ポイントは貯めるかすぐ使うかで基本的に損得はない
記事作成日:2016年10月24日
ポイントを貯めた方が得か使った方が得かという議論がありますが、ポイントは貯めても使っても多くの場合どちらが得でどちらが損かということはありません。例外的にわずかに損得が発生する場合がありますが、通常は大きな損得にはならないと考えられます。ただし、現実的にはポイント失効などがあるため、ポイントはどんどん使った方が良いです。
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ポイントを使うか貯めるかで損得は基本的に変わらない
ポイントを貯めるのか使うのか損得が気になりますが、ポイントは貯めても使っても多くの場合どちらが得でどちらが損かということはありません。
ポイントが失効してしまう場合やポイントを利用できるお店で買い物をしなくなる場合には使わなかったポイントが損になるので、貯めるよりは使った方がいいでしょう。逆にポイントを利用すると現金支払い分にはポイントが付かなくなる場合、ポイントの還元率が商品によって違う場合などは貯めた方がいい場合もあります。しかし例外的な状況でない限り、ポイントをすぐ使おうが貯めようが大きな損得はありません。
ポイントを使うか貯めるかの損得の計算
ポイント損得計算の前提条件
ポイント還元率が現金支払い分に対して1%付与、ポイントは小数点以下の端数切捨て、1ポイント=1円、ポイントは1ポイントから使用できるという条件で同じ10,000円の商品を5回繰り返して買うとします。
使う派はポイントが付いたら次の買い物で全てのポイントを使います。貯める派は1回目から4回目はポイントを使わずに貯めて5回目で貯まったポイントを全て使うとします。どうなるか試した結果は次のとおりです。
ポイントをすぐ使う派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント |
---|---|---|
1回目 | 10,000円 | 100ポイント |
2回目 | 9,900円 | 99ポイント |
3回目 | 9,901円 | 99ポイント |
4回目 | 9,901円 | 99ポイント |
5回目 | 9,901円 | 99ポイント |
ポイントをすぐ使う派の場合には、現金で合計49,603円支払い、ポイントの残りは99ポイントです。ポイント分だけ今後のお金の支払いが減るため、将来99ポイント分の支出がないとすると、残ったポイントはまだ使っていませんが、49,603-99=49,504から実質49,504円の支払いをしたことになります。
分かりづらければ最初に50,000円持っていたとします。現金支払いで50,000-49,603=397円残りました。ポイントが99ポイントあるので、現金と同じ価値があるとすると残った現金+ポイントは397+99=496円相当になります。
ポイントを貯める派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント |
---|---|---|
1回目 | 10,000円 | 100ポイント |
2回目 | 10,000円 | 100ポイント |
3回目 | 10,000円 | 100ポイント |
4回目 | 10,000円 | 100ポイント |
5回目 | 9,600円 | 96ポイント |
ポイントを貯める派の場合には、現金で合計49,600円支払い、ポイントの残りは96ポイントです。ポイント分だけ今後のお金の支払いが減るため、将来96ポイント分の支出がないとすると、残ったポイントはまだ使っていませんが、49,600-96=49,504から実質49,504円の支払いをしたことになります。
分かりづらければ最初に50,000円持っていたとします。現金支払いで50,000-49,600=400円残りました。ポイントが96ポイントあるので、現金と同じ価値があるとすると残った現金+ポイントは400+96=496円相当になります。
ポイントをすぐ使っても貯めて使っても損得は変わらない
この例では、現金で支払った金額や残ったポイントは違っていますが、現金とポイントを合わせて考えるとどちらも実質49,504円の支払いをした、あるいは最初に50,000円を持っていたとするとポイントを含めた残りの現金相当金額は496円と同じ金額になります。つまり貯まったポイントをすぐに使っても、貯めても、損得はないことになります。
例外的に使うか貯めるかで損得がある場合も
