電気代の節約(1)電気代の基本
記事作成日:2015年4月28日
電気代の節約についてです。電気代の特徴や平均的な電気代、月別の電力使用量、電気を多く使用している電気機器などについて基本的な情報をまとめました。電気代は夏と冬に高くなる傾向がありますが、特に暖房需要が高まる冬に電気を多く使う傾向があり電気代も高くなりやすいので気を付けるようにしましょう。
スポンサーリンク
電気代の特徴
電気代は、契約している電気会社によって異なりますが、契約アンペアなどに応じて決まる基本料金部分と電気の使用量に応じて変わる従量料金部分があります。
基本料金部分
基本料金部分は、一部例外はありますが、契約アンペアなどに応じて決まっています。契約アンペアとは同時に使用できる電気の強さ(電流)の上限を示しています。契約アンペアを超える電流が流れると自動で家庭に設置されたアンペアブレーカーが電気の供給を遮断します。
契約アンペアは1年で最も電気を使用する時に合わせて契約をすることになっているため、季節ごとに契約アンペアを変更することはできないとされています。
従量料金部分
従量料金部分は使用した電力量に応じて課金されます。通常は使用電力量が増加するほど単価が高くなる仕組みとなっています。そのため、単価が高額となる部分が節約できると電気代は大きく減らすことができます。
例えば、東京電力では従量料金部分は電力消費量に応じて単価が3段階で変化する仕組みになっています。電力消費量が大きくなるほど、単価が上がり電気代も上がりやすくなっています。
平均的な1か月の電気代
総務省統計局の「家計調査」の2人以上の世帯の結果(2014年)によると、電気代の支出があった世帯は10,000世帯当たりで9,245世帯です。また、電気代の支出があった世帯で換算すると1か月当たりの支出額は12,118円となっています。年間では145,420円となります。
光熱水道代の中で、電気代は最も高くなっているため、節約することで大きな効果が期待できます。
月別の電気使用量
総務省統計局「家計調査(2015年1月月報追加参考図表)」の電気使用量のデータを1か月戻して作成したグラフをみると、夏と冬に電気使用量が増加しています。夏は冷房、冬は暖房で電気使用量が増えるためです。また、世帯のデータでは、夏よりも冬の方が電気使用量が大きいことが分かります。
家電製品の節電は冬に頑張ると効果が大きくなる可能性が高いです。冷房機器よりも暖房機器の節電の方が効果が大きくなることが期待されます。
(注)2人以上の世帯。電気料金の請求は使用から1か月ほど遅れるため電気使用量は1か月戻している。
(出典)総務省統計局「家計調査(2015年1月月報追加参考図表)」を加工して作成。
家庭で電気を多く使う電気製品
経済産業省資源エネルギー庁の資料から家庭の機器別電気使用量(2009年度)をみると、過程で最も多く電気を使用しているのは冷蔵庫であることが分かります。続いて照明、テレビ、エアコン、電気温水器、エコキュート、温水洗浄便座、食器洗浄機、電気ポット、パソコンなどとなっています。
電気代の節約を行う場合は、これらの電気使用量が多い家電製品を中心に取り組むと電気代の削減につながりやすいといえます。
(出典)経済産業省資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会(第17回)資料「参考資料1トップランナー基準の現状等について」」より推計して作成。
上のグラフでその他に含まれる機器で主要なものは以下の通りとなっています。ジャー炊飯器、洗濯機・洗濯乾燥機、電気カーペットなどの比率が高くなっています。
機器 | 電気使用量の比率 |
---|---|
ジャー炊飯器 | 2.3% |
洗濯機・洗濯乾燥機 | 2.1% |
電気カーペット | 2.0% |
電子レンジ | 1.8% |
電気厨房(IH) | 1.5% |
ネットワーク機器 | 1.1% |
DVDレコーダー | 1.0% |
電気こたつ | 0.8% |
ビデオレコーダー | 0.6% |
衣類乾燥機 | 0.3% |
(出典)経済産業省資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会(第17回)資料「参考資料1トップランナー基準の現状等について」」より推計して作成。