インターネット料金の節約(4)ADSLを使う
記事作成日:2015年6月3日
光回線が普及したことから利用が減っているADSLですが、条件次第では割安でインターネットを利用することができる場合があります。ただし、現在では基本的に加入が難しくなっているので注意しましょう。また、将来的にはサービス提供が終了に向かうとみられるサービスであることに注意が必要です。
スポンサーリンク
ADSLでインターネットを利用する
ADSLとは
ADSLとは、既存の電話回線を利用した高速なインターネット接続です。ただし、基地局から遠いほど通信速度が落ちるという特徴があります。回線速度は安定していません。
電話回線が必要で、電話回線がない場合専用線を準備することになります。利用料金は比較的安くなっています。ADSLは"Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)"の略で、上りと下りの速度が非対称な回線ということです。
ADSLを利用して節約
節約度:★★★
光回線の割高感が解消されつつあるため、ADSLの相対的な割安感は小さくなっていますが、条件次第ではインターネット料金を抑えて利用できることがあります。そのため、光回線ほどの速度は必要なくて、NTT基地局から近くADSLの利用環境が良い場合は検討の余地があります。ただし、光回線のサービスとよく比較して安い方を選びましょう。
ADSLのメリット
初期費用や利用料金が安い
ADSLの最大のメリットは安さです。光回線が値下がりしつつあるので割安感は小さくなってきていますが、光回線の利用料金がやや高い戸建ての場合、ADSLで割安感が出る場合があります。通常、本来の工事費用で比較すると既存の電話回線を利用するADSLの方が安くなります。ただし、キャンペーンによっては初期費用は光回線と変わらなくなる場合があります。
開通が比較的早い
ADSLは既存の電話回線を利用するため開通までの時間があまりかからないことが多いです。光回線の場合と比べると開通までの時間が早くなりやすいです。
ADSLのデメリット
光回線より速度が遅い
ADSLは光回線よりは速度が遅くなります。動画など大容量のデータを頻繁に利用したいという場合は場合によっては向かないこともあります。ただし、通常の利用であれば問題がない場面も多いと思います。
速度は基地局からの距離で変わる
自宅のADSLモデムとNTT基地局のADSL装置の間ではアナログ電話回線でアナログの信号でデータを送受信しますが、伝送距離が長くなるほど伝送損失により速度が遅くなってしまいます。自宅が基地局から遠い場合は事実上利用できないような場合があります。
外部のノイズの影響を受ける
ADSLは外部の電磁波などによるノイズの影響を受けて通信が不安定になることがあります。利用環境によっては基地局からの距離が近くても、常にノイズがあるために通信が安定しない場合があります。
光回線に比べて割安感が縮小
NTT東西の光コラボが始まったため、光コラボ事業者が光回線とインターネット接続をセットで割安で売り出しています。従来よりは光回線とADSLの価格差は縮小しつつあり、光回線で販売競争が激化すればさらに価格が下がる可能性もあります。そのため、ADSLの割安感があまり感じられなくなる可能性があります。
キャンペーンなどの割引が縮小
NTT東西の光コラボが始まったことなど光ファイバー回線への移行が進む中、ADSLに力を入れる業者は少なくなってきていて加入時のキャンペーンも昔よりは見かけなくなりました。条件次第では、光回線の方がキャンペーンによる特典が大きくなり、光回線に比べてADSLのお得感が出ないことがあります。
サービス全体が縮小傾向
ADSLはまだ利用者もそれなりにいますが、光回線への移行が進んでいて将来的にサービスがどのように提供されるか分かりません。既存の電話回線の劣化が進めばサービスの提供の在り方が変わってくる可能性もあります。
まとめ
- ADSLの利用料金は安いため、条件次第では節約になる。
- 光回線の料金も低下しているので十分な比較を。