災害や事件に遭遇したら危険に敏感になる
記事作成日:2015年9月18日
災害や事件に遭遇したら、逃げ遅れずに、素早く身を守る行動をとることが大切です。危険だと感じなければ、逃げることも、身を守ることもできません。ちょっとした異変を感じたり、何かおかしいと感じたり、漠然とした不安に駆られたりしたときには、自分の不安に感じる気持ちや直観に素直になって、危険に敏感になりましょう。
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不安な気持ちや直観に素直になる
何か日常生活の中で、ちょっとした異変を感じたり、何かおかしいと感じたり、漠然とした不安に駆られたりしたときには、自分の不安に感じる気持ちや直観に素直になって、心を平常モードから危機対応モードに切り替えて警戒しましょう。
危ないと思ったら逃げればいいのです。身を守る行動をとればいいのです。取り越し苦労だったり、勘違いであったりしても、本当に災害や事件に遭遇して自分の身を危険にさらすよりもよっぽどいいのです。
間違っても、安全だろう、大丈夫だろう、自分は大丈夫、何かの間違いだ、酷い事態にはならない、大したことはない、などと思い込んではいけません。逃げ遅れてしまいます。周りの人が逃げようとしなくても、逃げなければいけないこともあります。
危険に敏感になりましょう。日常の中にも危険は潜んでいて、ある時突然目の前に現れます。
安全だと思い込まない
災害や事件の現場には突然遭遇します。日常がいきなり非日常に変わるわけです。自分の気持ちもすぐに危機対応モードに変わればいいのですが、なかなかうまくいきません。今までと変わらない生活をしていたのに突然、死の危険が迫ってくるわけです。
大地震で建物が損傷するなど、誰が見ても明らかに危険だと分かるような場合は別ですが、すぐには危険が目に見えない場合や、日常でも遭遇するかもしれない程度のちょっとした異変は、危険だと思うよりも、安全だと思い込んでしまうようなことがあるようです。
突然建物停電しても、「何かの事件が起きた」と思うより「きっとすぐに復旧する」と思う事の方が多いのではないでしょうか。行政機関から警報が出ている場合でも、いつもと同じように「大したことない」と思い込んでしまうのではないでしょうか。
ちょっとした異音や異臭であれば、「なにか調子がおかしいことがあるのかな?」とは思っても、すぐに事件や事故が起きているとは思わないかもしれません。
正常である、安全であると思い込んでしまう心理状態を正常性バイアスと呼ばれています。自分は大丈夫、大したことない、安全だろう、といったような思い込みです。
火事、台風や大雨などによる洪水、土石流、火山の噴火による噴石や火砕流、地震による津波、放射能災害、事件などで逃げ遅れる原因となってしまいます。
他の人と同じ行動をとる危険性を知る
災害や事件の現場に遭遇してしまった時に、他の人と同じ行動をとれば安全だろうと思ってしまうことがあります。実際に危険が迫っているのに、周りの人が身を守る行動をとらないでいると、自分も何もしなくても大丈夫と思ってしまうようなことがあります。
誰かが、「危険だ、逃げろ!」と叫んだりしていれば危ないと感じるかもしれませんが、他の人が茫然としていているだけだととっさに身を守る行動がとれないことがあります。
危険が迫っているのに、周りの人が逃げない姿を見ていると「一緒に行動することが安全なんだろう」と思ってしまって、自分一人だけが逃げ出すことはできずに、周りの行動に合わせてしまうような場合です。何事もなければいいのですが、全員が逃げ遅れてしまい被害にあってしまう可能性があります。
このような心理状態は、多数派同調バイアスと呼ばれています。赤信号みんなで渡れば怖くないといったような心理状態でしょうか。
周りの人の行動を見て、周りの人の行動だけで判断していると、災害や事件の現場で逃げ遅れてしまったり、身を守る行動がとれなくなったりします。
「落ち着いて」や「冷静に」に惑わされない
災害や事件の時にはパニックになってしまうと身を守る行動がとりづらくなります。そのため、落ち着いて冷静に行動しなければいけません。
災害や事件が発生すると、「落ち着いて行動しましょう」とか「冷静に行動しましょう」、「慌てずに避難しましょう」といったような誘導がされることがあります。もちろんこれはその通りなのですが、安全なんだなと思いこむことがあってはいけません。
危険を感じながら、落ち着いて冷静に行動することが必要です。災害や事件の現場では、パニックを防ごうとして過度に安全が強調されるようなこともあるようですが、パニックになってはいけませんが安全だと思ってもいけません。
落ち着くことも、冷静になることも大切ですが、危険を感じたら逃げる、身を守るなど行動に移さなければいけません。その場にいれば安全ですと言われても、安全でないと感じる場合は冷静に避難すべきかどうかも考えなければいけません。
まとめ
- 災害や事件に遭遇したら、すぐに危険を感じ取ることが大切です。
- 危険だと思わなければ逃げることも身を守ることもできません。
- 安全だと思い込んだり、周りに同調したりせず、危険に敏感になりましょう。