかるため指定されている期間があればそれより前の罹患については告知の必要はありません。

健康診断や人間ドックの指摘の有無

健康診断や人間ドックを受けた場合に正常や異常なしと判断される以外に何かの指摘を受けた場合に告知が必要となります。通常は過去2年以内の結果が聞かれます。受けていない場合は、受けていないと答えます。

要精密検査、要再検査、要治療などの場合に告知する必要があります。また、軽度異常や要経過観察などと指摘される場合がありますが、保険会社によっては告知内容に含む場合と含まない場合があります。

障害の有無

現在の障害の有無について聞かれる場合があります。視力や聴力、手や足の機能などに異常があるかどうかなどが質問されます。

妊娠の有無

女性の場合は現在妊娠しているかどうかについて聞かれる場合があります。妊娠していると通常は妊娠時に発生しやすい病気等は保障対象外となる場合が多いです。

職業

特定の職業は怪我をするリスクが高いこともあって、職業を問われる場合があります。

薬の名前を聞かれる場合も

投薬に関しては薬の名前の記載を求められる場合があります。薬の名称が分かれば、どのような病歴があるか推測することができるためです。ただし、普通の風邪であっても、ちょっと長引いたような場合には、お医者さんによっては患者さんの話や状況次第で、念のためということで強めの薬や心因性の不調を疑い少し違う分野の薬を処方するような場合もあります。

そのような場合、どういう状況でその薬をもらったのかちゃんと説明できるように記載しないと、怪しく思われて審査に悪影響を与えてしまう可能性も否定できません。

とはいえ、過去にもらった薬の名前までちゃんと憶えている人はかなり少ないのではないでしょうか。

告知をすると

保険会社は告知の内容を審査して、契約を引き受けるか、特別な条件を付けて契約を引き受けるか、契約を引き受けないかの対応をします。特別な条件とは、特定の病気について保障対象外とするような場合のことをいいます。

告知の心得

告知については、ありのままを正しく答えるべきです。質問されている内容については、回答漏れがないようにしっかりと調べて正確に答えましょう。

ただし、過去5年以内を聞かれている場合は、過去5年より前の事を答える必要はなく、聞かれたことについて正確に答えるという姿勢で臨みましょう。

告知を正しくするために

通院や投薬の記録をつけておく

告知を正しくするために、自分で通院や投薬の記録をつけておくという方法があります。かなり面倒な方法ですが、保険の告知以外の場合でも、自分が何か大きな病気にかかった時に、過去の病歴が現在の病状を明らかにするために役に立つ場合も考えられますし、思わぬ役に立つ可能性もあります。

薬を飲んで調子が悪くなったようなことも記録しておけば、薬の処方を受ける時にも役に立ちます。かなり面倒な作業になりますが、自分の病気の通院歴、治療歴、投薬歴などをノートに記録しておくことをお勧めします。

領収書をとっておく

病院に通院した時の領収書や薬局の領収書をとっておくという方法もあります。薬局で薬の処方を受けた時に薬の名前が書かれたシールなどを受け取っていれば、薬の名前も分かります。過去5年分保存しておくと告知で困ることはないでしょう。

分からなければ病院に聞く

どうしても自分の過去の通院歴や投薬歴が思い出せない場合は自分のいつも通っているお医者さんに相談してカルテから確認するのが一番確実です。ただし、事情を説明するのが大変です。

また、夜間や休日などに普段かからないようなお医者さんに掛かった場合、旅行先など遠方でお医者さんに掛かった場合などは掛かったこと自体忘れている可能性もあります。

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【保険料や保障内容と並んで重要な告知の記事は終わりです】

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