保険貧乏にならないよう保険に入り過ぎない
記事作成日:2016年6月24日
保険にたくさん加入するといざという時の備えにはなるかもしれませんが、保険料の負担も増えてしまいます。保険料は決して安い金額ではなく、家計を圧迫することもあります。保険に加入しすぎると、保険料の負担から家計の収支のバランスが崩れてしまい、いわゆる保険貧乏になってしまうことがあります。
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保険貧乏とは
保険貧乏とは保険に入り過ぎてしまって保険料の支出が多くなり、家計のバランスが崩れてお金が貯まらず貧乏な状態に陥ることを言います。
典型的なのは、営業担当者などに勧められるまま保険にたくさん加入してしまい高額な保険料を支払うような場合ですが、不安な気持ちから安心を求めて保険に入り過ぎてしまい保険料が高額になってしまう場合や、収入が少ないにもかかわらず収入に見合わないほどにたくさんの保険に入ってしまい保険料の負担が相対的に重くなってしまう場合があります。
人に勧められるままたくさん保険に加入
保険代理店で営業担当者の人が勧めるままに保険に加入する、職場などで案内される保険に勧められるままに加入する、親戚などが勧める保険に加入する、仕事のつながりがある人からの案内で保険に加入するなどパターンは色々ですが、人から勧められて深く考えずに保険に加入し、負担が重くなってしまう場合です。
特に、職場で案内される場合や、親戚や親しい友人から勧められる場合、仕事上の付き合いがある人から案内される場合などは、保険に加入するのを断りづらくなってしまうというような場合もあります。
人から勧められても、自分が必要ないと思う保険には入る必要はありません。保険に入るかどうかは自分の家計の問題なので、他の人に遠慮して決めてはいけません。
不安な気持ちから安心を求めて保険に加入
心配性な人や真面目な人は将来の不安に対応するため保険に積極的に加入しやすい傾向があります。将来の不安な原因を考えて、不安が取り除かれるように備えるという心構えは良い事なのですが、家計の収入で入るべき適正な範囲を超えて保険に加入しすぎてしまう場合があります。
心配性な人はとにかく不安に備えておかないと安心できないという気持ち、真面目な人は家族への責任などから将来の不安をそのまま放置しておくことができない気持ちから、将来の不安に保険で備えようとする場合があります。
しかし、何もかもが不安、不安な事には備えなければいけない気がする、というような気持ちが強すぎると、不安の原因を全て潰していかないと気がすまなくなってしまい、リスクを受け入れるということができなくなります。
保険に入り過ぎると家計が苦しくなり、今が辛くなるので、将来だけでなく今にも目を向けるようにしましょう。
収入に見合わない保険に加入
入っておいた方が良い保険はありますが、家計が苦しいのであれば保険に入らないということも選択肢です。収入が少ないのに、むやみに保険に入ると保険料だけで収入の2割から3割を占めてしまうようなことがあります。
保険は家計の聖域ではなく、必要だと思う保険に入ってから残ったお金で生活するのではなく、お金がないのであればその分入る保険も必要最低限に絞り込むことが大切になります。
その分、保険で守られている範囲が狭くなってしまう場合がありますが、家計にゆとりがない状態で保険料が負担となり赤字になってしまったり、貯金が貯められなかったりしてしまうと、ますますいざという時に備えるのが難しくなります。保険でカバーできるのは生きていく際に遭う可能性がある危険の一部に過ぎません。保険ではカバーできず、貯金でないと対応が難しいこともあります。
自動車保険の対人・対物賠償や人身傷害、家族がいる場合の最低限の死亡保障、火災保険、個人賠償責任保険など、他人への責任を負担しなければいけない場合や、致命的なケガをしやすい場合、遺族への生活保障が必要となる場合など、最低限必要な保険は何かを考えて加入することが重要です。
保険貧乏にならないための考え方
保険料の負担は家計の重しになりやすいので、保険に入り過ぎると保険貧乏になります。保険に入り過ぎないように、絞り込んで加入することが大切です。
安心を求めればきりがない
保険で安心を求めればきりがありません。保険で対応できるリスクに全て保険で対応しようとするとお金がいくらあっても足りません。ほとんどの人は使えるお金に限りがあり、保険料に多くのお金を使ってしまうと、他の事にお金を使うことができなくなってしまいます。そのため、必ずどこかで保険に入るか入らないかの境界線を定めなければいけません。
保険でもカバーできないリスクがある
保険にたくさん入れば安心かといえばそうではありません。保険ではカバーできないリスクもあり、自己負担でしか対応できないリスクもあります。保険にたくさん入ってもカバーできないリスクは残ってしまうのです。保険を使えば全てのリスクに備えられる、というわけではないことを考えれば、保険に入るか入らないかの割り切りもしやすくなるはずです。
保険事故に当たるかどうかは運次第の面も
場合によっては、不幸にも保険でカバーすることを見送った危険に見舞われてしまうこともあります。しかし、冷静に考えてみれば分かるのですが、保険でカバーする範囲を決めたら、後は保険の支払い条件に当てはまる保険事故になるかならないかは結局運次第なのです。たまたま入った保険でカバーできたかもしれませんし、逆の可能性もあるのです。
貯蓄性がある保険のように一定以上の払い戻しが約束されているような場合を除いて、保険事故に遭うか、保険に入って得をするか損をするかどうかは事前に分かることではありませんし(分かるなら告知漏れなどに該当する可能性があります)、保険でカバーできる範囲には現実問題限界があるので、どうしても保険は当たり外れ、運不運の問題にならざるを得ません。
自分にとって重大なリスクから備える
全ての危険に保険で備えることは現実的ではありません。保険に入って金銭的に得をするか損をするかは運次第です。保険に加入するといっても、家計の収入に応じて限度があります。
そのため、保険に加入する場合には、家計の収入や支出の状況から大まかな予算の上限を決めて、自分にとって重大な結果をもたらす可能性があるリスクから順番に保険で備えていくことが重要です。
発生した時の被害が重大でないリスクや、発生する可能性が低いリスクは後回しにせざるを得ないのです。
まとめ
- 保険にたくさん加入すると、保険で保障(補償)される事故の範囲が広くなり、保険金も増加しますが、保険料の負担も増えてしまいます。
- 保険に入り過ぎると保険料の負担から保険貧乏になってしまうことがあるので、保険は家計の収入や支出の状況を踏まえて、必要な分を絞り込んで加入するようにしましょう。