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公的扶助とは

記事作成日:2017年5月29日

公的扶助とは、社会保障制度の一部で、生活に困窮する人に対して最低限の生活を保障するために行われる経済的な援助を行う仕組みの事をいい、日本では生活保護制度が該当します。公的扶助は、あらかじめ保険料などを支払う必要はありませんが、保護を申請した人に対しては資力調査(ミーンズテスト)や所得調査(インカムテスト)により、保護が必要かどうかの調査が行われます。

「扶助」の「扶」は助ける、力を貸す、救う、世話をするといったような意味があり、「助」は助けるという意味があります。「扶」と「助」で助けることを意味します。公的な扶助は公的に助けるという意味になります。

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公的扶助と日本国憲法の関係

公的扶助の生活保護制度は日本国憲法の第25条に定められた健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を具現化したものです。

生活保護法第1条 この法律は、日本国憲法第25条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。

(出典)生活保護法より引用

憲法第25条第1項 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

憲法第25条第2項 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

(出典)日本国憲法より引用

公的扶助の社会保障制度における位置づけ

社会保障制度4つの柱での位置づけ

社会保障制度4つの柱として、社会保険、社会福祉、公的扶助、公衆衛生が挙げられることがあります。社会保険は、病気やけが、死亡、老齢、障害、死亡などの保険事故に該当した場合に保険給付が行われる制度です。社会福祉は、生活を送る上で困難な状況になりがちな高齢者、障害者、児童、母子家庭などに社会福祉サービスなどを提供して支援する制度です。公的扶助は、生活に困窮している人に対して、最低限度の生活を保障して自立を支援する制度です。公衆衛生は、国民が健康的な生活を送ることができるように整備・実施される予防や衛生に関する制度です。

社会保障制度4つの柱での位置づけ
社会保障社会保険
社会福祉
公的扶助
公衆衛生

(出典)fromportal.comの担当者が作成

社会保障の提供方式から見た位置づけ

公的扶助は、社会保障の提供方法から見た場合、通常社会保障制度における社会扶助の一部であると位置づけられますが、異なった意味で用いられる場合もあります。

公的扶助の社会保障制度における位置づけ
社会保障社会保険狭義の社会保険
労働保険
社会扶助公的扶助
社会手当
社会福祉サービス
関連制度各種法規制
税制
融資制度

(出典)fromportal.comの担当者が作成

公的扶助と社会保障の各種制度・仕組みとの違い

公的扶助と社会扶助の違い

公的扶助と社会扶助の関係についてです。公的扶助と社会扶助の言葉の違いについては、曖昧な部分があり、人によって違う解釈が行われる場合があります。

社会保険と対をなす言葉として社会扶助を言う言葉が用いられることがあり、この使い方では、保険の仕組みを利用するかどうかで社会保険と社会扶助を分け、社会扶助は保険の仕組みを利用しない無拠出の支援制度と位置付けられます。

そして、社会扶助の中に、公的扶助、社会手当、社会福祉サービスなどが位置付けられ、公的扶助が社会扶助の一部であるとされます。本サイトでは、社会扶助の一部として公的扶助があるという言葉の使い方を用いています。

公的扶助の別の位置づけ

別の使い方では、公的扶助を社会扶助の一部だと位置づけずに、公的扶助は資力調査や所得調査を行い、最低限の生活保障を行う援助であるとする一方、社会扶助は資力調査を行わないで社会的に困難な状況に陥りやすい特定の人たちに行われる援助であるとする考え方もあります。

公的扶助と社会手当の違い

社会手当とは、児童や障害者といったような社会的に支援が必要だと考えられる人に対して、保険料などの事前の支払いなしに、金銭的な給付による援助を行うもので、資力調査はありません。一方で、公的扶助は生活に困窮している人に対して最低限の生活保障を行うもので、資力調査があります。

公的扶助と社会保険の違い

公的扶助と社会保険はともに社会保障制度の一部ですが、社会保険は保険の仕組みを利用していて、保険料をあらかじめ払った人に保険事故が発生した場合に、保険給付を行うものです。公的扶助は保険の仕組みは利用しておらず、保護の条件に当てはまれば、保険料などをあらかじめ支払っていなくても保護を受けることができます。

公的扶助の救貧的な機能

公的扶助は、生活に困窮する人に対して保護を行って最低限の生活を保障し、貧困に陥っている人を救い出す救貧的な機能があります。

一方で、社会保険は、生活に大きな影響があると考えられる保険事故が起きた時に給付を行い、国民が貧困に陥る前に未然に防ぐ防貧的な機能があります。

公的扶助の例

日本では公的扶助といえば、生活保護を意味します。生活保護は、日本国憲法の第25条に定められた健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を実現するために、生活に困窮している人に対して、最低限度の生活を保障するために、金銭の給付などにより保護を行う制度です。

生活保護の種類として、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助があります。生活保護は生活保護法に定められた要件を満たせば、差別されることなく平等に受けることができます。

ただし、生活保護を受けるためには、生活保護を申請し、資力調査や収入調査を受けて、生活保護が必要であると認められる必要があります。生活保護が必要な場合には、厚生労働大臣が定める最低生活費と収入の差額分だけ保護費が支給されることになります。

まとめ

  • 公的扶助とは、社会保障制度の一部で、公的な援助を行う制度です。資力調査や所得調査が行われます。
  • 日本では、公的扶助とは生活保護制度を意味します。生活保護は、生活に困窮している人に対して、最低限度の生活を保障するために金銭の給付などによって保護を行う制度です。

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