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デパート・百貨店の友の会のメリット・デメリット

記事作成日:2016年3月23日

日本銀行のマイナス金利導入を受けて、利回りが高いとされているデパート友の会・百貨店友の会や旅行積み立てに注目が集まっています。デパートや百貨店の友の会の仕組みやメリット、デメリットについて説明しています。デパート・百貨店の友の会は積み立てによる利回りは高いですが、使い道が友の会に入ったデパートや百貨店、系列店に限定されてしまうため、使い勝手の良さは人によって異なります。

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デパート・百貨店の友の会の仕組み

一定期間積み立てるとボーナス

デパート・百貨店の友の会は、入会して1年間あるいは半年間(6か月間)毎月積み立てを続けると、支払った金額に一定の金額がボーナスとして上乗せされて、買い物に使えるようになるサービスです。

積み立ててから1年後あるいは半年後に満期となり、ボーナスを上乗せされた金額分が使えるお買い物カードが渡されて、入会したデパートや百貨店とそのグループのお店でお買い物ができる仕組みです。

利回りは普通預金より高い

1年間積み立てると1か月分の積立金額がボーナスとして上乗せされるといったように、上乗せされる金額が比較的大きく、利回りが大きいため、預金金利が低くなる中、注目を集めています。

支払い総額対比では8%強増える

仮に支払い総額対比で増えた分の利回りを計算すると、12か月積み立てると1か月分増えるならば1÷12=8.33・・%となり、利回りが大きいことが分かります。

毎月複利で計算すると年率15%程度

なお、実際には1年後に1回で12か月分支払って13か月分戻ってくるのではなく、毎月1か月分ずつ積み立てているので毎月複利計算で利回りを求めると利回りは年率15%程度という驚異的なものになります。ただし、支払タイミング等の計算の前提によって利回りは多少前後します。

割引などの特典も

デパートや百貨店の友の会では、デパート・百貨店とそのグループの会社の商品やサービスを購入する場合に割引が適用されたり、会員限定のイベント・催事があったり、会報(会誌)が送付されたりするなどの特典も用意されています。

デパート・百貨店の友の会のメリット

低金利時代には高い利回りが魅力

低金利時代には銀行にお金を預けてもほとんど利息が付きません。日本では近年不況やデフレの長期化などから、ゼロ金利政策、量的緩和政策、さらにマイナス金利の導入など積極的な金融緩和が行われたことから、預金金利は非常に低いものとなっています。低金利時代には、利用用途が限定されていて、投資とは言い難い側面があっても、高い利回りは魅力的です。

良く使うお店なら割引を受けているのと同じ

普段から良く使うデパート・百貨店であれば友の会で積み立てて増やすことは、実質的に割引を受けているのと同じことなので、支出を抑える効果、節約の効果が期待できます。デパートや百貨店でしか買えないものを買っている、お中元やお歳暮を送る時に使っているなど、はっきりした利用目的があるならば友の会は一定の効果があります。

デパート・百貨店の友の会のデメリットや注意点

デパート・百貨店の商品は単価が高い

普段はデパートや百貨店、あるいはデパート・百貨店のグループのお店で買い物をしないという人もいるかもしれません。一般的にデパート・百貨店では、高級な商品やサービスを扱うため単価が高く、デパート・百貨店で買い物をすること自体がそもそも節約ではなくなってしまっているということがあります。

デパート・百貨店の友の会に入会して受け取るお買い物カードはデパート・百貨店かその系列のお店でしか使えないため、高い利回りで増えていても単価が高い商品を購入すると、結局節約にならないことがあります。

お金の使い道が限定される

デパート・百貨店の友の会は解約すれば現金は戻ってきますが、入会してボーナスが上乗せされて増やしたお買い物カードで買い物ができる金額は、使えるお店が限られています。デパート・百貨店は自分のお店でお金を使ってほしいから友の会を作っているわけで、デパート・百貨店かその系列のお店でしか、お買い物カードは使えません。

