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固定電話の必要性と固定電話の解約

記事作成日:2015年4月25日

固定電話の必要性と固定電話の解約についてです。固定電話は携帯電話の普及に伴って若い世代を中心に保有率が低くなっています。固定電話代の節約では、そもそも固定電話が本当に必要か、ということを考えても良いかもしれません。特に固定電話の保有率は低下傾向にあるため、固定電話に対する意識は変わりつつあると思います。

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固定電話の保有率

固定電話の保有率の推移

総務省「平成25年通信利用動向調査(世帯編)」の報告書によると世帯の固定電話の保有率の推移は近年低下傾向にあり2013年末は8割をやや下回る水準となっています。一番大きな要因は携帯電話が普及して固定電話の必要性が薄れてきていることだと考えられます。

固定電話の保有率の推移

(出典)総務省「平成25年通信利用動向調査(世帯編)」

年齢別の固定電話の保有率

続いて同じく総務省「平成25年通信利用動向調査(世帯編)」の報告書から世帯主の年齢別に見た世帯の固定電話の保有率を見ると、20代が最も低く持っていない人の方が多いことが分かります。また、30代でも半分強の保有率となっており、4割強の人が固定電話を持っていないことになります。一方で、40代以上は大半の人が固定電話を持っていることになります。

年齢別の固定電話の保有率

(注)60代は60-64歳と65-69歳のデータより推計して作成。
(出典)総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(平成26年度第3四半期(12月末))」

固定電話を解約して節約

付加機能利用料や通話料の節約だけではどうしても限界があります。思い切ってなくすことが節約につながります。

固定電話を解約して節約

節約度:★★★

固定電話を解約すると基本料金部分がなくなるため、それなりに高い節約効果が期待できます。ただし、固定電話を解約することにはデメリットもあります。

固定電話が無い分、勧誘電話が減る?

電話帳に掲載していなくても、固定電話に勧誘・セールスや詐欺の電話がかかってくることがあります。固定電話が無ければ、固定電話に変な電話がかかってくることは当然なくなります。

固定電話を解約するデメリット

固定電話を解約することには一定のデメリットがあります。主なデメリットは次のようなものが考えられます。

  • 社会的信用に影響する。
  • FAXが使えない。
  • 携帯電話は通話料が高い。
  • 一部フリーダイヤルが使えない。
  • 災害時の連絡手段が減る。
  • ADSLの料金が上がる場合も。

固定電話が無いと社会的な信用に影響する?

ローン審査への影響

何かのローンを借りようとする時に、信用状況の審査をする場合、年収などのほかに固定電話の有無が影響することがあるということです。つまり、申込者に対する融資を判定する際に勤続年数や年収などを見ていきますが、固定電話があるとプラス、などといった形で影響している可能性があるかどうかということです。携帯電話がない時代には固定電話がないということは電話で連絡がつかないわけですから相当大きなマイナスになっていたと想像できます。電話の欄に記入がないということになるので門前払いを受けてもおかしくなかったと考えられます。

しかし、今では携帯電話を連絡先として記入することが増えていると思われますし、本人確認についても携帯電話が普通に利用されていると思います。金融機関の審査基準は基本的に秘密になっているため、詳しくは担当している中の人しか分からないことだとは思いますが、以前と比べると影響度合いは落ちていると考えられます。

ただし、マイナスに影響する場合が全くないとも言い切れません。審査基準の評価に直接的な影響がなくても担当者が固定電話を持っていない人は問題があるという考え方を持っていた場合、審査を熱心に通すかそうでないかということにも影響します。金融機関のローンの審査では、基準を満たしているかということももちろん大切ですが、特に金額が大きい住宅ローンなどでは可否がきわどい案件は担当者が押してくれるかどうかということも大切になってきます。

社会的信用への影響

学校や会社などで何かしらの名簿、連絡網を作る際に家の電話番号を求められることがあると思います。また、仲良くなった人から家の連絡先を聞かれる場合があるかもしれません。その時に、携帯電話しかないと、変な目で見られるということがあるのかもしれません。あの人は固定電話を持つようなお金もないのか、というような考え方です。