基本的にはポイントをすぐに使っても、貯めても損得はないことになります。ただし、ただし、ポイント付与されるかされないかの境目でポイントを使うような場合には、ポイントのすぐ使うか貯めて使うかで損得が出てしまうことがあります。
ポイントをすぐ使うことでポイントが得られない場合が多くなると、ポイントをすぐ使うと不利になります。逆にポイントを貯めて使うことでポイントを得られない場合が多くなると、ポイントを貯めて使うと不利になります。ただし、通常は大きな損得にならないと考えられます。
ポイントを貯める派が得の場合
ポイントをすぐに使うよりもポイントを貯めてから使った方が得になる場合を見てみます。ポイントを使うとポイント付与条件が満たされない場合はポイントを貯めた方が得になりますが、損得の差は基本的に少額になります。気にするほどの金額でないことが多いです。
ポイント損得計算の前提条件
ポイント還元率が現金支払い分に対して1%付与、ポイントは小数点以下の端数切捨て、1ポイント=1円、ポイントは1ポイントから使用できるという条件で同じ100円の商品を5回繰り返して買うとします。
使う派はポイントが付いたら次の買い物で全てのポイントを使います。貯める派は1回目から4回目はポイントを使わずに貯めて5回目で貯まったポイントを全て使うとします。どうなるか試した結果は次のとおりです。
ポイントをすぐ使う派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント | 残りポイント |
---|---|---|---|
1回目 | 100円 | 1pt | 1pt |
2回目 | 99円 | 0pt | 0pt |
3回目 | 100円 | 1pt | 1pt |
4回目 | 99円 | 0pt | 0pt |
5回目 | 100円 | 1pt | 1pt |
ポイントをすぐ使う派の場合には、現金で合計498円支払い、ポイントの残りは1ポイントです。ポイント分だけ今後のお金の支払いが減るため、将来1ポイント分の支出がないとすると、残ったポイントはまだ使っていませんが、498-1=497から実質497円の支払いをしたことになります。
分かりづらければ最初に500円持っていたとします。現金支払いで500-498=2円残りました。ポイントが1ポイントあるので、現金と同じ価値があるとすると残った現金+ポイントは2+1=3円相当になります。
ポイントを貯める派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント | 残りポイント |
---|---|---|---|
1回目 | 100円 | 1pt | 1pt |
2回目 | 100円 | 1pt | 2pt |
3回目 | 100円 | 1pt | 3pt |
4回目 | 100円 | 1pt | 4pt |
5回目 | 96円 | 0pt | 0pt |
ポイントを貯める派の場合には、現金で合計496円支払い、ポイントの残りは0ポイントです。ポイントは残っていないのでポイントの残り価値はなく、実質的な支払いも現金と同じ金額の496円となります。
分かりづらければ最初に500円持っていたとします。現金支払いで500-496=4円残りました。ポイントは0ポイントなので、残った現金は4円になります。
この場合はポイントを貯めてから使った方がお得
この例では、すぐ使う派は実質497円の支払い、ポイントを貯める派は496円の支払いで貯める派が1円得しています。最初から500円を持っていたとすると、すぐ使う派は実質3円相当が残り、ポイントを貯める派は4円残っていたことになり、貯める派がやはり1円多く残っていることになります。この場合は、ポイントを貯める派が1円得になりました。
ポイントを使う派が得の場合
ポイントを貯めるよりもすぐに使った方が得になる場合について見てみます。ポイントを貯めて使うとポイント付与条件が満たされない場合はポイントを使った方が得になりますが、損得の差は基本的に少額になります。気にするほどの金額でないことが多いです。
ポイント損得計算の前提条件
ポイント還元率が現金支払い分に対して1%付与、ポイントは小数点以下の端数切捨て、1ポイント=1円、ポイントは1ポイントから使用できるという条件で同じ103円の商品を5回繰り返して買うとします。
使う派はポイントが付いたら次の買い物で全てのポイントを使います。貯める派は1回目から4回目はポイントを使わずに貯めて5回目で貯まったポイントを全て使うとします。どうなるか試した結果は次のとおりです。
ポイントをすぐ使う派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント | 残りポイント |
