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年金は破綻するよりも減額のリスクがある

記事作成日:2016年12月31日

年金は破綻するからあてにならないといったようなことが言われることがありますが、公的な年金制度は完全になくなってしまうことよりも、給付が減額されてしまうリスクに注意が必要です。毎年受け取ることができる年金の金額が減少するか、年金がもらえる年齢が上がってしまうリスクを考えて、老後の生活設計をする必要があります。

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年金が完全になくなる可能性は高くないと考えられる理由

年金が破綻して完全になくなる可能性は低いと考えられる理由についてです。ただし、年金が完全になくならないからといって安心できるという訳でもありません。

年金は賦課方式なので破綻する可能性は低い

現在の日本の年金は賦課方式が採用されていて、その時々で現役世代から保険料を集めその保険料に税金などの補助を加えたうえで高齢者などに年金を支払う仕組みになっています。

そのため、極論すれば現役世代から保険料を集めて高齢者に支払う仕組み、つまり集金の仕組みと配布の仕組みがあれば運営できるため、完全になくなる可能性は低いとみられます。お金が積み立てられている必要は必ずしもないのです。

国などの財政状況が悪化したら補助がなくなるだけ

仮に日本の財政が厳しくなって税金での補助が出来なくなった場合には、税金の補助を減らすかなくすことをすればいいのであって、年金制度自体はなくなることにはならないのです。もらえる年金は減ってしまう可能性が高いですが、年金制度自体は亡くならなくても済みます。

少子高齢化で現役世代が減っても給付は続けられる

少子高齢化が進んで、保険料を支払う人が減って、年金を受け取る人が増えたとしても、集めたお金の範囲で年金を支払えば良いだけであって、年金制度自体がなくなるということには結びつきません。ただし年金額は減額されてしまう可能性が高いでしょう。

年金は老後の生活保障の重要な役割を果たしている

高齢者になって仕事の第一線から離れると、主な収入は公的な年金が中心になる人が多いです。そのため、公的な年金が全くなくなってしまうと、多くの高齢者の人は生活が困難になってしまいます。多くの高齢者が生活に困窮してしまうと、社会不安が生じてしまうので国はなんとしてでも年金制度を維持しようとすると考えられます。

高齢者が生活できなければ生活保護が増える

現代の社会でお金が無く食べるものに困っているような人をそのまま放置しておくのは人道的に問題があります。

年金制度がなくなると生活に困る高齢者の人がたくさん出てしまうとみられますが、そのまま見捨てるわけにはいかないので、結局生活保護をしなければいけなくなるとみられます。

ただし、生活保護は基本的に税金でに負担となるため、社会保険料が徴収されて給付が行われる年金制度よりも、国の財政負担が重くなりやすいとみられます。そのため、国は年金制度を無くすよりも維持しようとすると考えられます。

年金額を減らさないためには保険料を上げる方法がある

もし高齢者に支払う年金が少ないということであれば、少ない年金を高齢者に受け入れてもらうか、現役世代にもっと多く負担してもらい社会保険料を多く徴収するかという選択になります。支給される年金額があまりに少なくなってしまった場合には、年金が老後の生活を保障している社会的意義から考えて、保険料の引き上げが行われる可能性があります。

年金は破綻してなくなるより減るリスクがある

年金制度が完全に無くなってしまうということは、国が存続の危機に陥るような重大な事態に陥らない限り可能性は低く、どちらかといえば、給付が少なくなる、もらえる年金額が減ってしまう可能性の方が高いのです。

もられる年金額が少なくなるということは、毎年の年金額が減ってしまう可能性が考えられるほか、年金を受け取れる年齢が上がってしまう可能性も考えられます。また、名目上年金額が増えていても、物価上昇に追いついていないため、実質的に減額となっている可能性もあります。

年金が完全に無くなってしまうことを心配するのは心配し過ぎであるように考えられますが、年金でもらえる金額が少なくなる可能性は強く意識しておく必要があります。

自己防衛のための貯蓄は必要

年金は完全に破綻してなくなってしまう可能性は低いと考えられますが、もらえる年金が少なくなる可能性はあります。そのため、年金がなくてもゆとりをもって老後の生活を過ごせるように老後の資金を自分で確保しておくことは大切です。

老後の生活を見据えて若いうちから計画的な貯蓄を行い、お金を貯めておくことは重要です。今の水準の年金がもらえるということは期待しない方が良いと思われます。

なお、民間の年金保険はインフレに対応できない場合があることや、実質的な手数料負担があること、破綻リスクがあることなどから、公的な年金よりも優れているとは言いづらく、民間の年金保険に加入するよりも自ら投資・運用を行った方が良いこともあります。

まとめ

  • 年金は破綻してなくなってしまうリスクよりも減額されるリスクがあることに注意が必要です。
  • 年金は老後の生活の重要な収入源となりますが、年金に頼らなくても生活できるよう計画的に資産形成を行うことが大切です。

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【年金は破綻するよりも減額のリスクがあるの記事は終わりです】

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