年齢別の固定電話の保有率を見てみると、40代以上の保有率は8~9割となっているため、40代以上の人との人間関係では固定電話の有無がその人の信用に影響を与えることがある可能性は否定できません。ただ、携帯電話などを使った連絡が主流だと思いますし、携帯電話しか持っていないという人も今では増えています。電話番号だけで判断されるような時代でもないと思います。

イメージの良さなどが重視されるような環境では、マイナスに見られないという意味で固定電話が無いことを避けるという考え方も残っているかもしれませんが、自分が置かれた状況次第では固定電話の有無は全く関係ない人も多いと思います。

余談ですが、企業の場合はイメージの問題が出てきてしまいます。例えば企業が連絡先で090から始まる携帯電話番号だけをホームページに載せていた場合、消費者は「この企業は怪しいんじゃないか」などと不安に思う可能性があります。そう思うと、固定電話に対する信頼感というものはまだ無意識のうちに残っているのかもしれません。もちろん、企業と個人の話は別なので、個人が解約するのはありだと思います。

その他の契約への影響

昔は固定電話がないということは連絡先がないということでしたので、何か契約をしたりする場面では影響が出たと考えられます。しかし、携帯電話で連絡が取れるのであれば、問題が出てくる場面は減ってきていると思います。特に若い人は固定電話を持っていない人の方が多くなっているため、固定電話が無いと不可としてしまうと若い人との契約ができない場面が出てきます。

FAXが使えないことはデメリットか

固定電話を解約するとFAXが使えなくなります。今はFAXを使う場面はそれほど多くないのではないでしょうか。

FAXの代替手段

パソコンとスキャナがあれば画像かPDF形式で電子メール送信することも可能ですし、重要な書類でなければ携帯電話(スマートフォン含む)のカメラ機能で写真を撮って送るという方法もとれます。どうしてもFAXを使いたい場合は送る場合ではコンビニなどのサービスを利用するという手もあります。

また、基本的には有料ですが、インターネットFAXサービスもあります。固定電話よりは低い費用で利用できる場合もあります。ただし固定電話を解約して節約しようとしたのに、インターネットでFAXを使うためにお金がかかるというのは本末転倒かもしれません。

FAXの保有率

総務省「平成25年通信利用動向調査(世帯編)」の報告書によると世帯のFAXの保有率の推移は50%を上回っていたものが若干低下傾向にあります。調査によって保有率の差はあるかと思いますが、半数に近い人がFAXを持っていないことになります。そのため、普段使う必要がある人以外は必須ではないと思います。

FAXの保有率の推移

(出典)総務省「平成25年通信利用動向調査(世帯編)」

通常固定電話より携帯電話の通話料が高い

固定電話の通話は安いが携帯には無料通話も

通常、固定電話よりも携帯電話の方が通話料金は高くなります。ただし、携帯電話には無料となる通話があったりするため、一概に携帯電話が不利とも言えないと思います。また携帯電話であってもIP電話を活用することで通話料を抑えることもできるので、通話料の高い、安いはデメリットにならないこともあります。

ナビダイヤルは割高に

しかし、企業の問い合わせ窓口として使用されているナビダイヤルでは携帯電話は固定電話よりも通話料がかなり割高になってしまいます。

フリーダイヤルが一部利用できない

フリーダイヤルを利用しようと思っても携帯電話からでは利用できない場合があります。フリーダイヤルは固定電話や携帯電話に分けて受信するか選択する設定ができるためです。

フリーダイヤルで携帯電話から利用できない場合でもほとんどの場合、携帯電話の場合はこちらにかけてくださいと別の電話番号がホームページなどで案内されているはずなので問題はないかと思いますが、通話は有料となっていまします。固定電話がないとフリーダイヤルが利用できない場合がありますが、フリーダイヤルが利用できないとどうしても困るということは少ないと思いますし、年に何十回もフリーダイヤルを利用するなら別ですが、年に数回程度なら固定電話を解約して節約した部分が有料通話分を上回ると思いますので大きなデメリットとは言えないと思います。

