住宅ローンの借り換えで利息を節約
記事作成日:2016年7月3日
住宅ローンを借りている場合は、金利が低い住宅ローンを借り換えることで節約をすることができる場合があります。住宅ローンを借りた時よりも日本銀行の政策金利や市場の金利が下がっている場合には、借り換えのチャンスかもしれません。借り換えをすると保証料や事務手数料、登録免許税、司法書士報酬などの諸費用が発生するため、借り換えによって抑えられる利息の負担と発生する諸費用を踏まえて借り換えをするかどうか検討する必要があります。
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住宅ローンの借り換えの効果
住宅ローンの利息は「借入金額」×「適用金利」×「借入期間」で決まるため、借入金額が多い、借り換えで下がる金利幅が大きい、借入期間が長いほど借り換えの効果が大きくなります。
- 借入金額が多い
- 借り換えで下がる金利幅が大きい
- 借入期間が長い
住宅ローンの借り換えを検討すべき条件
住宅ローンの借り換えを検討する目安となる条件は、借入金額が1,000万円以上、金利の低下幅が1.0%以上、借入期間が10年以上のいずれかに当てはまる場合は借り換えで総返済金額が抑えられる可能性があると言われていますが、条件次第で変わってきます。全てに当てはまっていなくても節約になる場合もあります。
借り換えをする場合には、保証料や事務手数料、登録免許税、司法書士報酬などの諸費用が発生します。借り換えによって節約するためには借り換えで抑えられる利息負担が諸費用を上回る必要があります。
住宅ローンの借り換えの際に発生する諸費用
印紙税
住宅ローンの借り入れに関する金銭消費貸借契約書や土地や建物への抵当権設定契約書などに貼り付ける収入印紙の費用です。他にも特約を結び契約書を作成した場合には印紙税が発生する場合があります。
繰り上げ返済手数料
繰り上げ返済を行うともともと住宅ローンを借りていた銀行などの金融機関に対して繰り上げ返済手数料を士はらなければいけない場合があります。契約内容次第で金額にかなりばらつきがあるため、高額の繰り上げ返済手数料が発生する場合もあります。
事務手数料
住宅ローンを借りる金融機関に対して支払う費用です。融資事務手数料、事務取扱手数料などと呼ばれる場合もあります。3万円から5万円程度の定額となっている場合と、融資金額の1%から2%といったように借りた金額に対して定率でかかる場合があります。
事務手数料が定率で発生する場合は、保証料が発生しない場合があります。保証料の分を事務手数料という名目で得ていることになります。
保証料
保証料は住宅ローンを返済できなくなった時のために保証会社に保証してもらうための費用です。融資金額が多くなるほど、融資期間が長くなるほど、信用が低いほど高額になります。保証料は住宅ローンの借入時に一括で支払う(前払い方式)か、金利に0.1~0.2%程度上乗せして支払う(金利上乗せ方式)ことになります。
保証会社が保証するといっても、返済不能時に保証会社は代わりに銀行に返済してくれますが、今度は保証会社が銀行に代わって取り立てを行うことになります。保証とはいっても、いざという時に支払いを免除されるというようなものではないのです。
銀行か保証会社か取り立てる人は変わりますが、結局返済することになるわけで、借りる人から見たら保証料を支払っても、返済に困った時に助けてもらえるわけではありません。保証会社の利益になるお金です。
保証期間が過ぎる前に繰り上げ返済を行うと、繰り上げ返済された部分の保証が必要なくなるため保証料が返金される場合があります。
登録免許税
現在借りている住宅ローンの抵当権を消すために必要な抵当権抹消登記や新たに借りる住宅ローンで抵当権を設定するために必要な抵当権設定登記のために国に支払う登録免許税です。
司法書士報酬
抵当権抹消登記や抵当権設定登記を司法書士に依頼して行った場合に司法書士に支払う報酬です。抵当権抹消登記は住宅ローンを完済した場合には司法書士に依頼しないで自分で申請を行う場合もありますが、借り換えの場合は抵当権抹消登記に続いて抵当権設定登記をしなければいけないので、基本的に司法書士に依頼することになります。
利息の減少分が諸費用を上回るか
住宅ローンの借り換えを行うことで利息が下がる場合でも、利息が減少した分よりも多くの諸費用が発生してしまっては意味がありません。
住宅ローンの借り換えを行うとかなりの金額の諸費用が発生するため、利息の減少分が諸費用の発生分を上回るかどうかで借り換えをするかしないかを検討しましょう。
まとめ
- 住宅ローンを借りた時よりも金利が下がっている場合には住宅ローンの借り換えを行うことで節約ができる場合があります。
- 住宅ローンを借り換える場合には諸費用が発生するので、借り換えによる利息の減少分が諸費用を上回るかどうか見極める必要があります。