金銭感覚とは何か・金銭感覚の意味や定義
記事作成日:2018年5月23日
金銭感覚とは、金額に対する多い・少ないの感じ方、収入に対して支出をどのくらいにするかというお金の使い方の感覚、誰や何にお金を使うのかというお金の使いみち、お金に対する考え方や意識を意味します。人によって金銭感覚は大きく異なり、収入・支出や資産・負債などの家計の状況、家庭・生活環境、職業、お金に関して受けた教育、交友関係、などによって金銭感覚は変わります。
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金銭感覚の意味・定義
金銭感覚とはお金に対する感覚や考え方を意味します。金銭感覚には次のようなものが含まれます。
- 金額に対する感じ方
- お金の使い方の感覚
- お金の使いみち
- お金に対する考え方や意識
金額に対する感じ方
金額に対する感じ方は金銭感覚の一種です。ある金額を多いと感じるか、少ないと感じるかは人によって変わります。この違いはその人の金銭感覚によって生じています。
金額の多い・少ない(大きい・小さい)の感じ方
金額の多さ、少なさ(大きさ、小ささ)に対する感じ方や認識も金銭感覚の一つです。例えば10万円を大金だと思う人がいれば、100万円を大金だと思わない人もいます。ある金額に対して多いと感じるか、少ないと感じるかは、その人の収入や生活環境等によって大きく異なります。
特定のお金の使いみちへの感じ方
また、特定のお金の使いみちについてお金を使い過ぎか、使い過ぎでないかということも金銭感覚です。例えばお昼(ランチ)の食事代が500円でも高いと感じる人もいれば1500円でも高くはないと感じる人がいます。その人が普段過ごしている場所の食事代の相場によって左右されます。同様に職場や同僚の人との交際費、飲食代なども人によって感じ方が違います。
金額に対する感じ方は変化する
金額に対する感じ方は変化していきます。例えば、小さい子どものころ、小学生の頃は1,000円は大金に感じるかもしれません。中学生や高校生になれば1,000円は大金と思わなくなるかもしれませんが、10,000円は大金かもしれません。
社会人になって初任給で20万円をもらうと多いと感じるかもしれません。賞与(ボーナス)で初めて100万円をもらったら大金と感じるかもしれません。
しかし、年齢を重ねて年収が増えれば毎月の給与が20万円では少ないと感じるかもしれませんし、100万円の賞与は珍しくなくなるかもしれません。退職金が3,000万円だと多いと感じるかもしれませんが、1,000万円なら少ないと感じることもあるでしょう。
仕事のお金か、プライベートのお金かでも感じ方は変わります。仕事であれば、1億円の契約は目にする機会がしばしばあるかもしれませんが、プライベートでの1億は大半の人にとって大金です。
お金の使い方の感覚
お金の使い方の感覚は金銭感覚です。お金をどのように使うのが普通なのかは、人によって違います。お金をたくさん残しておかないと不安な人、収入の範囲内で適度に使う人、手元にあるお金はすべて使ってしまわないと気が済まない人、お金を借りてまで使う人、様々な人がいますが、この違いは金銭感覚の違いなのです。
慎重型の人の金銭感覚
収入に対して支出を切り詰めてお金をたくさん残すのは金銭感覚が慎重な人です。お金を使わない程度や方法によって節約家、倹約家、ケチ、守銭奴などと呼ばれることもありますが、収入に対して支出をかなり少なくするのが慎重な人です。
ライフプランを見据えて計画的にお金を貯められる人は素晴らしいですが、目的意識がなく単に貯めている人、漠然とした不安・心配からお金を使うことができない人もいます。
浪費型の人の金銭感覚
得られた収入をほとんど使ってしまうのは浪費型の金銭感覚の人です。お金があれば使ってしまう、先のことは考えず今を楽しむ、将来のことは考えないというような人がいます。
また、必要がないもの、無駄なもの、役に立たないものにお金を使い過ぎてしまう人がいます。家計の収支やライフプランを意識することがない人、貯金がほとんどない人が多く、行き当たりばったりの家計となるため、お金で困ることがしばしばあります。貯金ができない人の金銭感覚です。
借金をする人の金銭感覚
収入以上にお金を使ってしまい「収入<支出」となっているのが借金をしている人です。借金をする人の金銭感覚では、支出が収入を上回っている状態を問題だと思わないか、問題だと思っていても止めることができません。
住宅ローンはやや特殊な借金なので、住宅ローンを除くとしても、普段の日常的な収支で「収入<支出」となっている人は借金体質であると言えます。
望ましい金銭感覚
慎重型でも浪費型でも、もちろん借金型でもなく、望ましい金銭感覚は慎重と浪費の中間型の金銭感覚です。収入の範囲内で支出を抑えることができる金銭感覚です。収入に応じてお金を使い過ぎるわけでも、使い過ぎないわけでもなく、ほどほどに使うことができるのです。
お金を使わなさ過ぎると生活の質が悪くなってしまいますし、お金を使い過ぎるとお金が足りなくなってお金が必要な時に困ってしまいます。毎月の家計の収支のバランスをとりつつ、将来のライフプランを踏まえて、計画的にお金を貯めて、お金を使うことができるのが、望ましい金銭感覚です。
お金の使いみち
どのようなものにお金を使うのかということも金銭感覚です。自分のことを優先するのか、配偶者のことを優先するのか、子どものことを優先するのか、両親のことを優先するのかなど誰にお金を使うのかということや、住居、教育、自動車、保険、通信、趣味・レジャー、食事、医療・健康など何に重点的にお金を使うのかということは金銭感覚によって異なります。
お金に対する考え方や意識
お金に対してどのような考え方を持っているかも金銭感覚です。
お金を稼ぐことは良いことだと考えるか悪いことだと考えるか、お金は貯めてこそ意味があると考えるか使ってこそ意味があると考えるか、どんなことにお金を使うのが良いと考えるか、投資についてどのように考えるか、借金に対してどのように考えるか、時間とお金の価値をどのようなバランスで考えているか、などお金に対する考え方は金銭感覚です。
夫婦や家族間で金銭感覚が違うと苦労する
金銭感覚は人によって違います。特に結婚して異なる生活環境で育った夫と妻の夫婦間で金銭感覚が異なると、家計の運営に支障ができるばかりでなく、夫婦の関係や家族の関係に影を落としてしまう場合があります。お金の問題が発生すると、「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉がある通り、人間関係を破壊してしまうことがあるためです。
金銭感覚がおかしいとお金で困ってしまう
おかしな金銭感覚を身に付けてしまうとお金で困ってしまいます。収入を超えてお金を使ってしまい、借金をしてしまうことや貯金ができなくなってしまうことがあります。
また、計画的にお金を貯められないため、結婚・子どもの教育・老後などのライフイベントに備えられなくなってしまいます。お金の使いみちが偏っていると生きていくために必要なことにお金が使えなかったり、生活の質が落ちたりします。
まとめ
- 金銭感覚とは、金額に対する多い・少ないの感じ方、お金の使い方の感覚、お金の使いみち、お金に対する考え方や意識を意味します。
- 夫婦間・家族間で金銭感覚が違うと人間関係が上手くいかないことがあります。金銭感覚がおかしいとお金で困ってしまうことがあります。