電話帳に掲載できない

無料で電話帳がもらえない

NTT東西の加入電話に契約すると電話帳に掲載してもらうことができます。しかし近年では電話帳を利用してオレオレ詐欺などが行われたケースもあり、防犯やプライバシーの保護の観点から掲載しない場合も増えています。

無料で電話帳がもらえない

NTT東西の加入電話を契約していると電話帳が無料でもらえます。ただし、加入していなくても費用を負担すれば届けてもらうことができます。そもそも、電話帳が必要な場面は限られていますし、電話帳の費用は固定電話を利用する費用を通常大幅に下回ります。大きなデメリットとはなりません。

災害時の連絡手段としての固定電話

停電時に使用可能な場合も

NTT東西の加入電話に契約すると電話帳に掲載してもらうことができます。しかし近年では電話帳を利用してオレオレ詐欺などが行われたケースもあり、防犯やプライバシーの保護の観点から掲載しない場合も増えています。

携帯よりつながりやすい?

災害が発生した場合、停電していても電話線が切断されていなければ固定電話から電話がかけられる場合があります。その場合でも、固定電話の電話網に通話が集中した場合、繋がりにくくなったり、通話の制限が行われる場合があります。携帯電話は端末そのものが無事でも、基地局が被害を受けたり、電源が切れてしまったら通じなくなります。また、固定電話と同様に通話が集中した場合、繋がりにくくなったり、通話の制限が行われる場合があります。

固定電話が携帯電話よりも災害時に強いかと言えば、その場の状況に応じて異なってくると思いますし、復旧できる状況であれば、固定電話であっても、携帯電話であっても早急な復旧が試みられると思います。避難しなければならない状況であれば、固定電話は持っていけないですし、避難が必要ない状況なら電話の有無が生命の危険を分けるかどうかは何とも言い難いです。

交通が寸断し、停電した場合は有効な面も

複数の通信手段があれば、ないよりはあった方がよいと思いますが、考え方次第の面だと思います。特殊な事例で考えれば、大雪や大雨、土砂崩れなどで交通が寸断され、集落が孤立した場合に、停電していて、携帯電話も通じないけれど、電話線は大丈夫という場合、固定電話が無いと連絡に困る可能性あります。自分が住んでいる地域の状況や他の通信・交通手段を確認した上で、災害時に絶対ないと困るか、考えてみましょう。

ADSLが電話共用型から専用型に

ADSLは電話回線との共用型とADSLの専用型があります。電話共用型でADSLを利用していた場合、ADSL専用型に切り替えると通常は料金が上がり、固定電話を解約する料金面のメリットが薄れてしまう場合があります。

固定電話なしは結局どうなのか?

固定電話を解約しても固定電話が果たしていた役割の大半は代替手段があり、機能面で困るということはほとんどないと思います。そのため、信用というか、なんとなくないのって大丈夫なのか?というような部分が問題になると思います。30代以下では固定電話を持っていない人も多いため、なくてもあまり困らないと思いますし、特に20代のうちはない方が節約になります。

今後、携帯電話の普及などから固定電話の必要性は低下していく可能性が高いと考えられますが、周囲との人間関係の面で支障が生じるようならまだ維持しないといけないこともあるかもしれません。

利用休止という手も

固定電話を止めてみたいと思っても、不安がある場合は、回線使用料が不要で一定期間電話の利用権を維持することができる利用休止という手もあります。

固定電話解約のメリットとデメリットのまとめ

固定電話解約のメリットとデメリットのまとめ
メリットデメリット
費用を節約できる
勧誘電話が無くなる
社会的信用に影響することも
FAXが使えない
携帯では通話料が割高
停電に困るかも
電話帳に掲載できない
一部フリーダイヤルが使えない
ADSL料金に影響

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【固定電話の必要性と固定電話の解約の記事は終わりです】

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