デパート・百貨店で買いたいものがあるかどうかという以前に、銀行の預金に預けるのとは違って増やしてもお金の使い道が限定されてしまうのです。

買いたい商品が無いかもしれない

デパート・百貨店の友の会のお買い物カードは有効期限はないとされていますが、友の会でお買い物できるお金を増やしても、友の会に入会したデパート・百貨店や系列のお店で買いたい商品が無いかもしれません。また、他の系列外のお店よりも割高かもしれません。購入先が限定されるというのは買い物をする上であまり望ましくない事です。

不必要な商品を買ってしまう可能性

不必要な商品やサービスを無理に買ってしまう可能性があることにも注意が必要です。お買い物カードを受け取って、今すぐに欲しいと思えるものが無くても、お買い物カードで買い物ができる状態になると、特に必要性が無くても買い物をしてしまうことがあります。お金(お買い物カード)が手元にあると、つい使い道を探してしまうという心理状態です。

満期までは積み立てで買いたいものが買えない

デパート・百貨店の友の会では積立期間が1年あるいは半年というように決まっていて、満期となるまでは欲しい商品があったとしても、友の会の積み立てでなく、普通にお金を出して購入することになります。そのため、せっかく欲しいものがあるのに、友の会の積立では買えないということがあります。

商品券などの金券類は購入できない

デパート・百貨店の友の会でお金を増やして、商品券を購入し換金すれば投資と同じ効果が得られると考えるかもしれません。しかし、デパート・百貨店の友の会では、お買い物カードで商品券などの換金性が高い金券などを購入することはできないことになっています。そのため友の会でお金を増やしても、現金が増えて戻ってくることはないのです。

そういう意味では、友の会は投資や資産運用ではなく、買い物できるお金が増えるので結果的に割引を受けるのと同じようなものと考えられます。

ただし解約すれば現金は戻ってくる

友の会に入会したからといって、そのお金が完全に現金に戻せないわけではありません。各友の会では会則(約款)で解約すれば返金する旨を定めているため、解約すれば返金されます。ただし、預金の利息に相当するような、上乗せ部分、ボーナス部分は引かれて現金で戻ってくるようになっています。そのため、解約すると増やしていた意味がなくなってしまうのです。

デパートや百貨店の友の会では積み立て途中でも積み立て満期後にお買い物カードを受け取った場合でも、基本的に解約ができることになっていますが、上乗せ部分、ボーナス部分、利息に相当するような部分は戻ってこないことになっています。積み立て途中の場合は支払った金額、満期後は商品を購入した後の残高から上乗せボーナス部分を差し引いた金額が返金される定めになっています。なお、詳細は各友の会の会則(約款)に解約について定めがあるはずですので、加入している友の会の会則(約款)をご確認ください。

経営危機の影響を受ける

デパート・百貨店の友の会はデパートや百貨店など友の会の運営元企業の経営危機の影響を受ける可能性があります。

積み立てたお金が無駄になってしまう

友の会を運営しているデパートや百貨店が経営破綻してしまうと、積み立てているお金が返ってこなくなる可能性やお買い物カードが使えなくなる可能性があります。

お店が撤退してしまう

仮に経営破綻とまでいかなくても、経営危機に陥って閉店が相次ぐと自分が住んでいる地域に友の会に入っていたデパートや百貨店や系列店が無くなってしまう可能性があります。そうなると、遠い場所まで買い物に行かないとお買い物カードが使えなくなってしまい、交通費の分損をしてしまうかもしれません。

デパート・百貨店の友の会はお得なのか?

デパート・百貨店の友の会は積み立てによる利回りは確かに高いのですが、お金の使い道が限定される、デパートや百貨店の商品はそもそも単価が高いといったことから、必ずしも節約効果が高いとは言えません。生活スタイルによってはかえって無駄づかいとなってしまう場合さえあるので、高い利回りに惑わされずに本当に自分のためになるかどうか注意して考えることが必要です。

まとめ

  • デパート・百貨店の友の会は積み立てによる利回りは高いですが、使い道が友の会に入ったデパートや百貨店、系列店に限定されてしまうため、使い勝手の良さは人によって異なります。
  • デパートや百貨店の商品はもともと高めなので、友の会で増やしても多めにお金を支払うことになれば結局それほど得にならないということもあります。

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【デパート・百貨店の友の会のメリット・デメリットの記事は終わりです】

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