---|---|---|---|
1回目 | 103円 | 1pt | 1pt |
2回目 | 102円 | 1pt | 1pt |
3回目 | 102円 | 1pt | 1pt |
4回目 | 102円 | 1pt | 1pt |
5回目 | 102円 | 1pt | 1pt |
ポイントをすぐ使う派の場合には、現金で合計511円支払い、ポイントの残りは1ポイントです。ポイント分だけ今後のお金の支払いが減るため、将来1ポイント分の支出がないとすると、残ったポイントはまだ使っていませんが、511-1=510から実質510円の支払いをしたことになります。
分かりづらければ最初に600円持っていたとします。現金支払いで600-511=89円残りました。ポイントが1ポイントあるので、現金と同じ価値があるとすると残った現金+ポイントは89+1=90円相当になります。
ポイントを貯める派の場合
購入回数 | 支払い現金 | 付与ポイント | 残りポイント |
---|---|---|---|
1回目 | 103円 | 1pt | 1pt |
2回目 | 103円 | 1pt | 2pt |
3回目 | 103円 | 1pt | 3pt |
4回目 | 103円 | 1pt | 4pt |
5回目 | 99円 | 0pt | 0pt |
ポイントを貯める派の場合には、現金で合計511円支払い、ポイントの残りは0ポイントです。ポイントは残っていないのでポイントの残り価値はなく、実質的な支払いも現金と同じ金額の511円となります。
分かりづらければ最初に600円持っていたとします。現金支払いで600-511=89円残りました。。ポイントは0ポイントなので、残った現金は89円になります。
この場合はポイントをすぐ使った方がお得
この例では、ポイントをすぐ使う派は実質510円の支払い、貯める派は511円の支払いですぐ使う派が1円得しています。最初から600円を持っていたとすると、ポイントをすぐ使う派の残りは実質90円相当、貯める派は89円が残っていたことになり、すぐ使う派がやはり1円多く残っていることになります。この場合は、ポイントをすぐ使う派が1円得になりました。
損得はポイントが小数点で切り捨てられるかどうかで発生
ポイントをすぐ使うか、貯めておくかで損得が発生したのは、発生するはずのポイントが小数点以下の端数であったため切り捨てられるためです。ポイントの切り捨てられるほど損をするということになります。
しかし、ポイントの切り捨てが小数点以下だけでしか発生しない場合は、ポイントの損得は1円単位で発生することになり、繰り返されたとしても膨大な回数繰り返さないと大きな差にはならないため、損得を気にする必要はありません。
ポイント付与条件が厳しいと損得が大きくなることも
1,000円ごとに10ポイントといったようなまとまった金額でないとポイントが発生しない(ポイント還元率は1%でも、1000円より少ない999円の端数は切り捨てられ1ポイントもつかないような場合、例えば少額の100円の購入では1ポイントもつかない)ようなポイント付与条件が厳しい場合には、長期間反復継続すると、損得がやや大きくなる場合もあります。
よく買う物の金額がたまたまポイントが付くかつかないかのボーダーラインの場合、損得が10円単位で発生しますが、それでもかなりの回数を繰り返さない限り、大きな金額にはならないはずです。
ポイントを少しでも利用すると現金支払い分にポイントが付かなくなる場合
ポイントを使った場合に現金支払い額部分もポイントが付かないような場合があれば、高額の支払いにはポイントを使うべきではないですが、現在では基本的に買い物でポイントを利用した場合でも、現金支払い分には基本的にポイントが付与されるため、損得を気にする必要がないと考えられます。
ポイントが貯まってから使うと特典がある場合
ポイントが100ポイントの場合は100円として使えるけれど、200ポイントの場合は210円として使えるといったように、ポイントを貯めてから使うと、実質的な価値が高まるような何か特典がある場合は、貯めてから使った方が得になります。しかし、ポイントに有効期間がある場合や、ポイントの使用場所が制限されるような場合には、使える時に使ってしまうことも大切です。
まとめ
- ポイントは基本的にすぐ使っても貯めてから使っても大きな損得の違いは発生しません。
- 金銭的にはポイントをすぐ使っても貯めて使っても損得は考えなくても良いのですが、ポイントは失効する場合があることなどから、どんどん使う方が望ましいと考えられます。