家計の改善は節約で支出を減らすことから
記事作成日:2015年5月18日
最終更新日:2019年3月10日
家計が苦しい場合などに家計の改善をする場合、「収入-支出=収支」なので「収入を増やす」か「支出を減らす」と収支を改善することができます。収入を増やすことも支出を減らすこともどちらも大切なのですが、家計の改善を始める時は、最初の内は短期間で効果が現れやすい支出面の改善から取り組むことが重要となります。もちろん収入と支出の両面を改善する必要があり、同時並行すべきなのですが、収入面の改善は時間がかかる場合があるためです。
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家計の収支を改善するためには
家計の収支は「収入-支出」であるため、入ってくるお金を増やすか、出ていくお金を減らすことになります。お金が足りないから収入を増やさないといけないと感じるかもしれませんが、家計上は支出を減らしても収入を増やすのと同じ効果があります。収入と支出のどちらも改善に取り組むことが重要になります。
収入を増やすまでに時間がかかる場合がある
家計の収支を改善するために収入を増やすことを思いつくかもしれませんが、収入は増えるまでに時間がかかる場合があるほか、思ったように増えない場合があります。
収入を増やす方法
収入を増やす方法には、勤務日数を増やす、勤務時間を増やす、残業を増やす、賞与が増えるよう努力する、昇進・昇給するよう努力する、諸手当の支給条件を満たす、転職をする、副業をする、夫婦共働きになる(働いていない方が新たに就職する)、事業を起こす、資産運用をする、などといったことが考えられます。
正社員などのフルタイム労働者は労働時間を増やしづらい
収入を増やすまで時間がかかってしまう場合があります。短時間勤務でない正社員やフルタイムの派遣社員・契約社員といったように既にフルタイムで働いている場合には、アルバイトやパートのようにシフトで入る日数や時間を増やして収入を増やすことはできず、短期間で収入を増やすためには残業時間を増やすことになります。しかし、残業に対するルールが厳格に運用されるようになってきているため、残業をしづらくなっている場合もあります(残業をしても残業代が出ない場合もあります)。
また、副業をしようと思っていても、会社の就業規則次第では上手くいかないこともあります。加えて副業で労働時間を増やすと疲れてしまって、本業と副業の掛け持ちが上手くいかなくなってしまうこともあります。
昇進・昇給や転職は数か月~年の単位の時間が必要
昇進や昇給で給与水準を上げるためには時間がかかってしまいます。更に毎年増える給料の金額が少なく、何年か待たないと満足できる給料にならないことがあります。
転職で収入を増やそうと思った場合、転職活動には1~3か月程度は時間がかかるためすぐには収入が増えません。また、転職をすると退職金が減って生涯賃金では不利になることもあります。更に、転職先に馴染むことができるかという問題もあります。
副業をする場合は、アルバイトやパートなど働いた時間によって対価を受け取るのではなく、フリーランスとして自ら仕事を受注する場合や小規模な事業を行う場合は軌道に乗るまで時間がかかり、しばらく収入が増えない場合もあります。
賞与(ボーナス)や昇進・昇給は自分では決められない
会社員の賞与(ボーナス)は仕事で成果を出せば増える場合がありますが、会社の業績次第では減ってしまう場合があります。また、仕事の成果が思ったように評価されないこともあります。
会社員の場合、昇進や昇給は自分が決めるのではなく、会社・上司が決めることになります。そのため自分がどれだけ仕事で努力をしたとしても、自分の思い通りにはならず、全く給料が上がらないという場合さえあります。
そのため、収入を増やして家計を改善しようとしても、まったく先に進まなくなってしまうことがあるのです。
支出を意識しないと収入が増えても家計が改善しないことがある
収入だけに目を向けていると、なかなか家計の収支が改善しない場合があります。収入が増えるとゆとりが出てくるため、多少稼げるようになったから少しくらい使っても問題ない、というように考えてしまって支出が増えてしまうことがあるのです。
収入が増えると生活水準を上げてしまうことがある
酷い場合には、せっかく頑張って収入が増えたんだからもう少しいい部屋に住もう、もう少しよい生活をしよう、生活の質を上げようと考えてしまうことがあります。そうなると収入が増えた分だけ支出も増えてしまい、家計のやりくりが厳しいままになってしまうことがあります。
収入が増える前に家計の無駄をなくすることが大切
収入を増やすことは大切なのですが、家計の収支を改善するためには支出に目を向けることが重要なのです。収入が増えた時に無駄遣いを増やさないためは、普段から節約をして支出を減らすことを意識して家計の無駄遣い体質を改善しておくことが大切なのです。
節約による支出の見直しは自分の意志でできて効果が出るのも早い
収入を増やすのはなかなか大変かもしれませんが、支出を減らすのは収入を増やすよりも難しくないことがあります。節約をしようと自分が決めれば支出を見直すことができますし、支出を減らす効果はすぐに出てきます。
節約で支出を減らすのは自分が決めればできる
収入を増やす場合には自分の意志ではどうにもならない部分もありますが、節約で支出を減らすのであれば自分が決めてしまえば実行できます。会社の上司に評価されなくても支出を減らすと心に決めて行動に移せばよいのです。他の人に左右されないという意味で、節約による支出見直しは収入を増やすことよりも楽な部分があるのです。
節約で支出を減らすことはすぐできる
収入を増やす場合には数か月単位、年単位で取り組まなければいけないことがありますが、節約であればほとんどの場合すぐにできて、効果もすぐ出てきます。
固定費の節約であれば引っ越しが必要な住居費の節約などを除けば契約内容を見直すことなどによって支出を減らすことができます。変動費の節約は日々節約を心がければよいのです。
まずは節約などによる支出の見直しから
節約による支出の見直しは、時間がかかることもありますが、すぐに実行できることもたくさんあります。固定的な支出を見直すことができれば節約効果が続くので支出が増えづらくなります。また日頃やりくりする費用についても贅沢をしないことや生活水準を上げないことを意識すれば支出の増加を抑えることができます。
家計の見直しを行う場合は、家計の把握をした後で、節約などによる支出の見直し→収入を増やすという順番で実行していくと失敗しづらくなります。支出の見直しがしっかりとできていると、収入が増えた時にと更に家計の収支が改善し、やりくりが楽になっているはずです。
まとめ
- 収入を増やすか支出を減らすことで家計の収支を改善することができます。どちらかだけに取り組むのではなく両方取り組むことが大切です。
- 収入を増やすことは時間がかかる場合があるほか、自分の思い通りにならないことがあるため、家計収支の改善は自分の意志でできて、成果もすぐにでやすい節約による支出の見直しから始めると結果を出しやすくなります。