節約と倹約の意味の違い
記事作成日:2018年3月22日
似た言葉である節約と倹約の意味の違いについてです。節約と倹約は似た意味があり、どちらも無駄を省いて贅沢をしない、支出・出費を控えて切り詰めるというような意味があります。ただ、「節」と「倹」には意味の違いがあり、敢えて挙げるとすれば、節約はほどよく範囲内に収まるよう調整する、倹約は質素に切り詰めるというような印象の違いがあります。節約家と倹約家の意味の違いについても同様です。
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節約も倹約も無駄を省いて贅沢をしないで切り詰めるという意味
節約と倹約はほとんど同じような意味で、どちらも無駄を省く、贅沢をしない、切り詰めるというような意味があります。そのため、節約と倹約の意味の違いを意識して使い分けるような場面はあまりなく、どちらでも意味が通じることがほとんどです。節約家と倹約家の意味の違いもほとんどありません。
ただし、節約は無駄を省いてほどよく控えるというような語感があり、お金以外のことに対しても使うことができます。一方、倹約はとにかく切り詰める、質素という語感があり、基本的にお金に対して使うという違いがあります。
節約の意味はほどよく減らす
節約は、ただ単に何でも切り詰めるという訳ではなく、無駄な部分をほどよく抑えて切り詰める、はみ出さないように控えるというような意味となります。ひたすら我慢してお金を使わないというよりも、合理的に無駄な部分をなくして、お金を使うことを控えるというような語感になります。
節約に含まれる「節」という漢字には、区切り(音節・文節)、控える(節制)、程よくする(調節)、決まりからはみ出さないで守る(礼節・節操)というような意味があります。
節約という言葉の対象は、単にお金だけではなく、時間の節約、電気の節約(節電)、水道の節約(節水)、食事の節約(節食)など幅広いものの無駄を省く、控えるという意味に用いることができます。
倹約の意味は質素で贅沢をしない
倹約は、無駄を省いて、引き締めて、質素で贅沢をしないというような意味となります。無駄を省くのですが、質素にする、贅沢をしないというような意味が強くなります。お金を使わないということが、質素、清貧のようなイメージに近くなる場合もあります。
倹約に含まれる「倹」という漢字には、無駄を省く、つつましい、質素、へりくだる、控える、引き締めるというような意味があります。倹がつく言葉には倹吝(けんりん:欲が深くけちである)、恭倹(きょうけん:慎み深く控えめに振る舞う)、倹素(無駄を省き質素にする)などがあります。
倹約という言葉は、基本的にお金を対象にしていて、無駄な出費・支出をしないということになります。
節約と倹約の意味は似ているので気にし過ぎる必要はない
ただし、節約と倹約はどちらもお金を使わない、無駄を切り詰めるという意味があるため、通常は敢えて使い分ける必要はないと考えられます。どちらの言葉を用いても通じる場合がほとんどだと考えられます。
まとめ
- 節約と倹約はほとんど同じような意味で、無駄を省いて贅沢をしない、お金を使わないというような意味があります。
- 節約と倹約は同じ意味として用いて通常問題はありませんが、敢えて語感の違いを挙げるとすれば、節約は程よく調整する、倹約は質素に切り詰めるというような印象の違いがあります。